腸閉塞-老年期-入院2日目-ヘンダーソン-1-アセスメント-看護計画

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【はじめに】

このブログでは、アセスメントの見本をご紹介していきます。
私が看護学生や新人看護師の時、看護過程の展開をするにあたって、どのように記載したら良いか分からずに困った経験があります。
そんな時、先生や先輩のアセスメントの見本を確認させて頂き、
「なんだこんな風に書けばよかったのか!」と今まで悩んでいた書き方が、
一気に整理できるようになりました。

「百聞は一見に如かず」という言葉もあるように、
書き方の見本を参考にすることで、理解が進み、自分の知識も広がります。
また、日本語の使い方や言い回しについて、学習することができるので、文章力をつけることにも役立つと考えています。

ぜひこのブログを参考にして、ご自身のアセスメント力の幅を広げる糧にして頂ければ幸いです。


当ブログの内容は、ご自身の課題や実習への使用に限り、自由に使用して良いです。ただし、あくまでも見本なので、自己責任で使用するようにしてください。

当ブログの内容を無断で複製・転用することは、許可していません。
著作権侵害に当たるので、他の方に見せたり、コピーして配布することは禁じます。

注意点を守って活用していただければ幸いです。


内容は適宜、最新の内容に更新します。
看護学生さんの力になれるレベルを目指して作成していますが、アセスメントや看護計画の作成時間は、事例によって異なりますので、確認する方によっては、一部不十分な部分がある場合があるかもしれません。

【サービス紹介】

事例の見本を作ってほしい!
アセスメントの書き方がどうしても分からない!
といったお悩みの方は、こちらのサービスを利用もございますので、
興味がある方は、気軽にご相談ください。
※ 時期によっては対応できないこともあるのでご了承ください。

【今回の情報】

〇基本情報

氏名: F氏
性別: 男性
年齢: 82
現病歴: 腸閉塞
既往歴: 高血圧 糖尿病 大腸ポリープ
身長: 170cm
体重: 68kg
家族構成: 妻と2人の子供(息子と娘)がいる家庭で、息子と娘はそれぞれ独立し、自分たちの家族を持っています。現在、F氏と妻は2人で暮らしています。
職業: 公務員として勤めていましたが、現在は定年退職し、年金を受け取っています。
性格: 落ち着いた性格で、周囲からは親切で礼儀正しい人物と評されています。また、物事に対して真面目で、家族思いの性格でもあります。
嗜好: コーヒーが好きで、毎日数杯のコーヒーを飲むことを楽しみにしています。また、健康を考慮して塩分や糖分の摂取に気を使っています。タバコは吸っていない。
飲酒: なし
喫煙: なし
趣味: 趣味は園芸で、自宅の庭に様々な花や野菜を育てています。また、健康維持のために散歩や軽い運動を日課として行っています。加えて、将棋や囲碁を友人と楽しむこともあります。
食事: 絶飲食のため、未摂取
水分: 絶飲食のため、未摂取
嚥下力: 年齢による衰えはあるものの、嚥下力は概ね問題なく、普通の食事を摂取できています。
睡眠: 毎晩7~8時間の睡眠をとっており、概ね良好な睡眠習慣を持っています。時折、夜間にトイレに起きることがありますが、大きな睡眠障害はありません。
服薬: 高血圧と糖尿病の治療のために、処方された薬を定期的に服用しています。また、服薬のスケジュールを守り、定期的に医師と相談しながら治療を続けています。
コミュニケーション: コミュニケーション能力が良好で、家族や友人と円滑にやり取りができています。また、医師や看護師とも適切にコミュニケーションを取り、自身の症状や不安を伝えることができています。
歩行 移乗: 歩行能力があり、自力で歩くことができます。また、移乗に関しても自立しており、特別な支援は必要としていません。
排尿: 自分でトイレに行くことができますが、夜間に数回トイレに起きることがあります。尿失禁や排尿困難はなく、排尿に関しては概ね問題なく行えています。
排泄: 自分でトイレに行くことができ、便通に問題はありません。ただし、腸閉塞による便秘や腹痛が時折生じることがあります。
入浴: 自力で入浴ができますが、年齢による身体の衰えを考慮して、滑り止めのマットや手すりを設置して安全対策を行っています。
着脱: 自力で服の着脱が可能で、特別な支援は必要としていません。
アレルギー: 特にアレルギーを持っていないとされていますが、新しい薬や食材に対する慎重な試行が必要です。
信仰: 特定の宗教を信仰しているわけではありませんが、伝統的な日本の神道や仏教に親しみを感じています。家族とともに年に数回、地元の神社や寺院を訪れることがあります。

〇入院経緯

F氏は腹痛や腹部膨満感の症状が続いたため、かかりつけの医師に診察と検査を受け、麻痺性イレウスの疑いがあると判断される。医師からは入院を勧められ、F氏と家族は状況を理解し同意する。入院日は近日中に設定され、入院当日は家族に付き添われながら治療が開始される。

〇治療経過

F氏はビーフリード1500ml/日での点滴療法とファモチジン20㎎1管混注を受け、腸管麻痺に対する薬物療法が行われる。また、絶飲食を指示され、腸管の負担を軽減する。症状の改善が見られるまで定期的な経過観察が行われ、腸管麻痺の原因が特定される。症状が安定した場合は、消化しやすい食材から徐々に食事を再開する予定となる。

〇バイタルサイン

体温: 36.8℃ 脈拍: 78拍/分 呼吸数: 18回/分 血圧: 135/85 mmHg SpO2(酸素飽和度): 97%

〇言動

妻: 「主人が苦しそうで、見ていて心配です。早く良くなってほしいですね。」
息子: 「病院でしっかり治療を受けているし、家族みんなでサポートするから、無理せずゆっくり治してね。」
F氏(本人): 「治療が進んで少し楽になってきた。先生や看護師さんに感謝しているよ。」
娘: 「退院後も無理しないで、ゆっくり休んで回復してくださいね。家族でサポートします。」

〇内服薬

なし

〇採血データ

総蛋白 (TP): 7.0 g/dL (正常範囲: 6.4-8.3 g/dL)
アルブミン (Alb): 4.1 g/dL (正常範囲: 3.5-5.2 g/dL)
ヘモグロビン (Hb): 14.5 g/dL (男性正常範囲: 13.5-17.5 g/dL)
赤血球数 (RBC): 4.8 M/μL (男性正常範囲: 4.5-5.9 M/μL)
白血球数 (WBC): 7.2 K/μL (正常範囲: 3.5-10.5 K/μL)
血小板数 (PLT): 250 K/μL (正常範囲: 150-450 K/μL)
空腹血糖 (FBS): 95 mg/dL (正常範囲: 70-110 mg/dL)
クレアチニン (Cr): 1.0 mg/dL (正常範囲: 0.6-1.3 mg/dL)
尿素窒素 (BUN): 18 mg/dL (正常範囲: 7-21 mg/dL)
AST (GOT): 25 U/L (正常範囲: 10-35 U/L)
ALT (GPT): 20 U/L (正常範囲: 5-45 U/L)
Na (ナトリウム): 140 mEq/L (正常範囲: 135-145 mEq/L)
K (カリウム): 4.2 mEq/L (正常範囲: 3.5-5.1 mEq/L)
Cl (クロリド): 103 mEq/L (正常範囲: 97-107 mEq/L)
CRP (C反応性蛋白): 0.5 mg/dL (正常範囲: <0.5 mg/dL)


【アセスメント】

1.正常に呼吸する

〇呼吸数、肺雑音、呼吸機能、経皮的酸素飽和度、胸部レントゲン、呼吸苦、息切れ、咳、痰喫煙歴、アレルギー、自宅周辺の大気環境
腸閉塞は、腸管内に物質の通過を妨げる状態であり、消化管内圧の上昇、吐気、腹痛、腹部膨満感などの症状を引き起こします。年齢が高い患者さんである場合、腸閉塞の原因は、腸管ががんで狭窄している、または麻痺していることが多く、また手術や癌治療に伴って発生することもあります。リスクとしては、腸管壊死や敗血症などがあげられます。治療や管理計画においては、消化管の静脈栄養や腸管洗浄、緊急手術などの選択肢があります。

F氏は腸閉塞の現病歴があり、入院時のバイタルサインは体温36.8℃、脈拍78拍/分、呼吸数18回/分、血圧135/85 mmHg、SpO2(酸素飽和度)97%です。腸閉塞のため、消化器系の状態や栄養状態に注目が必要です。また、高齢者であるため、循環器系や呼吸器系のアセスメントも重要です。肺雑音や呼吸機能、胸部レントゲンに関する情報が不足しているため、確認が必要になります。この観察が不足していると、肺炎や循環器系の合併症の早期発見が困難になり、状態が悪化する可能性があるため注意が必要です。
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