肝硬変-老年-入院後-ゴードン-1-アセスメント

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【はじめに】

このブログでは、アセスメントの見本をご紹介していきます。
私が看護学生や新人看護師の時、看護過程の展開をするにあたって、どのように記載したら良いか分からずに困った経験があります。
そんな時、先生や先輩のアセスメントの見本を確認させて頂き、
「なんだこんな風に書けばよかったのか!」と今まで悩んでいた書き方が、
一気に整理できるようになりました。

「百聞は一見に如かず」という言葉もあるように、
書き方の見本を参考にすることで、理解が進み、自分の知識も広がります。
また、日本語の使い方や言い回しについて、学習することができるので、文章力をつけることにも役立つと考えています。

ぜひこのブログを参考にして、ご自身のアセスメント力の幅を広げる糧にして頂ければ幸いです。


当ブログの内容は、ご自身の課題や実習への使用に限り、自由に使用して良いです。ただし、あくまでも見本なので、自己責任で使用するようにしてください。

当ブログの内容を無断で複製・転用することは、許可していません。
著作権侵害に当たるので、他の方に見せたり、コピーして配布することは禁じます。

注意点を守って活用していただければ幸いです。


内容は適宜、最新の内容に更新します。
看護学生さんの力になれるレベルを目指して作成していますが、アセスメントや看護計画の作成時間は、事例によって異なりますので、確認する方によっては、一部不十分な部分がある場合があるかもしれません。

【サービス紹介】

事例の見本を作ってほしい!
アセスメントの書き方がどうしても分からない!
といったお悩みの方は、こちらのサービスを利用もございますので、
興味がある方は、気軽にご相談ください。
※ 時期によっては対応できないこともあるのでご了承ください。


【今回の情報】


〇 基本情報

・氏名 年齢 性別:Y氏 男性 50歳
・現病歴:肝硬変 
・既往歴:C型肝炎、高尿酸血症
・身長(㎝)体重(㎏):175㎝ 90㎏
・家族構成:妻 息子2人
・職業:建設会社自営業 ・性格:論理的思考力に優れ、常に細部まで注意を払いながら仕事に取り組む真面目 ストレスやプレッシャーに弱く、感情的になってしまうことがある
・嗜好 趣味:音楽鑑賞 アウトドアスポーツが好き お酒は、ビールや日本酒が好み 喫煙歴はない

〇 ADL・食事など
・歩行 移乗:自立
・排尿:自立 (入院後)尿回数11/日 尿量1100ml
・排便:(入院後)1回/日
・食事:好き嫌いが多く、病院食はあまり食べたくない 5~7割程度
・水分:500ml~1L
・嚥下力:問題なし
・睡眠:家以外では寝つきが悪く、入院後眠れず個室に移動していてる 眠剤は希望せず使用なし
・入浴:シャワー浴自立 ・着脱衣:自立
・服薬:自己管理
・コミュニケーション:可能
・アレルギー:なし
・信仰:なし

〇 入院経緯
 Y氏は、20年以上前にC型肝炎に感染していることがわかり最初は定期的な受診をしていましたが、数か月は特に症状が現れなかったために放置していました。数週間前から食欲不振や倦怠感が続いており、数日前から症状が悪化。お腹の張や下肢の浮腫の症状がありかかりつけ医を受診。検査の結果、肝硬変の進行により、腹水貯留が生じており入院治療が必要となった。

〇 治療経過
 入院後、血液検査の結果アルブミンが低下しており、アルブミンや塩化ナトリウムの輸液療法と浮腫に対してフロセミドの利尿剤が開始された。血液検査や画像検査により、腹水貯留の原因となる肝硬変が確認されたため、抗ウイルス治療としてインターフェロンによる治療も開始された。栄養状態の改善のために、栄養補助や食事療法が必要となり塩分6g制限などの食事療法が行われている。食欲不振が持続していること、病院食は合わず食事量が低下している。

〇 バイタルサイン(入院時)
 血圧122/58mmHg、脈拍68回/分、呼吸数18回/分、SPO2:98%

〇 バイタルサイン(現在)
 血圧122/58mmHg、脈拍68回/分、呼吸数18回/分、SPO298%

〇 本人の言動
「仕事が忙しくてちょっとくらいなら病院に行かなくても大丈夫かなって思ってて。最近は仕事中も体だるくて、食欲もないしなんかずっと変だったんです。」
「お腹も足もパンパンで苦しくて、早くどうにかしてほしいです。」
「病院のごはんはまずくて全然食べれないです。」

〇 内服薬
ウルソデオキシコール酸300mg 1日2回(朝・夕)
フロセミド錠 40mg 1日1回(朝)
マグミット錠 330mg 1日3回(朝・昼・夕)
フェブリク 200mg 1日1回(朝)

〇 採血データ
白血球数: 9800、赤血球数: 458、Hb: 10、Hct: 40、PLT: 10、TP: 6.1、Alb: 3.4、T-Bil: 2.5、D-Bil: 2.2、AST: 122、ALT: 80、LDH: 228、ALP: 333、γ‐GTP: 80、AMY: 120、GLU: 120、HbA1c: 6.1、Na: 131、K: 3.8、Cl: 102、CRP: 0.2、TG: 160、T-CHO: 189、HDL-C: 88、HDL-C: 101、BUN: 18、CRE: 0.8、eGFR: 55、UA(尿酸): 7.6、Fe(鉄): 200。



【アセスメント】


1.健康知覚-健康管理


〇健康状態、受診行動、疾患や治療への理解、運動習慣、服薬状況、身長、体重、BMI、飲酒、喫煙の有無、既往歴

 C型肝炎とは、C型肝炎ウイルスによって引き起こされる感染症である。C型肝炎ウイルスは、主に血液を介して感染が広がる。短期的には症状がないことが多く、慢性的な肝炎を発症することがある。C型肝炎が慢性化すると、肝臓に炎症が起こり、肝臓細胞が死滅して瘢痕組織が増加する肝硬変に進行することがある。肝硬変は、肝臓の機能が低下し、腹水や黄疸などの症状を引き起こして肝臓癌のリスクの可能性が高くなる。
 Y氏の感染経路は不明であるが、20年以上前にC型肝炎に感染し定期的な治療を受けていたが、症状がなかったため数か月は受診行動をしていなかった。数週間前から食欲不振と腹部膨満感があり症状が悪化し今回慢性肝炎による肝硬変の進行により入院となっている。20年以上前にC型肝炎を発症してから、慢性化した炎症により肝硬変を併発した可能性が考えられる。仕事が忙しく受診行動を数か月していなかったため、治療を自己中断したことにより炎症症状が悪化し肝硬変が進行し悪化した可能性がある。入院後の採血検査の結果ではAST122IU/L、ALT80IU/L、γGTP80、ALP333IU/L肝臓細胞の障害による肝機能の障害を示す酵素の上昇がみられている。肝臓がアンモニアを解毒する能力が低下すると、血液中のアンモニア濃度が上昇することがある。肝硬変が進行するとアンモニアが蓄積され、肝性脳症を引き起こすことがあるためアンモニア値や黄疸の症状を確認していく必要がある。
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