当記事は現在ココナラで出品しているEssence MarketingΩの第1章、1回目の講義となります。
こちらの記事から入ってきた方はまずは、全体像を把握するために、以下の目次ページをぜひご確認ください。
それでは、1回目の講義に入っていきます。
まず、基本的な話にはなりますが、そもそもビジネスというのは
【価値と価値の交換】
のことを一般的に言います。
つまり、お客様にとっての【価値】を提供することで、その対価としてお客様からお金をもらうことができるわけです。
では、そもそもお客様にとっての価値というのはなんでしょうか。
今回は
【お客様にとっての価値】
について解説をしていきたいと思います。
お客様にとっての価値とは?
『お客様にとっての価値とは何でしょうか?』
この質問に対して多くの人は
『お客様にとっての価値は商品・サービスだ!』
と答えます。
確かにお客様は基本的に
『●●(商品名・サービス名)が欲しい』
というので、
【お客様が欲しいもの=商品=価値】
だと考えられそうですよね。
ただ、ここで一度立ち止まって考えていただきたいのが
【なぜ、お客様は商品・サービスを買うのか?】
という点です。
例えば、ハンバーガーをお店で買った人は、ハンバーガーを買っただけで満足するでしょうか?
しないですよね。笑
基本的には
【ハンバーガーを食べて空腹を満たしたい】
と思っているからハンバーガーを買うわけです。
そうです、お客様は本当は商品・サービスが欲しいのではなく、商品・サービスから得られる未来の状態を欲しているということですね。
つまり、お客様にとっての本当の価値は
【叶えたい未来(状態)が実現すること】
だということが言えます。
原則、叶えたい未来(状態)というのは今より良い未来(状態)となります。たまに自傷癖などがあって今より悪い未来にいくために商品を買う人も中にはいるかもしれませんが、それも言い換えれば理想の自分を目指している、すなわち自分にとって今より良い未来を目指していると言えますよね。
例えば、お腹がすいていて空腹を満たしたいと思っている人にとっての価値は
【空腹が満たされている未来(状態)が実現すること】
好きな人と結婚したいと思っている人にとっての価値は
【好きな人と結婚できる未来が実現すること】
が価値となるわけです。
叶えたい未来が明確になっておらず、ふわっとした状態でも商品を買ってしまうケースは当然ながらあるので、あくまでもベース(基本)だと認識しておいてください。
つまり、お客様にとって商品やサービスは叶えたい未来を実現するための手段にすぎないので、極論を言えば商品自体には価値はないと言え、そして本当の価値は叶えたい未来が実現することor叶えたい未来へ一歩でも近づくこと(妥協点ですね)だということですね。
ということでここまでの話を一言でまとめると
【お客様にとっての価値は、叶えたい未来を実現することor実現に一歩でも近づけることであり、それこそが自分がお客様と交換する価値の正体である】
となります。
『お金=あらゆる手段に変換することができる=自分の叶えたい未来に近づくことができる』となるのでお金も価値があるものだと言えます。つまりビジネスを行う側も当然ながらお客様から価値をもらっているということですね。
お客様にとっての価値(未来の状態)の種類
お客様にとっての価値は
【叶えたい未来(状態)が実現すること】
だとお伝えしました。
では、
『お客様(人)が叶えたい未来の状態はどんなものがあるのか?』
という話になるわけですが、それを理解するのに非常に役立つのが
【マズローの欲求5段階説】
になります。
マズローの欲求5段階説というのは、アメリカの心理学者であるアブラハム・マズローが考案した人間の欲求を5段階のピラミッド構造で表した心理学理論です。
■補足
マズロー説では、人が持つ欲求は「生理的欲求」「安全欲求」「社会的欲求」「承認欲求」「自己実現欲求」の5種類に分類され、5つの欲求は積み重なって5段階のピラミッドを形成しているとされています。
そしてマズロー説において、人は下の層の欲求から順番に満たしていき、最終的に自己実現欲求に辿り着くと定義されています。
ただ、実際のところは下の階層の欲求が満たされていなくても上の階層の欲求を飛び越えて欲する人も普通に居るので(承認欲求なしでいきなり自己実現欲求に突入など)順番に関しては個人的にはあまり参考にしなくていいと思っています。
今回は【人が持つ欲求=実現したい状態は何種類くらいあってどのような内容なのか?】というのを理解するためにマズロー欲求説を活用していきます。
マズロー説で挙げられている欲求は、人間が持つ欲求の本質(原点)なので、人が口に出して言うような『〇〇がほしい』といった欲求は【なぜ?】と突き詰めると結局はマズロー欲求説のどれかの欲求にたどり着きます。
■例
服が欲しい→夏を涼しく過ごしたいから=快適に過ごしたい(安全欲求)
ゲームが欲しい→友達とゲームがやりたい&友達と仲良くなりたい→快適に過ごしたい&他人に受け入れられたい(安全欲求&社会的欲求)
まだ意味不明だと思いますが、こちらの章を読み終えていただければ内容がスムーズに理解できるようになるかと思いますのでとりあえずここでは感覚だけ覚えておき、一通り読み終えたらまたこの例に戻ってきてみてください。笑
つまり極論をいえば、ビジネスは上記ピラミッドに属する欲求のどれかを満たすことができれば、その対価としてお金をもらうことができるということですね。
ということで、それぞれの欲求について解説していきますね。
生理的欲求
生理的欲求は最も低い第一階層に属していて
【生命が維持された状態でありたい】
という欲求になります。
『睡眠がとりたい』
『ご飯が食べたい』
『性的に交わりたい』
『便がしたい』
といった欲求の本質を言えば
【生命が最低限維持された状態でありたい】
ということになるので生理的欲求に該当するということですね。
もちろん、今の時代ではほとんどの人が食べたり寝たりといったことができるので、この状態だけを欲している人はほとんどおらず、基本的には上位の層の欲求とセットになっていることが多い欲求になります。
例えば『ぐっすり快眠がしたい』『大好きな●●が食べたい』『●●さんとS●Xしたい』といった具体的な欲求(ニーズ+ウォンツ)なるとこの後にご説明する安全欲求など上位層の欲求も含まれてきます。
この点は後ほど解説していきますので、ここでは生理的欲求だけを満たしたいと思ってる人はほぼいないと理解していただければOKです。
安全欲求
安全欲求は第二階層に属しており
【心身ともに健全で快適な状態でありたい】
という欲求になります。
『体の痛みを取り除きたい』
『健康的に暮らしたい』
『経済的に安定した暮らしがしたい』
『快適な暮らしがしたい』
『危険な状態から逃れたい』
『病気を治したい』
『恐怖から逃れたい』
といった欲求の本質をいえば
【心身ともに健全で快適な状態でありたい】
ということになるので安全欲求に該当するわけですね。
社会的欲求
社会的欲求は第三階層に属しており、
【周りを受け入れている状態&周りに受け入れられている状態になりたい】
という欲求になります。
別名【所属と愛の欲求】ともいわれています。
『愛する人をみつけ、大切にしたい』
『大切な人(家族・友人・仲間)を作り、大切にしたい』
『集団(会社・グループ)を作り、多くの人を受け入れたい』
といった能動的なものから
『愛する人に愛されたい』
『大切な人に大切にされたい』
『集団(会社・グループ)に所属し、多くの人に受け入れられたい』
といったものが挙げられますが、これらの欲求の本質を言えば
【周りを受け入れている状態&周りに受け入れられている状態になりたい】
ということになるので社会的欲求に該当するということですね。
承認欲求
承認欲求はよく聞く言葉と思うのでご存じの方も多いかもしれませんが、
【周りから認められている状態になりたい】
という欲求になります。
社会的欲求は『受け入れられている状態ならOK』でしたが承認欲求は受け入れられるだけでなく『認められたい(勝りたい&高く評価されたい』といった欲求なので社会的欲求の強化版ともいえます。
『●●さんに勝負で勝ちたい』
『自分さんに自分の能力を評価してもらいたい』
『自分の能力を会社に高く評価してもらいたい』
『とにかくみんなからチヤホヤされてー』
といった欲求の本質を言えば
『周りから認められている状態になりたい』
ということになるので承認欲求に該当するわけですね。
ちなみに承認欲求は上限を設定しないと基本的に終わりのない欲求になり、深追いしすぎると闇に墜ちていってしまうので、ほどほどに満たしたら次のフェーズである【自己実現欲求】を持って自分らしさを追求して生きていくことが大切だったりします。
承認欲求は満たす系のビジネスはめちゃくちゃ儲かります。笑
自己実現欲求
自己実現欲求は5段階の欲求のうち最後にたどり着く
【自他者からの評価や賞賛は関係なく、唯一無二の自分(状態)でありたい】
という欲求になります。
具体的には
『愛とゲームで世界を語れる人間になりたい』
『最高のギブ精神を持つ人間になりたい』
といった
【周りの目を気にせず個性を追求して唯一無二の自分(状態)になりたい】
という欲求は全て自己実現欲求に該当するわけですね。
■5段階欲求の先にある「自己超越」について
マアブラハム・マズローは晩年に自己実現欲求の先に「自己超越」があると発表しました。
自己超越は『無償で良いから笑顔が絶えない世の中になるように貢献したい、もっと社会が良くなるように貢献したい』といったを見返りを求めず、世界平和や社会貢献といった目的に没頭する様子を指しています。
ただ、自己超越のレベルにたどり着ける人は全人類の2%とされているので個人的には目指す必要はないと思っています。
ちなみに4階層までは不足しているものを埋めるための欲求であることから、全てまとめて欠乏欲求と呼ばれており、5階層以上は自分を高めていこうとする欲求なのでまとめて成長欲求と呼ばれていたりします。
ということでまとめると人間という生き物は突き詰めると最終的には以下のような状態になりたいと思う生き物だということですね。
■生理的欲求
→【生命が維持された状態でありたい】
■安全欲求
→【心身ともに健全で快適な状態でありたい】
■社会的欲求
→【周りを受け入れている状態でありたい&周りに受け入れられている状態でありたい】
■承認欲求
→【周りから認められている状態でありたい】
■自己実現欲求
→【唯一無二の自分(状態)でありたい】
上記のような状態になりたいと思うことが人が持つ本当の欲求の正体であり、その状態になれるor近づけることがビジネスにおけるお客様にとっての本当の価値(ベネフィット)となる。
それでは、今回の講義は以上となります。