伸びる経営と伸びない経営【自己否定と自信過剰の間】

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ビジネス・マーケティング
大失敗(倒産)したからこそ、自信を持って語れることがあります。伸びる経営者には共通項目があるのです。それは、常に謙虚になること。大躍進した社長時代も。

なぜ、謙虚でいることが出来たかというと、理由は単純です。
①:何としてでも業績をあげなければならなかった。
②:経営者の真の仕事を必死に勉強していた。
この2点が、私に謙虚な姿勢を貫かさせたのだと考えています。

しかし、問題なのはこの躍進時代には何度も、自己否定に悩まされたことです。トライアンドエラーの繰り返しなので、失敗すれば落ち込むのも当然です。その落ち込みを支えたのは、業績をあげたいという野心でした。

私は、目標ビジョンの大切さに重きを置きます。その最大の理由は、ともすると自己否定に陥りがちな、マインドを支えるものが目標やビジョンになるからです。

自己否定よりも危険なことは、自信過剰になることです。自信過剰は学ぶ姿勢を損なうだけではなく、排他的になり、最終的には思考停止という致命傷に至ります。

当然のことながら会社を倒産させた私は、この致命傷を負いました。自信過剰でお客様のニーズも耳に届かず、良い商品・良いサービスを理解してくれない客に問題があるという、傲慢な自己主張の塊になりました。

これを防ぐ唯一の方法は、高い志を持つことです。”高い志”とは崇高な志とは若干ニュアンスが異なります。社会貢献や聖人君子を目指す必要はありません。今よりももう少し良くなろう、自分より上が常にあると意識することです。一言で言えば『現状に甘んじない』ことでしょうか。柔らかい言い方であれば、向上心と言い換えることができます。

スポーツ選手でトップスターになった人でも、長い期間活躍できる選手がいます。彼らは「まだまだ自分は未熟だ」と常に自己反省しているのでしょう。そこから謙虚な姿勢が生まれてくるのだと思います。現に、類稀なるトップスターは、数分のインタビューですら、謙虚さが滲み出ていますよね。

話は逸れますが、この”反省”という言葉の意味が世間一般では誤解されているように感じます。世間の誤解に自己否定と自信過剰をコントロールすることを難しくしているのです。

反省という言葉から連想するのは、失敗を責めて自己否定するイメージですが、それは誤った認識です。

反省とは、現在から過去を振り返り失敗した事実を受け止め、失敗した原因を突き止めて次に同じ失敗をしないよう心がけることです。このように考えれば、自己否定の罠に陥りませんし、自信過剰を抑制できます。この過程を通して謙虚さが生まれてくるのです。

最初から、謙虚な人であることを目指すのはとても難しいことでしょう。しかし、毎日10分程度1日の反省を行うことは簡単にできます。毎日でなくても1週間に一度くらいは簡単でしょう。まずは、反省という言葉を正しく捉え、実行してみてください。

これができれば、永遠に伸び続ける経営者になれます。つまり経営者として謙虚になれます。経営者が伸び続ければ、必然的に会社も伸び続けます

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