「人を傷つけない笑い」は, 追求することに意味がある

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文春オンラインの「好きな芸人2020」で2位にランクインした和牛。和牛に投票した理由は,大きく二つに分けることができると思います

一つの目は「人柄」です
「前に出すぎない感じが見ていて心地いい」
「芸人はガツガツ前に出るイメージがあるが,謙虚な姿が逆にいい」
「穏やかで優しい雰囲気でいつも癒される。地に足がついたしっかりした意思を持っていて好感が持てる」
「うるさくない。あまり出しゃばらないけどやる時はやる仕事人。さんま・ダウンタウン路線ではなく,タモリ・ウンナン路線を継承できる芸人は今では貴重な存在」
「他人を押し退けることも絶対せず,所作や言葉のチョイスの端々に品がある」
1位のサンドウィッチマンに関しても,「誰も傷つけない。嫌みがない。人へのやさしさが芸にも滲み出ている」「嫌味なく真摯に生きている。その生き様が格好いいと感じる」など,今は人柄が評価される時代になってきました

もう一つは,和牛の「漫才そのもの」と「漫才に対する姿勢」です
「漫才を愛し,笑いを深く追求している」
「漫才に対する愛や,細部まで手の込んだネタが大好き」
「演技力とネタの構成力はピカイチ」
「何十年先まで漫才の伝統を守っていくのは彼らだと思う」
「漫才そのもの」と「人柄」が評価されるというのはいい傾向だと思います

そんな「人を傷つけない笑い」や「誰も傷つけない笑い」などつまらないし,そもそも「そんな笑いは存在しない」と思う方もいるかもしれません

確かに,どんなに気をつけていても,知らず知らずのうちに人を傷つけてしまうことはあります。「私は今まで誰のことも傷つけたことなどありません」と言える人など,たぶん一人もいないと思います。でも,だからこそ,「漫才(ネタ)」と「話芸」と「人柄」をひたすら磨くことによって,「人をバカにする笑い」をはるかに超越した笑いを本気で追求することに,意味があるのだと思います
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