フリースローの名人

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コラム
アメリカのプロバスケットボールリーグに、フリースローの名人と呼ばれる選手がいました。まさに百発百中です。

あるとき彼のフリースローのおかげで、地区優勝が決まりました。インタビュアーが彼にたずねました。

「これを外したら負けるという僅差の試合でも、いつも落ち着いてシュートできるのはどうして? 外したらどうしようと思って緊張することはないのですか?」

するとこの選手は言いました。
「私は、自分がフリースローを外すというイメージを持ったことがないのです。ですから緊張しようがありません」。

そして幼いころの話を始めました。

彼がバスケを始めたのは、まだ歩けるようになって間もなくのことでした。
バスケが大好きだったお父さんが、おもちゃのボールを彼に与え、くずかごをゴール代わりにして、シュートを打たせたのです。
そして、百発百中、すべてのシュートがゴールに入ったのでした。

なぜか?

それは、ボールが飛んだところにお父さんがくずかごを移動させ、受け止めてくれたからです。
そりゃあ、百発百中のはずですね^^

ずるいですか?

でも、幼いときお父さんにずっとそうしてもらったおかげで、彼は自分のバスケの才能に大きな自信を持ちました。

そして、どんなに緊張するような場面でも、自信を持ってフリースローを打つことができるようになったのです。

小さな成功体験

他の人の自信、自己肯定感、自尊感情を育てるにはどうしたらいいでしょうか。

それは小さな成功体験を積み重ねることです。

別に大きな成功体験でもいいのですが、達成までに時間がかかることが多く途中で挫折してしまう恐れがあります。

小さな成功体験、たとえば
 ・30分散歩するという予定通りに行動できた。
 ・(少し形はいびつだけれど)折り紙の鶴が折れた。
 ・(断られたけれど)初めて電話営業した。
 ・今日は間食をしなかった。

感動しよう

他の人がそういった小さな成功をしたとき、私たちはそれを小さなこととせずにしっかり注目し、取り上げましょう。

ただし、相手を「ほめよう」とはしない方がいいでしょう。

ほめるというのは、ともすれば殿さまが家臣に「そなたもなかなかよくやっておるのぅ」というような、上から目線になりがちです。
それが感じられると、ほめられていてもうれしくなかったり、かえってカチンときたりしますよね?

ですから、ほめるというより「感動を表す」ことを心がけてみましょう。
「すごーい!」「すばらしいね!」「怖がらないでよく実行できたね!」などなど。

感謝しよう

感謝を表すのも、相手に小さな成功体験を味わってもらう良い方法です。

感謝されると、相手は貢献感を味わいます。「自分は人の役に立てた」という感覚です。
この貢献感は「私には人を幸せにできるだけの力がある」という自信につながります。

捜してでも感動・感謝しよう

私たちが他の人に感動や感謝を表し続けていると、相手はもっと私たちを感動させたい、感謝を味わってもらいたいと思い、感動や感謝の種となった望ましい行動をさらに起こすようになります。

普段から家族や部下などに感動や感謝を表していますか?
「そんなのやって当たり前」とスルーしてないですか?

何を感動・感謝すればいいか分からない?

必ずあると信じて捜しましょう。
そうすれば必ず見つかります。

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