動物病院で犬のフィラリア症の予防薬について聞かれること5選 後編

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こんにちはnanairaです☺


今回も前回に引き続き、動物看護師をしている私が動物病院で実際に飼い主さんからご相談されることが多いフィラリア症の予防薬についての疑問にお答えしていきたいと思います!


仔犬はいつから予防薬を飲ませたらいいの?

仔犬のフィラリア症予防については、地域ごとの予防シーズン内で生後2か月を迎えた頃から行なうことが推奨されています。

ペットショップやブリーダーからお迎えした子の場合は、その頃から予防薬の投与が始まっている可能性がありますので、引き取り時に最終予防時期を確認して翌月から予防を継続してあげるようにしましょう。

成犬の場合は毎年予防シーズンの初めに血液検査でフィラリア症の感染の有無をチェックしますが、仔犬の場合は仮に感染していてもまだ寄生虫が成長しておらず確認できません。

そのため初年度だけは検査なしで投薬をスタートし、投薬開始から半年後もしくは翌年の予防シーズンの初めに検査をして感染の有無を確認するのが一般的です。


予防薬のサイズ分けの規定体重からほんの少しオーバーしてしまった

実はこれが飼い主さんから受ける最も多いご相談です。
予防薬には体重ごとにサイズが分けられていて、サイズアップするほど薬の量は増えて費用も高くなります。

そのため体重が規定サイズ前後を行ったり来たりしている、もしくはほんの少しオーバーしてしまっている子の飼い主さんから「うちの子は小さい方の薬でいいかしら?」と聞かれることが多いのですがが、答えはNOです!

以前もお話ししましたが、フィラリア症の予防薬は予防薬とはいいながらも 蚊に刺されることで体内入った寄生虫を駆除するための薬です。

もしも規定体重をオーバーしている予防薬を飲ませて、必要な薬量を摂取できなかった場合、体内の寄生虫を駆除できずに成長してしまい、フィラリア症に感染してしまうという危険性があるのです!


例えば飲んでる子も多いフィラリア・ノミ マダニ 寄生虫すべてをひとつで予防できる予防薬『ネクスガードスペクトラ』で見てみましょう。

一番小さいサイズの規定体重は1.8㎏~3.6㎏と記載があります。
この予防薬で十分な効果が得られるのは体重が1.8㎏~常に3.6㎏以下の子となります。

人間もそうですが、毎日 そして1日の中でも体重は少しずつ変動しますよね。
その小さな変動も含めて3.6㎏を上回ることがない子に適したサイズになるのです。
3.6㎏前後を行き来してる子、3.65kgある子は十分な予防効果を得るためにもひとつ上のサイズを選ぶようにしましょう。

ちなみに次のサイズは3.6㎏~7.5㎏となり、体重が倍近くある子と同じサイズの予防薬を飲ませて薬量が多すぎることはないのか、副作用が出ないのか?と疑問に思われる方もいるかもしれませんが、そこは問題ありません。
予防薬は生涯にわたり長期間飲んでも体に問題がないように、とても安全に作られています。


せっかく毎月飲ませているのに十分な効果が得られなければもったいないですよね。
予防薬を購入する際はしっかり愛犬の体重や日々の増減を確認して、確実に効果が得られるサイズを選んであげるようにしましょう!




秋の終わりにかけてまだまだ続く予防シーズン。
今一度愛犬に合った予防薬を飲ませられているかチェックしてみてくださいね♪



最後までお読みいただきありがとうございました!



nanaira
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