42年の狂気 4

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 化学肥料がないと食料生産はできないのだろうか。これは化学工業に支配される農業という従属関係を作り支配するための罠だった。化学肥料でない有機肥料で十分に農業生産は行われてきたのは分かり知れたことだ。なぜ化学肥料に依存してしまったか。それは最初は捨てるように安価に供給されたためみな化学肥料に頼るようになっただけだ。
 昭和40年くらいまでは、学校の便所の汲み取りは入札で子供の糞尿を学校が農家に売っていた。また町にも農家が糞尿を買いにいき、野菜やコメと交換したりして、肥料にしていた。
 落ち葉を集めて堆肥にしたり、河原のススキを刈り取ってきて堆肥にしたりしてして生産に寄与してきた。
 その方式の有機農業にすると虫もつかないという話もよく聞く。そのメカニズムは有機農業の研究結果で分かっている。
 植物は化学肥料で吸収すると窒素かアンモニア分子から、アミノ酸に合成してタンパクにつないでいくが、このアミノ酸の前後の状態がプリン体といわれ、虫が最も吸っておいしい。まあ我々もビールで味わって痛風になったりしているが、そのため虫が集まる。そして殺虫剤が必要になる。現代農業の狂気が化学肥料で始まった。そして、サナダムシが腸からいなくなり、花粉に敏感になって花粉症になる人が増えた。では生産量は増えたのかというと、有機農法は、うんこの中のタンパクが分解されてアミノ酸になったところで吸収するので、植物体内で窒素分子をアミノ酸まで合成する手間が節約できるうえ、体内にプリン体をとどめずに済むので虫もつかず、生育も化学肥料の4倍近く増加可能という結果が出ていた。
 つまり江戸時代の農産物のほうが現代よりおいしくて無害で量もとれていたようだ。それに今の農作物は石油でできていると言われるほどエネルギーを喰らっているわけで、いつまで続くやら。
 そして、ついには遺伝子組み換えなぞに足を踏み入れているが、いつまで化学肥料に頼っていれるのか地球の資源のことを考えれば、有機農業に戻らざるを得なくなる方が可能性は高いだろう。

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