行政書士試験 記述問題について

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 今回は、行政書士試験で1問20点、トータルで60点を占める記述問題について書きます。

1、行政書士試験における記述問題の位置付け

 冒頭でも述べたように行政書士試験では、記述問題の出題があり、その得点は全体の5分の1を占めます。しかし、何が出題されるか分からない、採点の際の採点者の裁量が大きい等の理由で得点源にしない受験生が少なくなく、そのように指導する合格者、講師も見かけます。一方で、一般知識でも足切り点の突破を目標にし、それ以上の得点を期待しない受験生、そのように指導する指導者も少なくありません。記述式60点と一般知識32点(満点の56点から足切りの24点を除いた)の92点分を水物と考えると、点数が固いのは5肢択一160点と多肢選択24点と一般知識足切り点の24点の208点となります。合格点は180点と考えると28点すなわち択一7問しか間違えることができません。40問中7問ということは、正答率8割超えが必要です。
 上記を踏まえても記述を対策しないのであれば、それも受験戦略なので否定しません。しかし、記述抜きで180点超えを取ることは至難の業とも言えます。
 例えば記述1問をピンポイントで当てることができて20点獲得した場合、択一で間違えて良い問題が5問増えます。この場合、正答率は7割で良くなります。このように、記述を1問当てるだけでも合格がグッと近づきます。では、どのように対策すべきかについて、以下で述べていきます。

2、記述問題の対策方法
 行政書士試験の記述問題は、あくまでも”記述”問題です。”論述”問題ではありません。しかも40字です。要するに、正解があるんです。正解がない問題で採点をする場合、その論理性を見ます。しかし、40字の問題で論理性を判断することはできません。
 そして、行政書士試験の過去の問題を見ると、40字で書かされているのは条文の文言、判例の文言の一部です。是非、六法や判例を持ち込み可能であれば回答できるかどうかの観点で見てみてください。恐らく、出来る問題がほとんどだと思います。であれば、六法、判例集を覚えればいいんです。しかし、条文や判例を全て覚えるのは困難です。絞らなければなりません。では、どのように絞るのか。まず、重要な判例、条文に絞ります。例えばテキストで太字になっているところや、過去問で何度も問われているものです。これは多くの人が分かっていると思いますし、予備校などでも言われています。しかし、これをやっても量が多いです。そこで、ここからさらに絞ります。その絞り方が”40字”で書けるかです。何度も言っているように行政書士試験の記述問題は40字で書かされます。従って、どんなに重要な条文、判例であっても40字で答えられないものは問題にできません。これで絞ればかなり絞れます。
 このようにして絞った条文、判例の文言を音読や黙読、机や壁に貼るなどして覚えてください。このように絞った条文、判例に予備校が模試や直前期のイベント等で予想したものを加えれば比較的広い範囲を記述予想することができます。

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※両方の内容は同じですのでお間違いの内容ご注意ください。


4、記述対策の副産物

 記述問題の対策は、一言一句に敏感になる必要があり、かなりの負荷がかかりますし、時間を取られます。その労力や時間を択一対策に当てた方が効率がいいのではないかと考える人も多いと思います。しかし、肝心なことを忘れていませんか?記述問題になるのは行政法と民法です。この2つは択一でも高得点が求められます。そして、記述で解答できるレベルであれば、択一では確実に得点できます。要するに、記述レベルまで高めていれば、仮にそこが記述で問われなくても択一の得点になる可能性があります。

5、まとめ
 行政書士試験の得点戦略において、記述問題をないがしろにすることは得策とは言えないと思います。その対策方法もあります。是非、記述問題を制して合格に近づきましょう。
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