【転職】社労士事務所の選び方:労務相談業務をしたい場合

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こんにちは。
名古屋丸の内の女性社労士、望月麻里です。

今日は、

「【転職】社労士事務所の選び方:労務相談業務をしたい場合」

について私の経験談を基に書いていきます。

まず、社労士事務所はざっくりと3つのタイプに分かれています。

1.手続、給与計算、労務相談、助成金申請、就業規則作成などなど、一通りの業務をする事務所

2.労務相談業務専門の事務所

3.助成金申請業務専門の事務所

(※年金関係申請事務所は除きます)


細かく見れば、1の事務所だけど助成金申請はやらないとか、
2と3をやっているとか、色々組み合わせパターンがあると思いますが、
大きくはこの3タイプに分かれています。


私は、

1の一通り全ての業務を行う事務所

で働いていました。

これは地元の社労士法人も名古屋の社労士法人も同じタイプです。

社労士を目指していたり、社労士試験に合格して社労士事務所への転職を考えている方は、「労務相談ができるようになりたい」と思っている方が多いと思います。
私もそうでした。

労務相談に対応できてこそ、社労士なんだろうな・・・となんとなく思っていました。

その場合、

1.手続、給与計算、労務相談、助成金申請、就業規則作成などなど、一通りの業務をする事務所

2.労務相談業務専門の事務所

のどちらかを選ぶと思いますが、多くの方が、まずは1の事務所を選ぶのではないでしょうか。

2の事務所は労務相談業務専門ですが、相談を受けるには給与計算のことや助成金のことを知っていないと答えられないことがあります。

なので、最初は1の事務所で色々労務相談以外も経験を積みたいと思う方が多いと思います。

では、1の事務所に入れば必ず労務相談業務ができるのかというと、そうではないこともあります。

1の事務所も労務相談業務は、大きく3つのパターンに分かれていることが多いです。

1.労務相談は所長だけが対応しているので職員は対応しない

2.入社してから手続、給与計算を経てある程度経験ができてから、上司からOKが出たら労務相談業務も行う

3.入社していきなり労務相談業務も任される

それでは1つずつ解説していきます。

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1.労務相談は所長だけが対応しているので職員は対応しない

地元の社労士法人はこのタイプで、

所長は労務相談と講演

職員は手続き業務と給与計算業務

と完全に分かれていました。

おそらく社労士法人から全顧問先にもそのように伝えてあったのか、私は一度も担当先から労務相談を受けたことはありません。

いつも

「相談したいことがあるから、所長先生に電話を繋いでください。」

という電話が来たら所長へ繋げるだけで、その後も全て所長が対応をしていました。

相談内容も聞かされることが無かったので、何が起きていたのか全くわかりませんでした。

ただただ、手続きと給与計算と書類回収を間違いなくこなしていく、そんな毎日でした。
そのため、そこまで担当先と仲が深まるわけもなく、いち作業者として淡々と業務を遂行していけばいいというのが事務所の方針でもありました。

所長の他に一人社労士資格を持っている方がいましたが、労務相談は担当していませんでした。

2.入社してから手続、給与計算を経てある程度経験ができてから、上司からOKが出たら労務相談業務も行う

これは私の経験ではなく知人から聞いた話です。

とある大手の社労士法人の面接を受けた際、業務の割り振り方を聞いたらこのような回答だったということでした。

個人的に、一番良い!と思います。

やはり、労務相談を受ける前に手続きや給与計算の知識は必要ですし、上司もしっかり見ててくれるというところが安心感もあります。

さすが、大手社労士法人。
人数が沢山いるからこそできる教育体制なんだな、と思います。

3.入社していきなり労務相談業務も任される

これは私の名古屋の社労士法人のパターンです。

手続き、給与計算、労務相談、入社して即全て自分の対応範囲となります。

私は入社して2か月目に、担当先から

「社員同士が殴り合いをした。どうしたらいい?懲戒解雇していいかな?」

と質問がありました。

とにかく何があったのか事情を聴いて、その前にもそういうことがあったのか、社長は今後どうしたいと思っているのか、懲戒解雇した場合の会社のリスクや社員への対応などなど・・・

当時、全く分かりませんでした。
とにかくネットや、本で調べて、なんとか自分で対応策を考えて先輩を捕まえてこれでいいのか相談して・・・
丸1日対応に追われたのを覚えています。

給与計算も佳境を迎えるスケジュールの中だったので、なんとか対応を終えた後も山のような給与計算が待っている、そんな状況でした。

本当にいきなりです。
先輩から「大丈夫?こういう対応がいいと思うよ。」と言われたことは一切ありません。

基本自分の担当先は自分で何とかしろと言われていました。

一応、対応策を考えて相談することはOKで、アドバイスをもらったことは何回もあります。
内容が重そうな相談は、所長から自社の顧問弁護士に相談してくれることもありました。

最初は担当先から労務相談が来るのが怖かったです。
自分の未熟さを痛感して落ち込む日々でした。

ですが、一番成長できたのは、全て任せてもらえた名古屋の社労士法人だと間違いなく言えます。

時間かかっても調べて、半泣きになりながら毎回回答を考えて、冷や汗をかいて対応して、終わったら同じような事例をもう一度本で探したり、YouTubeの労働専門弁護士の解説動画を視聴する。

実際自分が体験したことなので、今までただ勉強のために見ていた動画、見ていた本の解像度がグッと上がりました。

いかがでしたか?

「労務相談に対応している事務所」といっても、

所長だけしか対応しない、

職員も対応するけど、入社して育ててから対応か、いきなり実戦投入か、

などなど、様々なパターンがあります。

これも、面接時に聞かないとわからないことです。

労務相談をやりたいのかやりたくないのか、
やりたい場合はすぐなのか、じっくり経験してからやりたいのか、
自分で決めてから最適な事務所を選びましょう。

その為には、面接時に細かく業務のことを聞くことです。
これに尽きると思います。

社労士事務所側も入社後のミスマッチは防ぎたいと思っている事務所が多いはずなので、何でも気になったら質問してみるのが良いと思います。

社労士業界へ転職を考えている方の、少しでも参考になれば幸いです。

ここまでお読みいただき、ありがとうございました😌😌
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