【実践編】身近にいる億万長者はなにを考えてる?

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マネー・副業

いわゆる、億万長者になるには何が必要なの?


富を築くためには何が必要なのか。
今日のアメリカでも富を築くことはできるのか。父は二〇一四年に経済的成功を次のようにまとめ、経済的に自立するために何が必要なのか、その要点を説明している。メディアでよくもてはやされることとは対照的に、今日、わが国の経済にはお金持ちになるチャンスが歴史上最も多くあふれている。だが、それらのチャンスを生かすためには、私の著書『なぜ、この人たちは金持ちになったのか――億万長者が教える成功の秘訣』(日本経済新聞出版)で取り上げた経済的成功の公式の八つの要素を十分に理解することが重要となる。

①わが国の経済が見返りを与え続けるであろう主たる成功要因を理解しなければならない。つまり、勤勉、インテグリティ(誠実さ)、そして集中である。

②学歴によって経済的生産性が妨げられることがないようにしなければならない。

③いくばくかの個人的な財務上のリスクをとる勇気を持たなければならない。そして、失敗を乗り越える術を学ばなければならない。

④優れた、儲かる職を選択しなければならない。つまり、好きな職業に就くことである。

⑤配偶者は注意深く選ばなければならない。経済的に生産性の高い人たちは成功に相応しい性格を持った夫や妻と結婚している。

⑥経済的に生産性があるように家計を切り盛りしなければならない。多くの億万長者が新しいものを買うよりも、修理したり補修したりすることを好む。

⑦家を選ぶ際は億万長者に倣う。学び、探し、そして積極的に交渉するのだ。

⑧バランスの取れたライフスタイルを送らなければならない。億万長者は何でも「安上がり」にすることを好む。そうすれば、家族や友人たちとの交流もさほどお金をかけずに楽しむことができる。

だから彼らはお金持ちなのだ

質素に暮らすことは自分には向かないし、自分はたくさん消費したいのだと心に決めているとしても、富を築くことはできるだろうか。

これこそ、収入型(IS)富裕層の究極の質問である。問題は、平均以上の所得を持つアメリカ人のほとんどが、永遠に多くの収入と親からの多額の経済的援助や借り入れを必要とするようなライフスタイルを期待することで、自分自身、家庭、そして子供たちに重荷を背負わせていることだ。

既述のとおり、『となりの億万長者』のもともとのタイトルは、編集者のスザンヌ・デガランの提案を受けるまで「ザッツ・ホワイ・ゼイアー・ウェルシー(That's Why They're Wealthy)』だったのだ。「彼ら」がお金持ちである主たる理由の一つは、彼らが分相応な暮らしをしていること、そして買い物上手であることだ。富を蓄えることに成功する人たちは、済的な独立記念日を目指して一貫した規律をもって一つ一つの消費行動に臨んでいるのだ。そうすることで、彼らは好況期も不況期にも富を築くことができるのである。彼らは生涯にわたって自分たちの買い物を調査し、評価し、そして精査しているのだ。
父は「となりの億万長者』でこう記した。「億万長者の妻は、夫が最近上場公開させた会社の八〇〇万ドル相当の株式を与えられたときにどう反応しただろうか……彼女は「ありがとう、本当にありがとう」と言った。そして、にっこり笑い、キッチンテーブルに座ったまま、新聞広告の二五セント引きと五○セント引きのクーポンを切り取り続けていたのだ」

流行を無視すること、大衆や世の中に影響されないこと、そして身の丈に合った暮らしをすることが、収入を富へと転換することが上手な人々の特徴である。このようなライフスタイルの結果として、彼らはより大きな自由と安全性をもって仕事を変え、自らの事業を起こし、チャンスをつかむことができるのだ。本質的に、一貫して規律ある消費行動こそが、自力でお金持ちになれる人々、そして今日裕福な人々の目印なのである。

人生と仕事での成功は、規律があるか、計画を立てているか、それを達成しているか、または細かいことに注意を払うかといった誠実性と一貫した関係がある。先に議論したとおり、心理学の分野の研究がこの性格特性と仕事でどれだけの成果を上げるかとに関係があることを示している。過去数十年にわたり富裕層に属する人々について行ってきた調査でも、彼らが資産型(BS)富裕層たる理由を知ることができる。つまり、彼らは、貯蓄、消費、投資に対して長期的に規律ある取り組みを行っているのだ。これらの人々は「ジョーンズ一家」が何をしているかなどに惑わされることはない。

レジリエンスと忍耐強さ

経済的に成功した人が一貫して取り上げるもう一つの要素がレジリエンスである。富を築くため、事業を立ち上げるため、批判やメディアや隣人を無視するためには、過去の失敗や痛みを乗り越えて目標を追いかけ続ける意思を持たなければならない。自ら事業を起こしたり、企業の階段を上る決意をしたり、または早期に経済的に自立したライフスタイルを築くべく努力している億万長者やほかの経済的に成功したアメリカ人は、絶え間なく前進することでそれを成し遂げている。

気弱な人には不向きである。このレジリエンスの重要性はFIREの生き方を追い求める人たちが実証している。この経済的自由を追い求める人たちは、隣人やコミュニティー(それぞれ直接またはバーチャルで)、そして自分たちの経済的資源や認知資源を追い第5章めのカかけ回す企業のせいで、日々障害に直面している。

全ては仕事ができるかどうか


われわれの社会は教育に非常に重きを置いています。でも、人々は学校を卒業すると途方に暮れてしまいます。入学したときもそうですが、今でも多額の借金を抱えているわけです。大手の企業の仕事を求めているならそれで十分ですが、一般的にはそれは始まりにすぎません。さらに学ぶこと、知識・・・・・は自分で事業を行ううえで必要です。より多くを試すことで市場のスイートスポットが見つかるようになります。学位など必要ありません。学位に重きを置きすぎなのです。必要なのはたくさんのことを試すことです。お金を持っている人たちは学位など気にしません。投資家も気にしません。彼らが気にするのは仕事ができるかどうかなのです。高級車に乗りながら多額の借金を抱えているハーバードのM BA出をたくさん知っています。

われわれは「優れた投資」を構成する五つの特徴を見いだした。ちなみに、ここで言う優れたとは、概して株式市場に投資し、下落相場でも売りではなく、買いを入れても落ち着いていられることと定義する。

リスクに対する姿勢

成功する投資家は、正確な結果があらかじめ分からないときでも投資判断を下すことができる傾向にある。彼らは、将来について確証がなくても安心して投資をする傾向にある。

高いリスク選好

より大きなリターンが期待されるよりリスクの高い投資対象(例えば、株式)を好む人は投資に関して優れた判断をする傾向にある。

投資に対する自信

投資家は過信によって無分別な判断を下しかねないが、ある程度の自信と自己効力感が成功する投資家と失敗する投資家とを分けることになる。自信がなければ、投資にまつわる判断が知恵となったり、最終的に変わってしまったりしかねないが、それが経済的に不都合な影響につながることが多い。

投資対象と投資に関する判断と知識

ウォーレン・バフェットが引用しているように、「リスクとは、自分のしていることが分からないことから発生するものだ」。投資がどのように機能するか、投資商品の潜在的な上下動、そして株式市場のシクリカルな特性に関する知識を身につけている人は、全般的により良い投資判断を下す可能性が高い。蓄財優等層は蓄財劣等層よりも投資商品の調査に時間をかけること、そして投資に関する知識と優れた投資判断には関係があることが分かっている。

冷静さ

冷静さとは通常、市場の変化(通常は下落を指すが、好況期も同様である)をやり過ごすことができる能力のことを言う。市場の崩壊に直面しても落ち着き、勇気を失わずにいられる人は心配性の人たちよりも優れた判断を下す傾向にある。
「自分を信じなさい。自分の能力を信頼しなさい。自分の力に対して控えめだが、適度な自信がないかぎり、成功も幸せもない」
ノーマン・ビンセント・ビール

富を築くためには、分相応に暮らし、自分の財政判断に自信を持ち、そして自分の世帯の経済的な結果に最終的に責任をとる能力と覚悟が必要となる。

そのためには、他人がしていること、他人が乗っている車、他人が着ている服というやむことのない消費を促す砲撃を無視し、自分たちのファイナンシャルライフがどうなっているかを観察することに集中することが求められる。

そのためには自らの経済的道筋に意識を持つこと、つまり自分の人生をどのようなものとしたいかに基づいて目標と計画を定め、そしてそれらの目標を達成するための道筋を明確に定める必要がある。バンガードが最近発表した「経済予測」のリポートダーが短期的・中期的な取引判断を下す一助となることを目的としたものおそらくトレーとして、富を築く能力に最も大きな影響を与えるのは貯蓄であると読み手に伝えていたことは―が最終的な結論興味深い。


経済的に独立するためにデーブのような高給取りの専門家や企業幹部である必要はない。アメリカの億万長者の五人に四人が叩き上げなのだ。『“ふつうの億万長者〟徹底リサーチが明かすお金がいやでも貯まる”5つの「生活」習慣』で取り上げた九四四人の億万長者の実に四二%がフルタイムで働き始めた時点では純資産がゼロかマイナスだったのである。うわべの富ではなく、富への旅路から幸せを得ることを学ばなければならない。

消費に振り回されるのではなく、自らの人生を支配していることの喜びを感じてほしい。

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