サイト運営者・編集者・ライターの皆さんへ 下手な写真を使うのはここが問題だ

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「写真がお得意とのことですが、上手な写真は要りません。すでに掲載した記事があります。それらの写真と差が付いてしまうと、その記事で採り上げた人たちに申し訳ありませんので」

先日、「取材記事(写真もライターが撮影)」の案件に応募し、そのZoom面談で告げられた言葉です。その記事を掲載するサイトはオウンドメディアで、面談相手も社内スタッフでした。

びっくりしました。その理由は、ざっくりとは「自分たちのサイトをいいものにする気はないのか」ですが、もう少し問題を細かく考えてみます。

本当に失敗写真・素人写真が使われていた

実際に、そのサイトにはすでに掲載されている記事が複数あり、確かに「上手な写真」ではありませんでした。遠慮せずにいえば、「そっちに向かってシャッターを切っただけ」の素人写真でした。

私が気になったのは次の点です。

(1)「下手な写真で紹介してしまったことについて、これまでの記事の人たちに対し申し訳ない」とはならないのか? それら写真をチェックしてハネることをせず、掲載してしまったことについて、反省はないのか?

(2)「上手な写真は要らない」は「これまでのレベルにそろえる」と同じ意味だろう。これから作成される記事の人たちに対しても、申し訳ないとの考え方はないのか。

(3)失敗写真・素人写真を使うと、記事1本1本はもちろん、サイト全体の価値を下げる。自社の社業を盛り上げるためのサイトではないのか。ならば、写真も含めて、少しでも完成度の高いものにしたいと考えるのが普通ではないか?

サイトに失敗写真・素人写真を使うことのデメリット

(3)の「少しでも完成度の高いものにしたい」があれば、(1)(2)も起きないでしょう。(3)をさらに考えてみます。

失敗写真・素人写真を使うことの問題は次の点ではないでしょうか。

(1)写真が素人丸出しだと、「記事(文字原稿)を書いたのもたいした人間ではないだろう」と訪問者からみなされ、記事の内容全体の信頼性が下がる。

(2)写真による情報の質が落ち、記事全体としての情報量・説得力が落ちる。

(3)失敗写真の中には見る人を嫌な気分にさせてしまう種類のものがある。直接的に離脱率を上げ、滞在時間を下げてしまう。

この(1)(2)(3)は、「そういわれているのを見かける。私自身も信じている」程度の話です。残念ながら、「この種の失敗写真は、離脱率を○パーセント上昇させる」などのデータは見たことがありません。検証されているかどうかも知りません。

ただ、「『記事の信頼性・説得力が落ちる』『離脱率が上がる。滞在時間も下がる』が可能性としてある・否定できるだけの材料がない」は、いわせてもらっていいと思います。

それらを避けるための努力は、サイト運営者・編集者・ライターなどWEBサイトにかかわる人すべてがするべき心掛けではないでしょうか。

採用者側との溝は埋められる?・埋められない?

湖西線② copy.jpg
写真の傾きは、撮る人も見る人も気にしていないことが多いようにも思える。しかし、じっくりと見るのならば嫌な気分にならないだろうか。そもそも、見る人にしたら、嫌な気分になる前に直感的に、そそくさと立ち去っているかもしれない。だとすると、離脱率の上昇と滞在時間の減少に直結する。
結局、私はその案件で採用にはなりませんでした。どこでその判断になったのかは、わかりません。写真以外の部分かもしれないし、漠然と「扱いにくそうなやつ」と思われたのかもしれません。ちなみに、ここで書いたようなことはまったく話しませんでした。

あくまで想像ですが、もし、そこの仕事をするようになっていたら、「とりあえず、自分が納得する写真を出す。仕事が継続するのならば、機会をみて次第に自分の考えの方向に説得する」だったと思います。

また、「失敗写真・素人写真」や「失敗写真の中には見る人を嫌な気分にさせてしまう種類のものがある」は具体的な話が必要だったかもしれません。ここでは論じきれません。とはいえ、1件だけ例を挙げておきます。

「水平線が取れていない(傾いている)と、その写真を見る人を不安・不快にする」


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