208のSUVバージョンがこの2008
その2008が2023年、10月に後期モデルが導入されました。
室内のデザインは前期とほぼ同じですが、後期では顔が大きく変更されています。
(プジョーはマイナーチェンジでも守りに入らず、外観のデザインを大きく変更し、何事にも挑戦しようという姿勢が良いですよね)
前期はライトの中に爪様の3本ライトでしたが、後期ではその3本ライトが頬に移動しています。
そして、ライト造形が高級感ある形に。
また、前期ではボディ前方がカットされたような形状でしたが、後期ではより前方に張り出し立体的になりました(少し長くなった)。
後ろのライト造形まで変更されており立体的でオシャレに。
ご丁寧にシートのステッチやホイールデザインまで変更されてます。
(しかも、308のホイールキャップ型が採用)
そして、2008のポイントがコンパクトで使い勝手が良いサイズなのに後席が広い。
後席の広さは上位モデルの3008と同等レベル。
大柄な男性でも窮屈感なく乗れる程。
(乗り込み時、ボディの厚みがあるため若干乗り込みにくさはあり)
後ドアも含めて閉まりが凄く良いです。
このバスン!と閉まる感じが剛性の良さを物語ってくれるようです。
荷室もサイズにしては広々していて、床を下段にして使えたり、床が斜めの状態で引っ掛けられたり(下段の物を取る時など、どけなくていいので便利)と使い勝手も良いです(電動開閉は無し)。
室内はデザイン力で凄く満足感が高いです。
車と言うより、未来的な戦闘機?って感じで何物にも似付かない独自の世界観に魅了されます
(ピアノブラックが多いため傷には注意)
その他、コンパクトSUVですが豪華なアニメーション付き3Dメーターが採用。
世界を見渡しても類を見ないプジョー独自の再現方法ですが、必要な情報が手前に浮き出て見える立体仕様で、私は特に情報を掴みやすく好きです。
後期モデルとなりアニメーション(種類も豊富)の動きが凄く滑らかになったのも魅了。
ですが、速度の拡大表示が無くなり?前期よりも文字が小さく改変されてました。
これまでの2008と言うより308のメーター表示に似たデザインとなっていて(表示が小さい)、ここは少し残念でした。
未来的な装備だけでなく非常に便利な機能もあり、この車はハンドルに触れず車に近付いたり離れたりするだけでドアの解錠施錠が可能なんです。
これは本当に便利でオモテナシ感もあって満足度が高い装備です。
その他、プジョーの追従機能のACCが高レベルで高速道路の急なカーブでなければ全て車が運転してくれるほどのレーンキープ能力を発揮します。
それだけでなく、左端or中央or右端とどの位置でレーンキープするかなども調整でき、これは本当にレベルが高くて便利です。
後期モデルで驚きなのが前期よりも価格が少し安いこと。
そして、後期からナビモニターが本国の物となり、画面全面に表示できるようになりました(ボイスコントロールは無)。
そのため、バック時に表示される過去の画像を組み合わせる物でなくリアルタイムの360°モニターが採用
(ショートカットしても2アクション以上必要なので走行中は使いにくい。一瞬でリバースに入力してドライブに戻すと直ぐに360°モニター表示できる小技は使えます)。
ショートカットを好みに組み合わせるなど様々なことが出来るようになりました。
ですが、後期モデルでの注意点があり
・308のような本国ナビは非採用&ナビ無し
(自分でカープレイなど使う必要あり)
・お買い得なアリュールグレード無
・オプションでもサンルーフ無
・グリップコントロール無
(FFでも悪路対応できるモード選択)
・シャークフィンアンテナ装備のため立体駐車場に入らない時あり
・EVは今の所なし(前期のみ販売)
などがあります。
エンジンは1.2Lガソリンと、1.5ディーゼル。
今の所この2種類のみ
1.2Lガソリンは8速もあるAT車。
出始めから2速くらいまでややギクシャク感はありますが、その後はどこで変速したのか分からない程スムーズ。
グングンのびていく走りが味わえ気持ち良く運転が楽しいです。
排気量は208と同じですが、パワーが違うためか208にある発進時のギクシャク感(208ではガクン!と大きめなショックが入る時があります。ゆっくり加速すると防ぐことが出来ますが気は遣います)が2008では大分軽減されています(ここいいね)。
また、この小さな排気量とは思えないほどのパワーがあり(208と違い2008用にパワー調整されているだとか)、ディーゼル車のような力強さもあります。
3気筒なので若干空想感があるような振動はありますが、ヤリスクロス等のように常に分かる感じではなく、凄く振動や空想感を抑えられています。
(3気筒なら振動ですぐ分かりますからね)
それに、加速すると気持ちの良いエンジンサウンドが聞こえますが、低速や一般道では凄くエンジン音が静かで室内の静粛性も高いです。
ここもいい車感が体感出来る凄い所です。
また、スポーツモードにすると全く違ったパワフルさや凝縮感があり力不足感はまずありません。
ディーゼルは音&振動が目立ちすぐにディーゼルと分かりますが、ハンドルへの振動にむず痒さはないため気にならない程度です。
(振動もボディが凄くシッカリしているため違和感がある程ではないです)
ただ、加速するとエンジン音は結構響き、ディーゼルの音&振動を隠そうという感じはないです(笑)
ただ、それはそれで潔く感じられ、音も含めてディーゼルの力強さを楽しむ感じです。
ディーゼルでは出だしのギクシャク感は気にならず、発進時のパワフルな走りが良いです。
こちらは凄くたくましいです。
そこからの加速ののびも良く、日本の道路では頭打ち感なくいつまでもパワフルに走っていけます。
また、重量が重い分コンパクトな車でも車の重厚感&ドッシリした一体感がある安定した走りが体感できます。
ハンドルは凄く軽いけど(ディーゼルの発進時はやや重い)芯があって質感が高く滑らか。
軽いハンドルが好きではない私もこの味付けと質感は魅了されました。
パワーモードではパワーが更に激しくなるだけでなくハンドルの重みもグンと増すので急なカーブも操作しやすいです。
そして、プジョーと言えばこの小型ハンドル。
この小型ハンドルは違和感ある方もおられるようですが、逆に両脇が閉まった姿勢となり操作も楽です。
メーターはこの小型ハンドルの上から見る形で、アイコクピットと言われています。
(身長によってはメーターがハンドルに隠れるようですが、車に合わせたシートポジションを取ってもらう感じです)
フランス車で気になるカックンブレーキですが、2008では凄く緩和されている感じで、止まると同時にブレーキを抜いてあげるとカックンなく止まることができ208より凄く扱いやすくなってます。
コンパクトなSUVですがカーブ時の体の持っていかれ感も少なく、背高い感が気にならないのも良かった。
シートはアルカンターラ調で凄くオシャレなデザイン(運転席電動シート追加。メモリー無)。
腰部分の張り出しが密着感あり、サイドサポートから肩部分までシッカリしていて質感高く安定感あるシートです。
(シートの張りは強めで308よりも硬めです)
視界は上下の狭さは少し感じ、骨太感あるボディと三角窓がミラーで死角となっているため少し大きく感じます。
乗り心地は硬めなのですが、尖った突き上げはなく少しコツコツ感がある程度。
プジョーの足周りはスポーティなのに、繋ぎ目の乗り越えなど非常に滑らかでしなやか。
硬めの味付けでも、その綺麗なイナシに鳥肌が立ってしまう時がある程、乗り心地も良く安定感もあります。
乗り心地フェチな私でも好みの味付け。
(前期のe2008で装備されていた18インチではコツコツや足の硬さが凄く目立ってましたが、GTは17インチなので乗り心地が良く良かった。)
路面の衝撃が直接伝わる感じではなく、シッカリボディで抑え込まれている感じで凄く高級感漂う乗り味です。
さらに、ロードノイズもこのサイズとは思えない程抑えられていて、ゴー!とならずコーっと鳴っている程度。
静粛性も高いため快適です。
★★こんな方にオススメ★★
コンパクトで扱いやすいSUVなのに後席がプジョー3008並みに広い。
荷物もそこそこ積むことができ、輸入車の中でも使い勝手が良い車です。
前期と後期は外観デザインが大きく異なるため、ここは好みで(現在は前期も購入可能)。
後期では買い求めやすいアリュールグレードが無く、ナビも内臓されてませんが、ナビ画面は本国仕様になり先進さがさらに加速した感じです。
メーターも3Dでデザインも未来的なので、このような個性溢れる車を求める方にオススメ。
走りの安定さは流石プジョーさんです。
静かでのびのある走りを求めるならガソリン。
音&振動は隠す気配はありませんが、その分、重厚感ありパワフルな走り&経済性を求めるならディーゼル。
(コンパクトSUVでディーゼル車は珍しいですよ)
前期の発売当初は手が届きやすく価格以上の価値を考えても凄くオススメモデルでしたが、円安などの加減もあり前期から凄く値上がりしたため手が届きにくくなったのは惜しい所です。