【5分で読める】面白い物語を作りたいなら「3幕構成」を知ろう

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 今回の記事は私が別で書いた”【5分で読める】ダークナイトから学ぶ面白い物語の法則”にも深く関連しているのでそれと合わせて読んでいただけるとより面白い物語を書きやすくなります。

①面白い脚本には共通点する「構成」がある
 脚本や小説をこれから書こうとする人はまず「物語の書き方」を検索するだろう。そうすると「物語の構成」に関する情報がごまんと現れる。結果、物語には構成が大切だと教えられている。一部の脚本家は面白い物語には共通する出来事やそれが起こるタイミングがあると主張する。そうかと思えば、それはワークショップや本を売るためのゴミだと批判する人もいる。
 どちらが正しいかを決めることは難しい。しかし、面白い物語に共通する構成を知ることは自分が面白い物語を作る際の道しるべとなる。
②日本でも教えられている三幕構成とは?
 物語の構成と聞いて日本でなじみ深いのは「起承転結」だろう。これが欧米の脚本界隈になると三幕構成(three act structure)というものが存在する。この三幕構成について紹介しよう。これは脚本、物語は三つの章で構成されているという考え方であり、Syd Fieldが著したScreenplayという本にて定義されている。

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一幕:始まり→きっかけ→ためらい→旅立ち
一幕は物語全体の25%を占める部分である。ここで物語が始まり、主人公の日常を視聴者に伝え、旅へと出かけるきっかけを与える。しかし、その日常から簡単には抜け出せない主人公だが、さらなるイベントが発生し旅立つ、というのがこのパートである。
EX:スターウォーズ
 ルーク・スカイウォーカーは農家の息子である。ある日、オビワンと出会い帝国軍と戦うよう諭される。しかし、ルークは家族がいるのでできないと申し出を断る。するとしばらく経って帝国軍に自分の家族を皆殺しにされてしまう。その結果、ルークは帝国軍を倒すための旅に出ることを決心する。
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(伏線を張ったり、物語の設定を視聴者に説明する・主人公を旅立たせる)
二幕:障害→障害→どんでん返し→障害→障害→危機
二幕は物語全体の50%を占める部分。ここが面白いかどうかが物語の面白さを決めると言っても過言ではない。全体を要約すると目的を持って旅に出た主人公が障害を乗り越え、目標を達成する。しかし、その代わりに大きな何かを失う。結果、別の目的が生まれ、今度はそのために努力をし、物語上で最悪の危機に直面し、勝利か敗北する。
EX:スターウォーズ
 ルークは帝国軍からレイア姫を救うために探索をします。そして、ハンソロたちとも力を合わせ、宇宙船に侵入し無事にレイア姫を救うことに成功します。しかし、その代償として師として慕っていたオビワンがダースベイダーに殺されてしまいます。
 息をつく間もなく今度はデススターを破壊しなければならないという話になります。任務に就くルークですが、戦場にはあのダースベイダーという最大の危機が現れます。しかし、フォースを信じたルークは無事に爆弾をデススターの弱点に投げ込み、任務を成功させます。
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三幕:落ち着き→まとめ→終了
三幕は二幕での大きなバトルを経て物語が落ち着き始める部分です。それぞれの登場人物がそれぞれのに
全体の25%。全編を通し、最も大きな問題に対峙し、解決する。
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③三幕構成の問題
 しかし、この三幕構成の問題にも問題がある。それは何がどのタイミングで起こるべきかが明確になりすぎていることである。その結果、観客に先を予想されるような物語の展開になることが起きてしまう。
 脚本のコンサルであるJohn Truby氏が書かれている「Anatomy of Story」でもこう言われている。「機械的で簡略化された三幕構成は必ずしも面白い脚本を保証しない」
 身近な例ですとマーベルのヒーロー映画とかが分かりやすい。
1:主人公が力を得る
2:主人公が悪役と戦う
3:最終的には勝つ
 どのマーベル映画も物凄く本質的な話の流れだけを抽出すると上記の流れになる。そして、「4:で次回予告」というオチだ。
 こうなるとほとんどの物語というものが同じものに見えてしまう。しかし、それでいいのだ。まずは基礎を抑えることが大事なのだ。最初はコテコテのハリウッドみたいな物語を作るところから始めればいいのだ。そして、何がルールなのかを知ることができればそのルールを破ることができるようになる。だから、まずは書こう。

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