全ての動線の基本はキッチンの位置! その理由とは

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最近の新築住宅デザインで注目する傾向


家事室がある家一階完成.jpg
これは私が先日書いた家の間取りです
(*これは原案で、実際は違った構図で仕上がっています)

相当極端な間取りで、玄関から入ってすぐ左にキッチンを配置してあります
依頼を受けたお施主様との打ち合わせの時に、
「家族全員最初に来るのがキッチンでw」
という言葉がどうしても頭から離れなくて、こういう極端な形に描きました
切りずまの家.jpg

それをパースにしたのがこちらになります

玄関が南側に位置する方向で、入室したらすぐキッチンという配列は、よくマンションにある配置ですね
でも、とても理にかなった配置ではないかと思います

そして、ランドリースペース、脱衣場、ユニットバスを横一列に扉で通れるように並べた事によって毎日出る洗濯ものを最短ルートで処理でき、右側に設置したバルコニーで干せるという形にしました
因みに左上にある寝室はご夫婦専用の寝室です
お子様やゲストの寝室は全て2階に設置しました

自動保存_20230117_034458.jpg
さて、この図面の特徴は、東玄関でキッチンは南側、西側に水回りを集めており、先ほどご覧頂いた図面よりキッチンと水回りが近くなっています
キッチン下の半地下には大容量の収納が可能になっています
二階建て総坪数は38坪で仕上がっているので、ヒントにするには現実的ではないでしょうか

さて、ではなんでキッチンがすべての動線の中心なのでしょうか

現代の傾向は、家事・育児・生活全般は夫婦共同の時代

以前から言われ続けてきた夫婦共同生活も、当初10数年前は家事は女性の仕事という概念が抜けきれずにいました
しかしながら昨今では、そういう風潮も抜け落ちて夫婦で自立した生活をするという本当の形が定着してきました

コロナ蔓延の影響で、リモートや在宅ワークが社会的にも認識されるようになったこともありご夫婦どちらかが在宅で居るという状況が出来たこと

男性と女性の収入格差がなくなり、ともすれば副業で本業を上回るという女性も出てきているという現実と、男性も収入格差をあまり気にしなくなってきた

そういった意味で男性も進んでキッチンに立ち、洗濯や掃除という家事にも抵抗なく参加するようになったのが一番の要因ではないでしょうか
それはともかく夫婦共同が基本というのは家庭にとっても家族にとっても非常に良い事だと思います
お子さんの教育、毎日の食育、家事は力仕事が主なので、男性諸君も率先して行動してください

キッチンはみんなが集まる憩いの場

現代は、家族が繋がっているようで現実はそうではありませんよね
現実は個々でばらばらに行動しています
しかし、ご夫婦で家事分担をしているご家庭は、お子さんも何かしらのお手伝いをする傾向が強いという統計がでています
例えば週に3日、奥様と旦那様が交代でキッチンに立つとしましょう
休日の1日は外食なりするパターンですね
そうしているとお子さんたちも旦那さん奥さんに用事がある時はキッチンに来るようになっていませんか?
例えば、毎日料理はご夫婦二人で作るとしましよう
そうすれば必ず家族は用事の度にキッチンに来るようになりますね
まだ若い世代のお子さんのいないご夫婦は、キッチンで色々な話をするようになります
ご夫婦ですから、いくら自分が当番ではなくても、大変そうならお手伝いしますね

どうでしょう、よく考えてみたら必然的にみんなはリビングではなくキッチンにあつまるようになっていませんか?

生活動線と家事動線の決め方

皆さんは新築、中古住宅、マンションリノベーションをお考えになる時、一度はどういう間取りにしようかと、お考えになると思います
先に施工店さんやリフォーム会社さんの間取り図を原案として、間取りの相談をしながら決めていくのがポピュラーになっていますね
ですが、施工店さんの実績や経験が豊富で色々アイデアを出してくれるとは思いますが、皆さんが動きやすい道順、洗濯をして干すまでの工程や掃除機がかけやすい順番、これが生活動線と家事動線なのですが、それを踏まえた考えは、その家庭個々に違うものです

例えば左利きの方と右利きの方ですと、その場でクルクル回ってくださいというと、正反対の方向にクルクル回りだします
それと一緒とは言いませんが、左利きの人には右利きの人の家はどうしても違和感があります
みんなが使いやすく、移動するのに障害になるものが少ないと、安心感がありのんびりリラックスできます

そういう個々の使い勝手も含めて考えると、一番集まる可能性があるキッチンを中心に考えたほうが違和感なく使い勝手がいい間取りを考えられるのです
生活動線???はて???
それはどこをどう考えればいいの???
となった時に、まずはキッチンを中心に考えてみましょう

家事動線を考える時に注意するのは、
衣服やタオル等(洗濯物全般)を出す→お風呂に入る→洗濯をする→洗濯ものを干す→各自の洗濯物をたたみながら選別の流れですね
そうした場合、間取りに余裕があれば家事室を作ってその外にクローゼットを設置して各自のものを所定の位置に置く
といった事をするだけで、家事の大幅な時間短縮になります
また、この一連の流れを最短でできる距離感を念頭に部屋を配置すれば、あちこち歩かなくてもいいですね

まとめ

一番最初に提示した2件の間取りは、上記の考えを盛り込んだ上で製図したものです
それを踏まえて

生活動線の決め方
  ・キッチンを中心に間取りをザックリ決めて、廊下などにデコボコが出来 
   てしまった場合には小物収納を内蔵した収納壁にしてすっきりとさせる

家事動線の決め方
  ・キッチンのなるべく近くに設置(ランドリールーム、脱衣場、お風呂、
   家事室、収納クローゼット)して、各部屋を通過できるように引き戸を
   設置する

その他ご自分のご家族が使いやすい間取りを考慮する

となります

万が一どうもアイデアが浮かばないという事でしたら、私が相談にのります
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