心筋梗塞-壮年期-入院後数日-ゴードン-2-アセスメント

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【はじめに】

このブログでは、アセスメントの見本をご紹介していきます。
私が看護学生や新人看護師の時、看護過程の展開をするにあたって、どのように記載したら良いか分からずに困った経験があります。
そんな時、先生や先輩のアセスメントの見本を確認させて頂き、
「なんだこんな風に書けばよかったのか!」と今まで悩んでいた書き方が、
一気に整理できるようになりました。

「百聞は一見に如かず」という言葉もあるように、
書き方の見本を参考にすることで、理解が進み、自分の知識も広がります。
また、日本語の使い方や言い回しについて、学習することができるので、文章力をつけることにも役立つと考えています。

ぜひこのブログを参考にして、ご自身のアセスメント力の幅を広げる糧にして頂ければ幸いです。


当ブログの内容は、ご自身の課題や実習への使用に限り、自由に使用して良いです。ただし、あくまでも見本なので、自己責任で使用するようにしてください。

当ブログの内容を無断で複製・転用することは、許可していません。
著作権侵害に当たるので、他の方に見せたり、コピーして配布することは禁じます。

注意点を守って活用していただければ幸いです。


内容は適宜、最新の内容に更新します。
看護学生さんの力になれるレベルを目指して作成していますが、アセスメントや看護計画の作成時間は、事例によって異なりますので、確認する方によっては、一部不十分な部分がある場合があるかもしれません。

【サービス紹介】

事例の見本を作ってほしい!
アセスメントの書き方がどうしても分からない!
といったお悩みの方は、こちらのサービスを利用もございますので、
興味がある方は、気軽にご相談ください。
※ 時期によっては対応できないこともあるのでご了承ください。

【今回の情報】


〇 基本情報

・氏名 年齢 性別:A氏 男性 75歳
・現病歴:心筋梗塞
・既往歴:高血圧、高コレステロール血症
・身長(㎝)体重(㎏):170㎝ 75㎏
・家族構成:妻:Aさん(72歳) 子供1:息子(50歳) 子供2:娘(48歳)
・職業:無職 ・性格:A氏は穏やかで優しい性格をしており、慎重で細かいところに気が付く観察力も持っています。一方で、決断力があまりないため、迷いやすい傾向があります。
・嗜好 趣味:

喫煙歴が長い A氏の趣味は、孫たちと過ごすことです。孫たちと一緒に公園で遊んだり、映画を観たり、一緒に過ごす時間を大切にしています。また、健康のために散歩をしたり、読書をすることも好きです。

〇 ADL・食事など
・歩行 移乗:

歩行:A氏は心筋梗塞による疲れと足の痛みがあり、歩行能力が低下しています。通常は自分で歩行することができますが、距離が長い場合や疲れた場合には、杖や車椅子を使用する必要があります。また、歩行時には息切れを起こすことがあります。
移乗:A氏は自分で移乗することができますが、心筋梗塞による疲れと足の痛みがあるため、時間がかかります。特に、座椅子から立ち上がる際には、杖や手すりを使用することがあります。また、移乗時にも息切れを起こすことがあります。
・排尿:見守りが必要。1日あたりの排尿回数は、4~6回程度。一度の排尿量は、約200~300ml程度。現在、尿の色・においに異常は見られない。
・排便:見守りが必要。1日1回排便あり。
・食事:食事動作は自立。約7割程度の量を食べている。
・水分:1日に1,500ml程度の水分を取っています。
・嚥下力:食事中に咳やむせるなどの症状が見られることから、低下している可能性があります。また、胃に食物が詰まってしまうこともあるようです。このため、食事には特に注意が必要です。医師からは、嚥下機能の評価や食事内容の調整などが提案されています。
・睡眠:睡眠時間は平均6時間程度で、日中の眠気を感じることがある。
・入浴:入浴は介助が必要です。体力の衰えから、一度に長時間の入浴は困難であるため、シャワーチェアを使用して座位でのシャワーを行っています。また、入浴前後には血圧の測定を行っており、体調の変化を把握しています。
・着脱衣:入浴やトイレなどの際に介助が必要で、着脱にも苦労している。特に、脱衣時に腕を上げる動作が難しく、介助者の力を借りないと脱ぎ終えることができない。
・服薬:看護師管理
・コミュニケーション:問題なし
・アレルギー:なし

〇 入院経緯
 胸痛を訴え、緊急搬送されました。病院での検査の結果、心筋梗塞が疑われ、迅速に心電図検査と心臓酵素検査が実施されました。心電図検査では、ST低下が認められ、心臓酵素検査では、トロポニンT値が上昇していました。これらの結果から、緊急処置として、血栓溶解療法が行われ、梗塞を引き起こした血管内の血栓が溶けました。
 その後、心臓カテーテル検査が実施され、左前下行枝に狭窄部位が見つかりました。ステント留置術が行われ、血管の拡張と狭窄部位の治療が行われました。その後、A氏は投薬治療を受け、抗血小板剤、抗凝固剤、降圧剤、コレステロール低下薬などを処方されました。また、生活習慣改善のため、禁煙、適度な運動、健康的な食生活などもアドバイスされました。
 入院期間中、A氏は定期的に心電図や心臓酵素検査、血圧測定などが行われ、投薬治療の適切性や血液検査の結果などもチェックされました。

〇 治療経過

〇 バイタルサイン(入院時)
血圧:160/90 mmHg 脈拍:80 bpm 呼吸数:20 回/分 体温:36.5 ℃
〇 バイタルサイン(現在)
血圧:135/80 mmHg 脈拍:70 bpm 呼吸数:18 回/分 体温:36.8 ℃

〇 本人の言動
医師:「Aさん、今日は元気そうですね。体調はどうですか?」
Aさん:「先生、だいぶ調子が良くなってきたような気がします。」
医師:「そうですか、よかったです。血圧と脈拍は安定していますか?」
Aさん:「はい、安定しています。」
医師:「投薬の副作用はありませんか?」
Aさん:「特に気になることはありません。」
家族:「最近、Aさんはたばこを吸わなくなったんですよ。」
医師:「そうですか、よかったですね。生活習慣改善ができると、再発のリスクが低くなります。」
Aさん:「そう思います。これからも健康に気をつけて、生活していきたいです。」
家族:「私たちも、Aさんを支えていきます。」
医師:「そういうご家族のサポートも大切ですね。今後も継続的な治療と生活習慣改善をお勧めします。」

〇 内服薬
アスピリン 100mg:1日1回、朝食前に水と一緒に服用。
プラビックス 75mg:1日1回、食事と一緒に水と一緒に服用。
リパトール 10mg:1日1回、夕食後に水と一緒に服用。
ラミプリル 2.5mg:1日1回、朝食前に水と一緒に服用。
アムロジピン 5mg:1日1回、夕食後に水と一緒に服用。
クロピドグレル 75mg:1日1回、食事と一緒に水と一緒に服用。
アトルバスタチン 10mg:1日1回、就寝前に水と一緒に服用。

〇 採血データ
白血球数:7,500 /μL
血色素量:14.5 g/dL
血小板数:250,000 /μL
血糖値:100 mg/dL
総コレステロール:200 mg/dL
トリグリセリド:150 mg/dL
HDLコレステロール:50 mg/dL
LDLコレステロール:120 mg/dL
AST(GOT):30 U/L
ALT(GPT):25 U/L

【アセスメント】


1.健康知覚-健康管理


〇健康状態、受診行動、疾患や治療への理解、運動習慣、服薬状況、身長、体重、BMI、飲酒、喫煙の有無、既往歴

 心筋梗塞は、冠動脈の一部が詰まることによって心筋に酸素が行きわたらず、一部の心筋細胞が死滅する病気である。主な原因は、冠動脈の内壁に脂肪やコレステロールが蓄積し、炎症を引き起こしてプラークと呼ばれるものが形成されることである。プラークが壊れると、そこに血栓ができ、心筋への血流が遮断される。
 症状は、胸痛や圧迫感、息切れ、吐き気、嘔吐、冷や汗などである。これらの症状が出た場合は、速やかに救急車を呼び、病院に搬送する必要がある。
 治療方法は、症状の重症度や患者の状態によって異なるが、急性期では血栓を溶かす薬剤や、狭くなった冠動脈を拡張するためのカテーテル治療が行われる。その後は、生活習慣の改善、薬物治療、心臓リハビリテーションなどにより再発を防止するための治療が行われる。
 心筋梗塞は、高齢者や高血圧、糖尿病、高脂血症、喫煙などのリスクファクターを持つ人に発症しやすく、早期発見・早期治療が重要である。また、健康的な生活習慣を維持することや、定期的な健康診断などにより、予防することが大切である。

 A氏は、心筋梗塞により搬送され、血栓溶解療法を行ったあと、ステント留置術を実施した。救急搬送時は、心筋梗塞によって、生命の危機があったが、現在は治療により、病状は落ち着いている。
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