公務員が転職する5つの理由

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こんにちは!のっくんです

今回は、転職理由について書かせていただきます。

この記事を読んでいただいている皆さんも現職に対して大小問わず何かしら不満をお持ちなのではないかと思いますが、その不満が転職する必要があるものなのか、それとも我慢して現職に残るべきものなのか、考えたことはあるのではないでしょうか。
そこで、実際に転職をされた人が「なぜ転職をしたのか」の実例をいくつか紹介させていただきます。
転職をした人が実際どんな思いで転職をしたのかを知ることで、転職を実際にすべきかどうかの判断の参考となるのではないでしょうか。
転職にお悩みの方は是非、お読みください。

なお、公務員の方限定でサービスをご提供しております。ご質問やご要望がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

給与が低い・昇給が見込めない

こちらの理由は、公務員が転職する場合に限らず、民間企業に勤務の方が転職する理由としても頻繁に挙げられます。

まず、給与が低いという思いについては、公務員は安定しているとは言いつつも、民間企業(特に公務員になられる方は、友人に大企業などに務められてる方も多いと思いますが)と比べて低いと感じている方が多いようです。
特に、地方公務員の場合は、さらに低くなる傾向があります。

実は民間企業と地方公務員の平均年収を比べると、圧倒的に地方公務員の平均年収が高い結果となっております。
地方公務員の平均年収は550万円前後
(総務省:地方公務員給与実態調査結果等の概要より推計)
民間企業の平均年収は433万円
(国税庁:令和2年度民間給与実態統計調査)
しかし、民間企業の平均年収には、非正規雇用として働いている方などが含まれているため、一概に比べるのは難しいです。

また、公務員の昇給は年功序列制が基本です。
そのため、民間企業とは違って成果で給与が上がる見込みはほとんどありません。
最近では人事評価制度を取り入れていらっしゃると思うので、ある程度評価で給与が上がることもあるかと思いますが、それでも大きく給与があがって実感することはあまりないのではないでしょうか。
また、近年は、地方自治体の財政状況も厳しくなり、昇給が抑制される傾向にあります。そのため、今後も給与が上がっていくかどうかは不透明な状況です。

このような状況下で、「自分の努力が給与に反映されないこと」や「今後給与が上がらず生活が厳しくなるのではないか」といった不安を感じているかたも多いようです。
また、結婚や子育てなどを見据えたときに、給与が本当に足りるのか、そういった面で焦りを感じる方もいるようです。

そこで、給与や昇給が期待できる民間企業への転職を希望される方も多くいらっしゃいます。

職場の雰囲気(人間関係/ハラスメント)が悪い

こちらも公務員、民間企業変わらず転職理由として多い項目です。

やはり実際に働く職場の雰囲気が良くないというのは、精神的にも落ち込みやすくなりますし、
公務員は組織が比較的しっかりしていますので、上司や同僚との折り合いが悪かったり、ハラスメントがあった場合は、人事に相談できる場所があり、相談することで人事異動で配慮してもらえたり、改善に向かうことがあります。

ただし、その人がいる組織で働くこと自体が苦痛だったり、人事が機能していなかったり、そもそもその職場の風土が苦手だった場合は、簡単に解決することは難しいです。

人間関係に悩みながら仕事をするのは、ストレスがかかることですし、仕事に集中できず体調にも影響を及ぼします。
今後も嫌な思いをしながら仕事をしなければならないのかと考えると不安を感じ、転職を検討される方も多いようです。

私の以前の職場も、公務員の村社会のような風土があり、人の噂話が出回る事があったので、そこにストレスを感じていました。
これが私の転職の決め手ではありませんでしたが、転職の理由の一つにはなりました。

スキルアップしたい/いろいろな会社で経験を積みたい

こちらの理由は、民間企業でもよく見られる理由ですが、公務員の転職理由としてはかなり上位に位置する理由になります。

私自身もここが転職する一番の理由となりました。
公務員の仕事はある程度のスキルが身につけば、それほど大きな変化は少ないと感じています。ただし、私の性格上、必要性に迫られなければスキルを身につけるための学習を苦手であり、自分の能力範囲で解決できる問題は(多少効率が悪くても)自分で解決してしまう癖があったので、このままでは自分のスキルアップやキャリアアップの機会が少なくなってしまうといった焦りがありました。

その結果、私が考えたのが環境を変えることです。環境を変えることで、自分のスキルを活かしつつ、新たなスキルを身に着けて、よりやりがいのある仕事ができるのではないかと考えました。

結果的には、自治体時代の知識やスキルを十分に活かしつつ、ビジネスのマインドを学び、挑戦していくという動きができるようになり、大きく成長できたと実感しております。

こちらの理由ですと、自分が何を求めていて、どんなスキルを身に着けたいのかといった部分をちゃんと考えなければ、転職先でミスマッチが起きて求めていたものと違うという結果になってしまうことがあると想像できます。
スキルアップを求めている方は、将来どんな自分になりたいのか?こちらを十分に検討してください。

評価方法に不満がある

こちらも公務員では多い不満なのではないかと思います。
最近では人事評価制度を導入されている自治体が多くなっております。
令和4年度時点では、6割~7割の自治体が人事評価結果を昇給や勤勉手当の評定に反映させているという調査が総務省より発出されております。
※総務省「人事評価結果の活用状況等の調査結果のポイント」(令和4年4月1日)より
ですが、この評価が本当に適正なものなのかといった点には疑問が残るかと思います。

自治体の人事評価は大きく能力評価と業績評価の2点に分けられます。

能力評価については、民間企業でも活用されている「コンピテンシー評価(行動適正の評価)」と同等のものです。
職務上の行動を通じて顕在化した能力を評価基準に従って客観的に評価するもので、簡単にいうと「協調性をもっている」かなどの仕事で必要となる能力を持っているかどうかを判断する内容です。

一方の業績評価についてですが、こちらについても民間企業と同様に評価を行いますが、実態は大きく異なります。
民間企業であれば、「〇〇億円売上を上げる」だとか「〇〇件の新規案件を獲得する」などの目標を数値化して挙げられますが、自治体の場合はそうは行きません。
もちろん、客観的な評価をするために評価側(人事サイド)は、目標を数値化すべきであると伝えられますが、皆さんも現在の業務を数値化しなさいと言われても困ると思った経験はないでしょうか。
例えば、総務担当として配属されたとしましょう。
基本的に総務担当の業務は各担当業務の調整、メール転送、課長のスケジュール調整や消耗品の在庫管理、監査対応など多岐にわたります。
しかし、これらの業務は数値化するものがとても難しいものです。
業務効率化として残業時間の削減などは挙げられるかもしれませんが、それは難しいものです。
また、予算編成を担当したとすれば、予算額〇〇%アップなどを挙げられるかもしれません。
しかし、民間企業であれば、予算に対して利益を上げることが期待されますが、自治体の場合は、予算に対して住民の安心安全の確保を最大効率化することが必要です。
そのため、個人の評価のために自治体の予算を圧迫することは本質的に考えれば許されない自体です。

このように、役所の仕事は個人の力で回っているものではないですし、他にも社会経済状況や政治的な状況などの影響もあるので、業績の上下が必ずしも個人の評価につながると考えにくい点があります。

その結果、人事評価自体に価値がないとなおざりにされることになります。
その1年間何を指針に頑張ればいいのかわからないという状況が生じます。
そうなると、昨年と同じことをやっていればとりあえず問題は発生しないため、昨年と同じことを続けてしまい、組織としても個人としても成長が止まってしまうという状況が生まれることになってしまうのです。

私自身、この点について自治体在籍時にはあまり不満に思っていませんでした。(というより、この状況が当たり前だと思っていました)
ただし、実際に民間に出てみてこの点を意識するようになり、自治体の現状の問題点に挙げられるのではないかと仮説を立てています。

結果、評価制度自体に不満があったり、評価されたところで大きな報酬を得られないという点が不満になり、転職理由とされる方が多いようです。

仕事内容に不満がある。(住民のためになっていないなど)

こちらの内容は自治体というよりは、組織化された場所に起きがちな不満だと思っています。
すごく簡単に言うと「誰のために働いているのか」「どこを向いて働いているのか」がわからないという状況です。

本来は全員が住民のために働いているはずです。
地方公務員法第30条に規定されているとおり、公務員は全体の奉仕者です。
すべて職員は、全体の奉仕者として公共の利益のために勤務し、且つ、職務の遂行に当つては、全力を挙げてこれに専念しなければならない。(地方公務員法第30条)
そのため、公共の利益のために勤務しているはずですが、組織がはっきりと決まっているが故に住民のことを考えて働く必要があるはずなのに、上司や議員のために働いているのではないかと感じてしまう瞬間があるかと思います。

私自身も、上司の資料を何度も校正している瞬間や、議員への説明資料を作成しているタイミングに、なんのために働いているのかと自問自答してしまう瞬間がありました。

もちろん民間企業に行ったところで、組織である以上は上司の判断に従う必要はありますし、そこから逃れることは自分で企業することでしかないと考えておりますが、大企業でなければある程度自身の裁量が広がるかと思います。
なので、完全にこの不満を解決することは難しいですが、ある程度の解消はできるかと思います。

終わりに

いかがでしたでしょうか。
以上が、公務員から転職された方が転職した理由として多いものとなります。
大きな理由としては同じでも、具体的な理由は千差万別ですし、これら以外の理由で現状不満に思っている方も多いかもしれません。

ただし、こういった理由で辞められているかたがいるという情報を入れることでご自身の判断の参考とすることはできたのではないでしょうか。

今持っている不満についてもっと解像度を上げたいといったことがあれば、私のサービスにて壁打ちを行うことが可能です。
是非ご検討ください。


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