この2週間は日経平均株価が3.12%(888.79円)の大幅上昇で年初来高値を更新し、3万円まであと600円余りに迫りました。しかし、ベンチマーク20銘柄平均株価は1.34ポイントの下落となり、昨年末比+7.11%まで後退しました。
一方、システム平均成績は0.41ポイントの下落となり、年初来成績はプラス0.21%まで後退しました。順張り系は2.03ポイントの上昇でしたが、それ以外は全て下落しました。
前日まではプラス0.72%で堅調だったものの、12日だけで0.51ポイントの下落となりました。
2週間の間ずっと売り優勢で推移しましたが、直近では買い保有システム数が8個まで増加しています。
システムとしては、徐々に買い転換しつつあるようですが、タイミングは遅れています。
チャートを見ると、順張り系には下げ止まりの兆しが見えます。一方、逆張り系は頭打ちが鮮明になり、オシレータ系とその他系は下落基調を更に強めています。
また、ベンチマーク20銘柄平均株価は反落傾向にあります。
個々の銘柄毎に見ると、全20銘柄の内2週間前と比べてプラスになったのは、ちょうど半分の10銘柄でした。合わせてベンチマークを上回ったのは、6752パナソニックを除いた9銘柄となっています。
一方、ベンチマーク銘柄のプラスは、4割5分の9銘柄に留まりました。5%以上の上昇が+8.78%の6752パナソニック1銘柄に留まる一方、5%以上の下落は7211三菱自動車の-9.80%を筆頭に、11銘柄中6銘柄に上りました。
日経平均株価は2週間前に続いて、年初来高値を更新しました。直近上昇トレンドの上昇ペースは変わらず、3万円台を回復するかもしれない時期は、5月下旬~6月中旬のままとなっています。
ドル円は、中期上昇トレンド1~2が勢力を維持していますが、勢力3位は3月後半から続く直近上昇トレンドとなっています。
ただ、直近3本のトレンドの内2本は、勢力こそ弱いものの下降トレンドであり、やや上値の重い展開が続いています。
さて、今年のシステム運用銘柄についてですが、今回は7421カッパ・クリエイトについてご紹介します。この銘柄を用いたシステムは2019年11月22日に設計し、最適パラメータは6年以上に渡って安定しています。ただし、現在の選定基準とは異なります。
次図は、同銘柄のRSI逆張りシステムの資産カーブです。
今年に入ってこれまでの収益率は、複利で-1.23%と低迷しています。株価は+10.76%と好調で、システム成績を大きく上回っています。
システムは2月末から売り保有状態にあり、最近の株価上昇で成績を崩しています。
資産カーブは、期待収益率に沿った堅調な推移が続いており、直近の成績不調は概ね予想の範囲となっています。
このシステム設計においては、上場後4年ほどは成績が安定しませんでしたが、2009年以降はほぼ右肩上がりとなっています。
本システムの年率リターンは10.22%とかなり小さいものの、平均リターンの11.39%と大きな開きはなく、安定性は良好です。
これは、ドローダウンが比較的小さいことを物語っています。
次図に、このシステムを複利運用した場合の資産推移を示します。資産残高は、起点日以降19年ほどで6.4倍になっており、直近最高値の6.8倍ほどから8%弱しか下落していません。
チャートから分かるように、最近では2020年にやや大きなドローダウンが見られますが、比較的堅調な上昇軌道を描いています。
ただし、最初の9年ほどは大きなドローダウンの最中にあり、そのピークは60%を超えていました。
次図に示す累計損益チャートでは、運用開始からわずか1年ほどで、株価が2千円以上下落していることが分かります。
ちなみに、上場後5か月ほどで株価は約千円(1.5倍)上昇しましたが、そこからは下落の一途となっています。
上図に示すように、運用初期は株価下落に引きずられて、買いシステムで損失が膨らみましたが、その後持ち直していることが分かります。
本システムは一見売りシステムが優位に見えますが、株価下落が落ち着いた以降は買いシステムが優勢になっています。
また、単株基準では株価水準の変動が大きく、通常、このような銘柄の場合、単株と単利の資産カーブには大きな乖離が見られるものですが、株価急落が落ち着いて以降は、共に良好な直線性を維持しています。
ところで、マイクロソフトがチャットGPTをEdge版bingに組み込んだのに続き、Android版bing(チャットGPT搭載)がリリースされました。
ただ、iPhone対応にはもうしばらく時間が掛かるようです。
また、それに対抗してか、Googleが同様の生成AIであるBardをリリースしました。これはアプリではなく、Web上で実行する形態を採っており、現在は試験運用中の位置付けとなっています。
いずれにしても、これらの生成AIはゲームチェンジャーであり、社会に大きなブレイクスルーをもたらすものであることは疑いがありません。
核融合発電や人工光合成、全固体電池、量子コンピュータ、再生医療などと並んで、その実現や発展が大いに期待される技術の一つでしょう。
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