Customer surveys show that many modern
electronic devices are often unnecessarily ______.
(A) complication
(B) complicates
(C) complicate
(D) complicated
という問題。上級者なら1秒で解くでしょう。
unnecessarily complicated
しかない、と一瞬でわかるからです。
上級者はここしか読んでいません。他の部分は、出題者が意図的にダラダラと書いて受験生から時間と労力を奪っている部分だと判断して切り捨てる。上級者はそれを自然にできる。だから短時間で次々と正解を連発できるのです。
ではなぜわかるのか。
unnecessarily complicated
で、「不必要に複雑な」という意味を表すことを知っているからです。
英語の勉強は単語や文法からスタートしようとする多くの人たち。それでうまくいっていない人も多いでしょう。自分もそれに当てはまる!という方は
complicated が
「複雑な」
unnecessarily complicated が
「不必要に複雑な」
という意味だということを知ってしまいましょう。
従来のよくある説明のように、副詞の直後に来るのは、動詞、形容詞、他の副詞、稀に名詞、と考えていたらもう大変。そもそもネイティブはそのように英語を理解しているでしょうか。
次に中級者ならこう考えるでしょう。
Electronic devices are ________.
(A) complication
(B) complicates
(C) complicate
(D) complicated
という本質部分、essential part を見出すのです。ETS が公表する問題は12語。一方この本質部分はたったの4語です。中級者が読んでいるのはこの4語で、残り8語を捨てることに成功しています。
主語の次に be 動詞があって、その直後に来るのは形容詞。だから (D) だと考えても OK です。
Electronic devices are complicated. で「電子機器は複雑だ。」だから (D)が正解だというわけです。
最後に初級者ならどうでしょう。全ての語を丁寧に読み、全訳しようとしますが、知らない単語が多数あり、それができない。結果、時間を使う割には正解にたどり着けません。
この上級者、中級者、初級者の間に横たわるのは、正解を出すのに必要なものを見極めて、それ以外の部分を捨てる力です。つまり、重要ポイントを把握する力と、重要でない部分を捨てる力。これは学生にとっても社会人にとっても必要なことなのではないでしょうか。
TOEICで高得点を取る人は、重要なものが何かがわかる人であり、重要でないものを容赦なく切り捨てることができる人でもあるのです。