犬と猫の祖先はおんなじ!?

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自由研究のヒント
5,500万年前のミアキスという動物が犬と猫の共通の祖先だよ。
歯の一部が肉を引き裂くのに適した形になっているよ!
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犬も猫も実は同じネコ目(食肉目)であるというのは以前の記事でご説明しました。

犬や猫は同じ祖先からわかれていったのです。今回は犬と猫はいつごろ別の動物としてわかれていったのかご説明したいと思います。

犬と猫の共通の祖先は約5,500万年前の北アメリカに住んでいた「ミアキス」という生物といわれています。ミアキスはイタチに似た生物で、体高10cmほどの肉食動物です。ミアキスは食肉目(ネコ目)に特徴的な歯を持っています。ミアキスは肉を裂くための「裂肉歯」をもち、さらに硬いものをすりつぶつための「臼歯」をもっています。

さらに詳しくご説明すると、上顎の第4小臼歯と下顎の第1第臼歯のことを裂肉歯(れつにくし)と呼びます。

イヌは裂肉歯と臼歯の形をした歯を持っており、肉を裂く以外にも硬いものをある程度すりつぶすことができるのですが、猫には後臼歯が大幅に退化しておりほとんど機能していないと言えます。

猫は祖先のミアキスよりもより肉食に特化した動物として進化したのです。

ちなみに裂肉歯がなくなると飢え死にしてしまうのでは?と心配されるかもしれませんが、現在のペットフードは丸呑みしてもしっかり吸収できる設計になっているものが多いので、歯肉口内炎や歯周炎の治療で抜歯をしても問題なくペットフードを食べて吸収することができます。

このように犬や猫は歯の形態は少し違いますが、消化管の構造は似ています。肉食動物の特徴である短い腸を持っているのです。雑食性の強い我々ヒトでは植物性食品を消化するための長い腸をもちます。草食動物ではもっともっと長く大きな腸や胃をもちます。

草食動物の消化管の構造もまた進化の妙といえる機能を有しています。また別の記事でご紹介します。

参考:
『ペットフード・ペット用医薬品の最新動向』 有原圭三
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