衝撃の瞬間 1

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コラム
私は、理学療法士として病院とデイサービス、訪問看護で働いた経験がある。
その数年の中で、目の前で人が倒れるのを見たのは3回。
もちろん、リハビリ中の転倒ではなくて、3人とも脳卒中の発症だ。

1人目はまだ就職して間もないころ。
マッサージ機に乗っていた患者さんに呼ばれていくと、
「なんかおかしいの…顔が…動かない…」
マッサージ機を停止し他のスタッフを呼び、外来に緊急電話をして。
ベッドに運んで血圧を測定し…
そうこうしているうちに徐々に悪化していく患者さん。

院内だったということもあり、すぐに処置され麻痺も軽度で回復された。

2人目はそれから少したったときのこと。
リハビリを終えてリハビリ室から出て行った患者さんが数秒後に帰ってきた。
「あの…すみ…」
それだけ言うと、リハビリ室に入った2歩目で前のめりにバタンと倒れた。
漫画のようにまっすぐにバタンと。
時が止まるっていうのを経験した瞬間だった。すべての時が止まったような感覚で、次の瞬間にみんなが一斉に動き出した。
駆け寄る人、電話をする人、他の患者さんを誘導する人…
その方は命はあったものの重度の麻痺と意識障害が残ってしまった。

3人目は訪問看護で訪問先でリハビリをしているときだった。

つづく
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