Twitterで、こんなつぶやきを見かけました。
「なんで切っちゃうのかな・・・」
いろんな理由があると思います。
今回は、専門家として論理的にお伝えしてみたいと思います。
人は、「感じること」を遮断されると、精神が崩壊します。
身体は常に五感によって刺激を受けて、体内で反応して生きています。
この「生きるための刺激」がないと、本能が「生きよう」と刺激を求めます。
ここで、幼少期をはじめ辛い経験をされた方は、「感じること」から自分を守るために
感覚をブロックすることを無意識に選択します。
その当時はそれしか方法がないわけですから、責めることもありません。
他の人は「離人症」の症状をだして、自分の身体から「脱する」方法をとって、
感じることを回避します。
自分の身体の中に、いないことを選択するのです。
このように、「辛い感情」から長年ブロックしてきた結果、
「感じる」ことにとても鈍くなっているのです。
そうなると、どうなるか。
生きるための「刺激」を求めるのです。
簡単には感じません。
より強い刺激でないと感じることが出来ないのです。
時には、「死」をも感じるような強い刺激です。
そこで、ご本人は生きるために「切る」のです。
これが自傷行為の本性です。
もし当事者でなければ、この事実はお伝えしなくても良いのです。
ただ、感じることを許せる関わり方をしてあげてください。
他人からの愛情を受ける経験が増えれば、自然と感じることに開かれていきます。
自分で閉じたのだから、自分で開けます。
そのきっかけを与えてあげてください。
もし当事者であれば、信頼できる人から無条件の愛を受け取る練習をしてください。
無条件でなくても、50%でも、30%でもいいのです。
赤の他人に100%の無条件の愛情を受ける機会はそうありません。
であれば、この人は30%だけど与えてくれる。その意識を持つことで
必要以上に傷つかずに済みます。
今のあなたは、小さいころの自分ではありません。
きっとあなたの意志を使って、人生をコントロールできる力を持っているのです。
もし、他人からの愛情を受け取る練習がしたいと思ったら、集団の心理療法グループワークも
お勧めです。
そうやって、少しづつ「愛」を受け取る練習をしてみてください。
そして、最後に
自分が自分を愛してあげてください。
最初からは難しいでしょう。
愛のやり取りを親御さんから学ばなかったので、どうしてよいかわからないと思います。
当事者でない方は、是非ここを理解してあげてください。
当事者でない方は、自然と赤ちゃんの頃に親御さんから無条件の愛情を受け取る経験を日々重ねてきているのです。
自然に内側に備わっているのです。
しかし、当事者はその経験が薄い中で、生き延びていかなければならなかったのです。
そこを理解してお付き合いしてください。
親御さんでなくても、重要な他者であれば、よいのです。
叔母さんでも、施設の職員さんでもよいのです。
大事なことは、「愛」を受け取っているかです。
心地よい感覚は、もっと感じようと心をオープンにします。