未来の地図記号を描いた理由

記事
デザイン・イラスト

 先月、ようやく全国公募展で三菱商事賞として入賞した「未来の地図記号」という自身の作品が掲載されている作品集が到着しました。
_20240104_123724.JPG

 作品集を開いてみたんですが、みなさん素晴らしい作品で、「自分はまだまだやな」「もっと上を目指さなアカン」と実感しています。
 そこで、自身作品「未来の地図記号」についてです。

 ここで「地図記号」ができたのは、調べによると携帯電話やインターネットが使えない環境で日本が外国と戦ったときです。日本全体、県や町の地図に文字ばかりを書くと土地の形が見えなくなってしまうため、敵に知られたくない秘密のこと、つまり、暗号として使用されていました。具体的にどうやって戦っていくのか、どこに武器を置くのかを地図の上に記号を書いていきました。
 このような習慣から現在に至って地図を見るとき、「地図記号」を見たことがない人がいないと思えるほど、地図の上に記号を書くことが当たり前になりました。

 教科書など今見ることができる地図記号は1986年に「国土地理院」が決めました。

 私は初めて小中学校の頃に地図記号を見ましたが、「これ、誰に見せても分かるか?」と疑問に思った印象でした。

 近々外国人観光客の増加が目立ちつつあり、時代の変化が目まぐるしいですが、教科書に書いてある地図記号は未だに昔(昭和)のままです。
 もちろん、新しい記号が出てきていることは知っていますが、全体的に大きな変化はなく、ほとんど変わっていない印象です。

 昭和→平成そして今は令和で、ITの普及により時代が徐々に変化しているにも関わらず、「新時代のために地図記号を変えよう!」「一発で誰が見ても分かるようにインパクトのある地図記号を創ろう!」「今の時代に適応するために、教科書に載っている地図記号を変えよう!」という考えを、なぜ誰も持たないのか、提案しないのかとますます疑問に思うばかりでした。

 「工場と発電所はどう見ても太陽にしか見えない」「寺院はあのマークに似てるからさずがにまずいやろ」「消防署、警察署どう見ても分からんやろ」「あの場所、数が多いのに地図記号がないなー」

 こういうふうに何も行動せず、考えるばかりでは何も起こらないとおもうことから、作品または私からの提案として「未来の地図記号」を作る決意をしました。

 詳しい説明は画像の左側に創作状況に記載しているので、そちらもご覧ください。

 私が制作した地図記号は以下のようになりました。全部で120個です。
 ズームで見たい方は、ポートフォリオの一覧にてご覧ください。
_20240104_123349.JPG

 可愛いマークや記号の方が愛着が湧くし、覚えやすいと考えたことから、全体的に可愛いイメージをもつ記号を描きました。
 また、あらゆる所ににこちゃんマーク(スマイル顔)があるのは、私の推しの笑顔からインスピレーションしたものであり、見てると元気が出る印象を与えるためでもあります。

 このようなアイデアが思いついたのは、私が本屋で本を買いに行ったときにそれまで哲学というか学問に全く興味が湧かなかったのですが、かわいいイラストが描いてある本を見て思わず買いました。それから、読みましたが哲学に対し興味を持ち、初めてこの学問に対して面白いと感じました。

 私が上記の経験したように、可愛いイラストを見ると癒されて内容の印象に残る方が少なくないのではないかと考え、「未来の地図記号」を描くアイデアに至りました。

 例えば、一番上で左から二番目の記号は「工場」ですが、見てて分かりやすくするために全体的に工場の「工」と書き、上部に工場のイメージが描かれています。

 また、一番下で一番右の記号は「寺院」ですが、全体的に「寺」という漢字を書き、上部に寺院の形をしたキュートなイラストが含まれています。
 その他にも、近年増加しているATM、薬局やドラッグストアも地図記号として追加しました。

 理想はこの「未来の地図記号」が幅広く知られることによって、学校の教科書に載ること、看板としての使用や実際の地図記号として掲載されることが私の願いです。

 現在は、三菱商事東北支社様に作品をレンタルしていただいている最中で、夢を実現する一歩手前まで行ったと実感しています。

大変、感謝しています。

先ほど言及した理想がすべて実現することを祈るばかりです。
サービス数40万件のスキルマーケット、あなたにぴったりのサービスを探す