見知らぬ同姓さんからのお手紙

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「突然のお手紙、たいへん失礼いたします。この人のことをご存知でしょうか?」

2年ほど前のことになります。
空き家同然の実家のポストに届いた見知らぬ人からの封書。
訝しく思いながらも開封したところ、我が家と同じ苗字を名乗る男性の消息を尋ねる内容で、少し色褪せた写真のコピーも添えられていました。
手紙の主によると、家系調査をしているうちに、母方と同姓のその方に行き着いたとのこと。
先祖調査の手法の一つとして、同姓へのアンケート調査がありますが、その対象として我が家が選ばれたようでした。

全国的にもかなり珍しい苗字なので、子供の頃からこのような「見知らぬ同姓さん」からの突然のお電話やお便りが偶にあったようです。
そのたびに父がどのように答えていたかは定かではありませんが、逆に先方から苗字の来歴などの知識を得ることもあったようで、ひょっとして、父が生前語っていたのは、先祖からの伝聞というより、むしろこちらからの情報では?と最近睨んでいます。

私たち兄妹とも、そのお名前にもお顔にも心当たりががない旨、返信したのですが、手紙の主の母方出身地が我が家のルーツに近しい所だとお伝えすると興味を持たれたようでした。
その方とのやりとりはそれで終わってしまいましたが、なんにせよ、先祖調査で見知らぬ同姓さんに問い合わせするのは、とても勇気が要ることだと思います。
警戒されたり無視されるのも承知の上でお手紙をくださったその方に、もう少し何かできることがなかったかなと今でも後悔があります。
逆にいうと、こちらもその方から先祖に関する貴重な情報をいただけたかもしれず、大事な機会を取り逃したかも…との思いも残ります。

その頃は、自分の先祖調査さえ緒についたばかりで、知識もまだまだだったのでやむを得ないといえばそれまでですが、先祖調査のお手伝いサービスを出品するアイデアを思いつくきっかけになったことだけは確かです。











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