ちょっと理屈っぽい話から始まるんですが、
色を決めるパラメータの一つに「彩度」っていうのがありまして、英語で言うとHSL saturationって呼ばれてるやつなんですけど、これが今のデジタルイメージ文化をだいぶコントロールしているというか象徴しているというか、そうゆうのがあるんですね。アプリによって名前が微妙に違ったりするんですけど、要するに↓
↑こうゆう写真を
↓こうゆうふうに
鮮やかにするっていうやつです。どっちの写真が良いと思うかは個々の好みだと思うんですが、いわゆるバえって事を考えると下の写真が強い訳ですよ。下の写真の方が断然盛れる訳ですよ。そこまではいいんですけど、インスタの普及とかがあって、みんなデフォルトで彩度 盛り盛りで投稿するようになったので、ネットに溢れる彩度の平均がどんどん上がってきちゃったんですね。
ちょっと前まで僕らの持ってる携帯端末は、こんな色表現についていけなかったんですよ。でも最近はRetinaディスプレイだとかIGZOだとか10億色表現だとかそうゆう超絶スーパーパワーな機能がスマホディスプレイに標準で搭載されるようになったので、こうゆう彩度もりもり表現が猛威を振るう事になったんですね。
否定するとかそうゆうのじゃなくて、とりあえず今はそうゆう状態ですという話です。
で、サムネの話なんですが、僕がたまにやるパターンとして、あえて彩度を落としてほっこりさせる、っていうのがあります。カフェ系のチャンネルとか、ナチュラル系ファッションのコンテンツとかで使いました。
メリットとしては、「他のサムネがほとんど彩度もりもり状態の中、ポコっと1個ほっこり色味のサムネがあると目立てる」っていう所ですね。彩度の話に限った事じゃないのですが、やっぱり他の人と違う風にしてみるっていうのはwebマーケティングの原則だなと思う次第です。
デメリットとしては、こちら側目線の話で恐縮なのですが、
「そのサムネ単体で見るとなんとなーくインパクトが薄くなりがちなので、クライアントからNGをもらいやすい」っていう所ですね。
僕が逆の立場でも「ん?地味じゃねこれ?」って感じちゃうと思うので、この辺は信頼関係の問題でもあるかもしれません。なのでやっぱり、長期的な取引っていうのはお互いに取って良いんだなぁと思う次第です。
あとあまり詳しくは書けないのですが、フランスに編み物系チャンネルをやっているご婦人がいらっしゃって、かれこれ2年くらい担当させてもらってるんですけど、アクセス解析を見てみると、淡い色味の方がEUリージョンのユーザーに対してのCTRが明らかに良いんですよね。編み物属性のユーザーっていう所は一緒なはずなのに、アジアやUSリージョンのユーザーは彩度盛り盛りを好む傾向にあるっていうのが、あ〜うん、なんかそうゆうイメージかも〜。おれヨーロッパ行ったことないけど〜。