今回のブログは名刺やショップカードに使用する地図についてのお話です。
名刺やショップカードの作成を依頼される方のほとんどが新規オープンする事業所やお店だったりします。
となると、集客するためにまず必要なのが、目的地を案内する地図だったりしますよね。
地図がないと、お客様は新規でオープンしたお店を見つける事ができません。そのため、地図は集客するうえで、いかに重要なのかが理解できるはずです。
道案内をするための地図……なのですが、この地図にデザイン性を求めるあまり、肝心の目的を果たせなくなる事があります。
ショップカードに載せる地図にデザイン性やスタイリッシュさを求めるあまり、奇抜なデザインになり、何が書いてあるかさっぱり読めないようなものになってしまったり、文字が小さくなりすぎて、年配の方はまず読めないような地図になってしまったりと、トラブルは日々起こります。
地図制作で一番重要な点は、デザインのスタイリッシュさではなく、読みやすさです。
カードサイズの印刷物は皆さんが想像しているよりも小さく、そこに掲載する地図はそれよりももっと小さくなってしまいます。
例えば、以下の写真を見てください。
これはとあるお店のショップカードに掲載する地図です。
サイズは印刷物に掲載する実寸サイズ(横3.5cm×縦3cm)で作成したものです。
スマホやパソコンのモニターではとても見やすく、文字も大きすぎるように見えますよね。画面上では文字をもっと小さくできるように見えます。
実際、この地図を見たお客様は、「もっと文字を小さくして」と修正指示を出されました。
ところが、これを実際に3.5cm×3cmというサイズで印刷するとどう見えるでしょうか?
実際にA4サイズの用紙に印刷したものが次の写真です。
皆さん。。。
読めますか?
これが実際にショップカードに印刷されるサイズです。
A4サイズに刷ってるので、より小ささが際立っていますが、カードに印刷される地図の大きさはこんなものです。
これ以上文字を小さくできそうでしょうか?
デザイナーは実際に印刷されるサイズを想定して、文字の大きさを決めています。
そのため、私はあえて大きめの文字で地図を作成しました。
実寸サイズが小さい事を想定していたからです。
しかし、画面で見た大きさの地図が実際に印刷物に適用されると勘違いされる方は、文字をもっと小さくしてかっこよくして欲しいというような修正指示をされたりします。
そこで事情を説明して、文字の縮小をお断りするわけなのですが、視覚というものが如何にいい加減かが分かりますよね。
地図はあくまでも、お客様に目的地を伝えるためのツールなので、デザイン性にこだわり過ぎると、お客様がお店に辿り着けない可能性だってあるのです。
お客様が辿り着けなければ、お店の売り上げは激減です。
地図上の文字の大きさはとても重要です。
地図を読むのはあなただけではなく、年配の方や目の悪い方だっています。そういった方々のことも配慮しなければなりません。
英文字や日本語が混在したスタイリッシュな地図は、確かに見た目がカッコよかったりしますが、英語を学んでいない方には、とても分かりにくいものになります。
これからデザイナーに地図制作を依頼しようと検討されている方は、以上の事に注意して、修正指示を出すようにしてください。