生成AIとDTMの歴史

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音声・音楽
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ピーピPです!

最近の生成AI騒動について、音楽界隈のお話でも似たようなことがありましたのでちょっとお話させていただこうと思いました。

AIの進歩が目覚ましく、イラストレーターやモデルの仕事がなくなるのではないかと声が上がっているのを耳にします。
(批判の大半が著作権や肖像権を無視したプロモーションだとは思っていますが…)


シンセサイザーの誕生

実は昔、音楽業界でも同じようなことがありました。
それはシンセサイザーが発明されてしばらくしてのことです。
オーケストラ楽団の演奏家たちが自分の仕事がなくなるのではないかとデモを起こしたんです。

その当時のシンセサイザーにはオーケストラの代わりになるような品質はとてもありませんでしたが、演奏家たちは自分たちの畑が荒らされるのだと危惧したのですね…

最近の音楽制作ソフトは実際の演奏家がいろいろな表情で弾いた音のデータを使って実にリアルなものがあります。
そして実際に1人の作曲家が作った作品が、映画音楽などに使われています。
その作品はプロの耳で聴いても生演奏と遜色ないレベルの品質です。


AIを使ったMIX用ソフト

音楽制作において、演奏するだけではなくて、音量バランスを調整することも商業製品にするためにはとても大切なことです。
この音量バランスの世界がとても深く、専門のミックスエンジニア、マスタリングエンジニアという職業があるくらいです。

しかし、最近ではAIを使ったミックスソフト、マスタリングソフトというものが誕生しています。
(ミックスエンジニアではない)作曲家たちは前向きにそのAIソフトを導入し、作品の品質を上げています。

そしてミックスエンジニアの仕事が完全に無くなったかというと、そういうわけでもなくAI以上に品質が求められるプロダクトを対応している方、AIを駆使して単価を安くした個人向けプロダクトを提供するエンジニアなど多様になったかと思います。

このAIソフトが出始めた時、エンジニアさんは今ほど批判の声がなかったように思いますが、実際問題スタジオを閉めたというお話も聞いたことがあります。

AI作曲の誕生

実はAI作曲自体は数十年の歴史があるのですが、本当にまともに使えるようになってきたのは最近だと思います。
ここ最近のAIブームで認知度が上がっていますが、このままでは作曲家の仕事も多く奪われるように思います。

優れた作品をAIに出力させる「AI作曲家」を名乗る人たちももういるかもしれませんね。

音楽制作の時代の流れ

音楽制作環境の時代の流れは本当に日進月歩です。

・演奏家の代わりに自動で演奏してくれるシステム
今思えばオルゴールはその始まりかもしれませんね
キーボードやエレクトーンにもこういった自動伴走の仕組みが入っています

・プロの生楽器の音をそのまま録音して、自由に演奏できるシンセサイザー
正確にはサンプラーと呼ばれるものです

・プロの演奏したフレーズをそのまま使える素材音源
おそらくヒップホップの文化がこの始まりかと思います
当時は少し反発を耳にしました…
自分で弾かず人のフレーズを並べるだけで作品かよ、、など

・AIが音楽制作業界に入り始まる
ミックスやマスタリング、コード進行など部分的に入り込んできたAIソリューションですが、今や音楽そのものを生成するところまで行きつきました。
そういえば歌詞を生成してくれるAIサービスもありましたね。
(私が触ってみたところ、まだ作品としての美味しさが出ている状態ではありませんでしたが、これも時間の問題かもしれませんね)


音楽人として

AIで誰でも作曲できるようになったら、音楽を辞めるのか?
私のまわりの演奏家や作曲家たちが口をそろえて言っていました。

「好きでやっていることだから辞めない」
「むしろAIを使って今までにない作品を作りたい」

私の浅はかな考えですが、AI自体に良いも悪いもなく、悪いのは権利を踏みにじる行為です。
それはAIを使わず自分の手でトレースしたものでも当然ダメなことです。
ただAIがそれをしやすくなっている事実もあるのですが…

そしてAI作曲家、AIイラストレーターなどの肩書は私は肯定派です。
作曲家、イラストレーターと言っているのなら「あれ?」と思うのですが、AIで生成していますよ、と正直に言っているからです^^;

同じような例でeスポーツはスポーツじゃない!と言っている人がいましたね。
その通りで、スポーツではなくeスポーツでいいのではないでしょうか。

話しを戻して、、そんな感じでAIもツールの一つだと考えて柔軟に受け入れて、素敵な作品と出会えること、作れることを楽しみにしたいと思います!
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