こんにちは。
名古屋丸の内の女性社労士、望月麻里です🌸
本日のブログは
「未経験の方でも先輩が優しく教えます」の本当のトコロ
について投稿します。
社労士業界の求人だけでなく、色々な業界の求人でも良く見るこの言葉。
社労士業界の場合、さらに「簡単な事務のお仕事です」という言葉もプラスに作用して、
「簡単で先輩が優しく教えてくれるなら、未経験の自分でもできるかも・・・!」
という気持ちになりますよね。
「未経験の方でも先輩が優しく教えます」の本当のトコロはどうなのか。
この言葉は本当なのですが、色々と言葉が抜けています。
「未経験の方でも先輩が優しく教えます。
ですが、社労士の仕事をする上で大切な知識は膨大な量であり、勤務時間内に先輩から全てのことを教えることはできません。
ある程度は、家で自主勉強でフォローしていただくことも必要となってきます。
また、教えられる先輩の人数も少ないので、つきっきりで教えてあげることは難しい時もあります。
ですが、分からないことがあった時は聞いてくださいね。」
これが本当のトコロです。
だいぶ長くなってしまいましたが、これが本音だと思います。
それでは、私が勤務していた社労士法人での入社後を参考に、具体的に書いていきます。
入社すると、基本退職する方の引継ぎ作業にすぐ入りました。
教育係というのはなく、とにかくあと1か月で退職する方から引継ぎ引継ぎの毎日です。
基本、労働法のあれやこれやは知っているよね前提で進んでいきます。
この担当先はどうだとか、給与計算はこう進めている、連絡はここに気を付けて・・・などなどメモをしていきます。
ちなみにマニュアルはありません。自分で作成します。
また、その方の前の担当者も前の担当者も長くて半年で退職、という感じなので正直良く分からないまま何度も何度も引継ぎされて、結局良くわからないということもありました。
業務システムも、手続、給与計算、業務管理、勤怠、連絡ツール、それぞれ異なるシステムを使っていました。
このシステムを使いこなすにも一苦労でした。
先輩も入社してそこまで時間が経っていない人も多く、「ごめんね、聞かれてもわからない」と言われることもありました。
「困っているのを助けてあげたいと思って横目でチラ見をしていたけど、自分も忙しくて声をかけられなかった」
と言っている方が多かったです。
入社してきた私だけが引き継ぐのではなく、先輩方も辞めた方の担当先をいくつか引き継いでいたので負担が増えていました。
私が社労士事務所勤務経験者だったので、ほぼ担当先を引き継いだ感じではありましたが、私が未経験だったらほとんど先輩方で割り振っていたと思います。
また、その時辞めた方以前にも毎月1人は辞めていたので、私が入社する以前より負担は蓄積されていたのだと思います。
先輩方も入社してきて同じように分からないことが多く、毎日必死に自分で調べて何とかしてきていました。
なので、入社してきた人のフォローはしたいし、教えてあげたい、と。
でも、自分の業務を終わらせることが手一杯で、聞かれたら答えるけど自分から新人を細かく見てあげてのフォローは難しい、と。
そういった方が多かったです。
ですが、いちいち言葉にすることでもないので、この状態だけを見たら
「基本放置されている」と感じる方が多いと思います。
ここで
「求人に書いてあった、先輩が優しく教えます、とは・・・?」
とギャップが生まれます。
先輩は教えたいとは思っているんです。
でも、教えられるキャパを作り出すことが難しいのです。
「じゃあ、結局本当に教育体制があるかは入ってみないとわからないってこと?」
と思いますよね。
究極、そうです。
面接時に詳しく聞いてみても、入社してみたら全然違ったということはざらにあります。
私が勤務していた社労士法人だけでなく、同じような雰囲気になってしまっている社労士事務所はあると思います。
毎月誰かが辞めていて、辞めた人の負担が毎月増えていって、新入社員も辞めていって、正直教えてもまた辞めてしまうかも・・・と思い始めてきてしまいます。
私も自然とそうなりました。
離職が続く事務所は求人へ応募が来て欲しいので、求人を良く書きすぎてしまい、逆に入社後のギャップが激しくなる可能性が高いと思います。
それでは、そういった事務所はどうやったら分かるのか?
それは、
・ハローワークの求人
・転職サイト
・バイト求人サイト
・自社HP
・ヒビコレ
・しゅふJOB
これらに同時期にいくつも求人を出していたら、離職が続いている事務所である可能性が高いです。
ヒビコレというのは社労士専門の求人サイトです。
ちなみに、私が勤務していた社労士法人はハローワーク以外全ての媒体で求人を出していました。
いつから求人を出しているのかを追い、離職が続いているのか判断するのは難しいと思うので、同時に色々な媒体で求人を出しているかというのも判断の一つの要素となります。
同時に求人を出しているからといって、全ての事務所が離職が続いているわけではありません。
色んな方に求人を見て欲しいので、様々な媒体に求人を出している事務所もいるでしょう。
業績拡大のために求人を出している事務所もあります。
最後に、教育体制の有無にかかわらず、社労士業界で働くということは自分で勉強するということが必須になってきます。
求人の文章を鵜呑みにせず、原則業務時間外で自分で勉強をしないといけないものだ、ということを前提に求人を見るのが良いと個人的に思います。
社労士事務所のネガティブキャンペーンのようになってしまいましたが、苦しいところがある所を知ることも必要と思い、今回書いてみました。
私が勤務していた社労士法人の後日談ですが、皆で共有できるマニュアルを作成してアプリで管理したり、入社後の必須研修動画を作成したりなど、今は少しずつ教育体制を整えているようです。
社労士業界へ転職を考えている方の、少しでも参考になれば幸いです🌸
ここまでお読みいただきありがとうございました😊