感情至上主義

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コラム
感情至上主義。
いつからか、私は自分の考え方をそう呼んでいる。

自分の感情を絶対に否定しない。

「いい彼女にならなくちゃ。だから、彼のやっていることを心の底から応援しなくちゃ」
「生物学が好きでここまで来たんだから、研究者にならなくちゃ」
そう、無意識に思っている時期があった。


本当は不満がある。本当は応援できない。本当は仕事が辛い。
だけど、そう思うのは私の努力が足りないから。私が未熟だから。そう考えてた。
だから、もっと頑張らなくちゃ。

ある程度はそれで走れる。けど、そういう時はどんな時も、ぶわっと、ひずみが表面に現れてくるタイミングがあった。
涙が止まらなくなったり、相手にひどいことを言って最低な自分になったり。
いつか、本当に辛いのに、だれにも相談できなくて(というか分かってもらえる人が一人もいなくて)、
いのちのホットラインみたいなところに電話をかけたことがある。

私の性格も背景も知らないおじさんに、その時感じてることを話した。
「彼を受け入れて応援しないといけないのに、今の状況をどうしても嫌だと思ってしまって応援できない。」と伝えると、
「それは嫌ですよ。それが、普通な感情ですよ」って肯定された。
その時、心がすごい解けて荷が降りたのを覚えてる。
そうだよね!これが普通な感情だよね!私は、嫌なものは嫌なんだ。って。
あの時、すごい救われたなあ。

それから、嫌だ、という自分の感情をまず受け入れて、そこをスタートにして考えるようになった。

なんで嫌なのか?相手の考え方を受け入れられないから?
じゃあお互いどんな考え方を持っているのか?それは歩み寄れるものなのか?
こうやって考えていくと、表面的な問題が違う角度で見えてくる。
より根っこの話が見えてくる。
そうすると、前に進める。この時もこれで前に進めた。
(前に進むっていうのは、必ずしも分かり合えるって意味じゃない。分かり合えないという事がハッキリ分かることも、前に進むことだと私は思う。)

私は、自分の本当の心と頭が離れていることにすごい敏感で、ひずみが出やすいタイプだと思う。

でも、どんな人だって、自分の感情を頭で抑え込んでいれば、遅かれ早かれ辛くなってくるんじゃないかな。

感じちゃダメな感情なんてない。

私は、自分の感情をまず受け入れて、そこから紐解いていくことで

自分の行動を選択したり、パートナーとの関係を見つめてきた。

時にはすごく体力のいる作業ではあるけど、自分の素直な気持ちを自覚することが、前に進むきっかけになると私は信じている。

いつからか、私はこれを感情至上主義と呼んでいる。
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