「自宅学習」って何をすればいいの? ~日々の学習・定期テスト対策を中心に~

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学び

はじめに

 以下、注意書きも兼ねていますので、必ず目を通してください。

☆今回紹介するのは、主に日々の基本的な勉強法です。小テスト単元のまとめテスト定期テストのような、テスト範囲が狭い範囲がある程度限られている範囲が明確である基本的な問題の割合が多い……そういったテストに向けた勉強法にも繋がります(「テストのためだけの勉強法」というわけではありません)。
 学校や塾等での学習をより効果的なものに! より有意義な時間を!!

☆現役小中学生・高校生の方はもちろん、趣味や資格試験、大学受験に向けて基本を勉強し直したい等々……大人の学習者の方々にも読んでいただけると嬉しいです。

☆今回まとめる内容は、以前noteで公開していた無料記事2本(『「テスト対策」したつもりになっていませんか?【テストに向けてまず確認してほしいこと5項目】』・『テストの取り組み方』)と有料記事1本(『定期テストで点をとるためにできること』)を1つにまとめ、編集したものです。ココナラブログで有料公開するにあたって、note(+アメブロ)のほうの該当記事は非公開とさせていただきました。

有料ページのスクショ・コピペの拡散は禁止です。よろしくお願いします。

☆今回紹介する勉強法は、私が小学生〜高校生のときに実践していたやり方です。「全ての科目で常に満点だった」とかそういうわけではありませんが、私なりに頑張って成績上位をキープできるようにしていました。塾で講師として授業をしながら気付いたこと等にも触れています。
 ※いろいろ書いていますが、あくまで私個人が実践してきたこと、感じたことです。「このやり方が絶対に正しいんだ!」というものではありませんし、「絶対にこのやり方で勉強してください!」と強要するものでもありません。合う・合わないはそれぞれあると思います。

☆ここでは私自身の経験をもとに「できるだけ細かく具体的に」を意識してまとめたつもりです。「勉強しなさいって言われるけど、そもそも勉強の仕方がわからないんだよ!」、「小テストや定期テストで全然点数とれない……ヤバい……」という人やその保護者の皆様のお役に立てれば幸いです。

☆以下の画像は高校生のときの、あるテスト結果です。これから紹介するような学習方法で、「だいたいこのくらいの点数を取っていましたよ」という参考までに……。
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※上の画像内の数字は左から順に「点数」、「偏差値」、「順位」です。順位については、英語は学年全体の、世界史は世界史選択者内の、それ以外は文系全体の中の順位です。

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↑これは中学生のときの、あるテストの結果です。




第1章:全ての科目に共通すること

1-1 長めの文章を読むことに慣れよう

 勉強法に入る前の段階の話かもしれません。
 ちょっと長めの文章を読むことを「面倒くさい」と感じてしまう人も少なくないようですが、このブログを読んでくださっている皆様はいかがでしょうか。
(まあ、私も細かい文字がびっしりと詰め込まれた説明書・契約書等は見ていてちょっと目が痛くなりますが……。)

 私はマンガや絵本等ももちろんですが、文字ばかりの本を読むのも好きでした。『ハリー・ポッター』シリーズとか『図書館戦争』シリーズとか……小中学生、高校生のときは夢中になって読んでいました。皆様はいかがでしょうか。普段、本を読んでいますか? もちろん、興味のあるジャンルはそれぞれだと思いますが、いろいろな作品に触れて、文章への抵抗を減らしてみてください。

 また、本を読むことは「文章に慣れること」だけではなく、「語彙を増やすこと」や「知識を増やすこと」等、様々な力をつけるきっかけになるのではないかと私は考えています。

1-2 教科書の音読と、わからない言葉の読み・意味調べをしよう

 まずは、教科書を音読すること。黙読ではなく、音読です。声に出して読むことで「読み方がわからない漢字」にも細かく気付くことができます。適当に、なんとなく読み流してしまうのではなく、「わからない漢字の読み」や「とりあえず読んでみたけど自信がない漢字」はしっかり調べてメモしておきましょう。そして、詰まることなくスラスラ読めるようになるまで音読を繰り返しましょう。音読を繰り返すなかで、漢字の読み方を覚えてください。

 また、「漢字の読み」だけではなく「意味がわからない言葉」も辞書で調べましょう。なかには意味がたくさんある言葉もあります。「どのような意味があるのか」と「その本文の中ではどの意味で使われているのか」を調べましょう。
 もし、「辞書の説明の意味がわからない!」と感じたら、
①辞書の説明の中でわからなかった言葉をさらに辞書で調べてみる
②小学生なら小学生向けの辞書を、中学生なら中学生向けの辞書を……と学年や理解度に合ったものかどうかを確認してみる
といったことをお試しください。

 教科書のどこを読むかについてですが、私はまず予習として音読して「わからない言葉潰し」をしていました。「授業で教科書の音読を指名されたときに自信を持ってスラスラ読めることを目標に」です。「1回音読して終わり!」ではなく、繰り返し声に出すのがポイントです。
 予習として事前に教科書を読む(漢字の読み方や言葉の意味を事前に理解した状態で授業を受ける)ことで、学校の授業の理解のしやすさも変わってきます。

1-3 基本事項はコツコツと、正確に覚えよう

図1 1.png

 これらの基本事項は1つ1つ確実に覚えていきましょう。

 「詰め込み学習なんて意味ない!」という考え方の人もいると思います。しかし、何かのグラフや資料、文章を正確に読み取らなければならない時、読み取れたことやそれについての自分の考えをまとめなければならないとき等、それぞれの分野の基本的な知識が必要になってきますよね? 「知識を詰め込むことそのものが大事」というより、覚えた知識を活用して
「文章や図、数値等の情報を正確に読み取る力」
「何を問われているのか、何を答えればよいか等を理解する力」
「求められた答えや自分の考えを誤解のないようにアウトプットする力」
をつけていくことが大事なのではないでしょうか。こういった力をつけるための土台となるのが上記の基本事項、あるいは、これら基本事項を活用した問題演習なのだと私は考えています。

 覚え方については、こちらもどんどん声に出しながら。そして、意味を理解しながら。ただただノートにたくさん書き込めば良い、というものではありません。こまめに自分で小テストしながら定着させていきます。1回できたらオッケーというわけではなく、時間をおいて何回かテストして「私、本当に覚えた? 忘れていない? ごちゃごちゃになっていない?」と、しつこく自分に確認します。
用語系のものは一問一答形式で確認するのがよいかと。計算については、予習の段階なら教科書の例題等、式・途中の計算・答え方が丸ごと確認できる問題を使って練習してみることが大切です。

 「公式をサクッと覚えるのが得意な人」もいると思いますが、なかには、「公式の意味等を深く考えてしまって、先に進めなくなってしまう」という人もいるでしょう。一番良いのは教科書にまとめてある公式の詳しい計算過程を確認して、納得してから使い方の練習をすることです。教科書だけではなく、参考書やインターネット等をフル活用して、納得いくまで向き合うのが良いでしょう。

 ただし、状況によっては優先順位も意識したほうがいいです。テスト直前に、「自分が納得できるかどうかわからない問題」にこだわり過ぎてしまうのは、ちょっと効率が悪いように感じます。「とりあえずこの公式はこの公式として使い方を覚えておいて、詳しいことはテストが終わってから改めて調べてみよう」とか「先に他の項目から確認してしまおう」とか……。

1-4 続けていくことが大切

 基本の「型」を覚えることや定着させることは、必ずしも「楽なこと」ではありません。結構シンプル……というか、地味なことの繰り返しが多いです。「面白みがない」と感じる人もいるでしょう。
 基本の「型」を身につけることが大切なのは勉強に限った話ではありませんよね。楽器の演奏とかスポーツとかでも同じようなことが言えると思います。

 例えば、楽器初心者さんがいきなり楽譜と楽器を渡されて1曲完璧に演奏できるかというと、ほぼ不可能でしょう。楽譜の読み方を覚えるところから始めて、その楽器の「ドレミ(指遣い)」を覚え、音の出し方を練習し、基本の技術を練習して身につけ、そして曲の練習を始めて……と段階を踏んでいくはずです。「型」を身につけることで「できること」が増え、「楽しめること」も増えるのです。

 運動部でもきっと同じですよね。「外周を走るのはイヤ!」「筋トレもやりたくない!」「フォームの確認もめんどくさい!」「ルールなんて覚えられない!」「練習は週1日、1時間しかしません! 大会前だけちょっと頑張ります!」という人がいたとしましょう。この人は自分の納得いくパフォーマンスができるのでしょうか? 大会でレギュラーメンバー入りして、良い成績を残せるでしょうか? もちろん状況によるかもしれませんし、頑張った人全員が100%の結果を出せるというわけでもありません。しかし、基本をコツコツと重ねてきた人のほうが「自分の理想のパフォーマンス・結果」に近づきやすいのではないかな、と個人的には考えています。皆様はどう思いますか?

 勉強においても基本的な「型」を覚えて、それを使いこなせるように自分のものにしていくためには、地道にコツコツ練習を続けていく必要があります。その「型」というのは、「勉強の取り組み方そのものを理解すること」や「各科目の基本事項」です。そして、基礎を積み重ねて「わかる」「できる」が増えることで、「楽しめること」も増えていくのです。物事の見え方が変わってきたり、表現の幅が広がったりします。
「型」を身につけるにはある程度の時間も必要になります。1日2日で飽きてしまっては、「型」は身につきません。「面倒くさいなぁ」と思うこともあるでしょう。それでも、「音読すること」や「基本事項を覚えること」は手抜きせずに続けてください。基本の段階で面倒くさがってしまうと、その単元の応用問題はもちろん、他の単元でもつまづいて先に進めにくくなってしまうこともあります。「地味なこと」を楽しむ工夫は何かしらできるはずです。今は学習系のアプリやYouTubeの学習動画等、無料で楽しめるコンテンツもたくさんありますから。地道にコツコツ練習を重ねていくことで「できること」は確実に増やせるはずです。「できること」が増えると、楽しめる要素もまた増えていくのではないでしょうか。

 この手の話については、「守破離」「型破り」「型なし」といった芸事に関する言葉の意味を調べてみるのも面白いと思いますよ! 勉強はもちろん、部活や趣味の活動等様々な場面で活かせる考え方だと思うので……!

1-5 具体的な目標を決めて取り組んでみよう

 個人的には「1日○時間勉強する」という時間の目標はオススメしません。「この科目のこの問題を完璧に覚える」とか「用語をここからここまで覚える」といった内容の目標が良いでしょう。
 というのも、時間で目標設定してしまうと、「ぼんやりしていた時間」や「手遊びしていた時間」、「スマホを弄っていた時間」等、「明らかに勉強していなかった時間」も含めて「もうこんな時間か! 今日はこれだけ机に向かっていた。頑張ったなぁー!」となってしまう可能性があるからです。内容で目標を決めた方が、本人から見ても周りから見ても「目標達成できたね!」とわかりやすいと思います。机に向かっていた時間が30分だったとしても、覚えるべきことを覚えられたのであれば、「その日の目標は達成!」として良いでしょう。

1-6 「テスト」とは何なのか

 「テスト」と聞いて、皆様はどのような気持ちになりますか? 通知表の成績・内申・入試のための大事なもの。点数が低いと親や先生に叱られる。めんどくさい、憂鬱なもの。このようなお堅いイメージやマイナスなイメージが強い人もいるのではないでしょうか? もちろんこれらも正しいといえば正しいのですが……。
 「テスト」は、ここまで学習してきたことがどれだけ理解出来ているか、身についているか、定着度をチェックするものなのです。そのため、「テストのために直前だけ猛勉強」というのは、ちょっとズレているように感じてしまいますね。
 このブログでは、テスト対策についてもいろいろまとめていますが、テスト=日々の授業・宿題・家庭学習の積み重ねで身につけてきたことの定着度をこまめに振り返る手段と考えて取り組んでいただければと思います。

1-7 学習のサイクル

 基本的には、「家庭学習」が学習の中心だと考えています。「予習」→「授業」→「復習」の繰り返しですね。学校や塾の授業時間だけで全てを身につけるのは、不可能とまでは言いませんが、相当記憶力がいいか要領がいいかでなければ、なかなか難しいと思います。

〇授業時間をより有意義に過ごすために、自力で確認出来る範囲は事前に学習しておく(=予習)
〇予習で取り組んだ範囲について勘違い等が無いか確認する・自力で分からなかったところを確認する(=授業)
〇理解できたことや覚えたことが定着するように、難しいと感じたところは理解を深められるように反復練習する(=復習)

が理想だと思っています(主に中学生・高校生)。小学生や学習習慣がついていない中高生は、まず授業と復習の繰り返しから習慣をつけていきましょう。
 また、予習については(特に慣れていない段階では)、全てを理解しようしなくても大丈夫です。「次はこういうことを勉強するんだね……ふむふむ。」くらいの始め方でもOK! 予習の段階で「難しそうだな」と感じたところは、特に集中して授業を受けられるようにしておきましょう。「予習で簡単だったから授業は聞かなくてもいいや~」というのは良くないと思いますが、集中力が長続きしなくて……という場合は、メリハリをつけやすくなるのではないでしょうか。



第2章:科目ごとの勉強法

2-1 【英語】と【国語(古典)】は本文を暗唱しよう

 私が、特に中学生のときにやっていた勉強法です。
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