インフルエンザ脳症の赤ちゃんと家族 5

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翌朝、ガラス越しに赤ちゃんを見ることができた
呼吸器をつけて、目を閉じている
たくさんの管をつけられていて直視できないほどつらい現実だった

それから数日後、Drから説明があった

・命の危機は脱したが呼吸器を離脱するには段階をふむこと
・後遺症がどの程度残っているかまだわかないこと
・病前の状態に回復するのは難しいこと

を告げられた。両親はあの夜に願ったように、やはり命があってよかったと涙した。

波はありつつも、無事に呼吸器を離脱
意識も戻った
しかし
両親を待ち受けていたのは予想していたよりも厳しい現実だったのだ

面会ができるようになって最初に感じた衝撃は

「名前を呼んでも反応しない」

ことだったそうだ。病前は名前もわかっているようで、呼んだら振り向いたり笑顔を浮かべたりしていたそう。

そして、

「笑わない」

常にどこかを見つめてぼーっとしているようだったと。
何度泣いたかわかない日々を過ごした。

つづく

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