動物病院で犬のフィラリア症の予防薬について聞かれること5選 前編

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こんにちはnanairaです☺

今回は現役の動物看護師が動物病院でフィラリア症の予防薬について飼い主さんによく聞かれることをまとめてみました!
とくに多くの飼い主さんからご相談いただくことや、多くの子が直面する機会が多い事例をあげてみたので、参考になれば幸いです。



フィラリア症の予防薬は割ったり砕いて飲ませてもいいの?

とくに小型犬や仔犬の飼い主さんから多いご質問です。
錠剤タイプやチュアブルタイプのお薬は、愛犬のサイズや性格によってはまるごと飲ませるのが難しいという方が多いです。


→予防薬は割ったり粉々に砕いてペースト状のおやつやごはんに混ぜてあげても問題ありません!

ただし、1日に複数回に分けて(朝晩半分ずつなど)ではなく、1回の食事や短い時間のうちに全量を食べさせるようにしてください。
また、予防薬は1つを全量摂取することで十分な効果が得られるものになるので。細かくしているうちに飛び散ったり落としたりして量が減ってしまわないように気をつけましょう。


フィラリア症の予防薬に副作用はないの?

→フィラリア症の予防薬は多くの子が長期的に飲むものなのでより安全性や健康への配慮をして作られてはいますが、副作用が全くないか?と聞かれればやはりお薬(駆虫薬)なのでゼロとは言い切れません。

予防薬の種類によって副作用の種類は異なります。

錠剤やチュアブルタイプ:主に下痢や嘔吐などの消化器症状があげられます。
またチュアブルタイプでは嗜好性を高めるために牛肉などが使われていることもあるため、食物アレルギーへの注意が必要です。

スポット(滴下)タイプ:まれにお薬を垂らした部分の皮膚が荒れたり、脱毛が生じることがあります。
また、お薬を垂らした部分を愛犬が舐めてしまうと、薬の成分や苦みで気持ち悪くなってよだれが出たり吐いてしまうことがあります。

注射タイプ:ワクチン接種同様にアレルギー症状が出ることがあります。
具体的にはお顔が丸く腫れる(ムーンフェイス)、元気がなくなる、注射部位にしこりができるなどです。

とはいえ 前述の通り、フィラリア症の予防薬は安全性が高く副作用は出にくいといわれています。
個体差があるためどの子でも絶対に大丈夫ということはありませんが、もしも副作用が出てしまった時は獣医師に相談して別のメーカーや違うタイプの予防薬に変更して予防してあげましょうね。



予防薬を飲ませた後に吐いてしまった

これも飼い主さんからよく相談されることのひとつです。
予防薬を飲ませた後に何らかの原因で吐いてしまったが予防薬の効果は得られるのか?というご相談です。

→投与後1~2時間以内に吐いてしまったり、それ以上時間が経っていたとしても 嘔吐物の中に予防薬が残っているようでしたら、残念ながら十分な効果は期待できません。
その場合は時間をおいてから再度新しい予防薬を飲ませる必要があります。

投与後3時間以上経過していて、なおかつ嘔吐物の中に予防薬が残っている様子もないようでしたら、薬は吸収されていると考えてよいかと思います。


犬はよく嘔吐する動物なのでたまたま飲ませた後のタイミングで吐いてしまっただけかもしれませんが、初めて飲ませた後に吐いてしまった、毎回同じ予防薬を飲ませると吐いてしまうという場合は前述した副作用…愛犬にその予防薬があっていない可能性があります。

そのような場合は無理の同じ薬を飲まそうとせず、獣医師に相談して別の予防薬に切り替えてあげましょう!



毎月飲ませるお薬だからこそ不安なことや心配なことは多いですよね。
次回もフィラリア症の予防薬に関する疑問にお答えしていきたいと思います!



最後までお読みいただきありがとうございました!


nanaira


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