「心と体の健康入門⑮」~「ストレス・フリー」から「自然治癒力」増強へ~

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学び
(5)「誰かのため、何かのために生きる」人は不思議とうまくいく

③「運がいい人」といつも一緒にいましょう

「運がいい人」~「逆境の哲学」(向上心・忍耐力・吸収力の3能力、自己分析の技法、「時」に対するカン)を持ち、「たくさんの人からの助け」(発展的人間関係の構築)が得られ、「出会い」(「一期一会」、意味・意義)を大事にする人と言ってもよいでしょう。
 例えば、「経営の神様」松下幸之助なども死ぬ前に慈善事業へ500億円寄付したことで知られます。松下幸之助は人相は決していい方ではありませんが、「自分はとても運がいい」と確信し、「経営者が単に自分の会社の利益だけを考える態度は本来的に間違っている。企業の存在する社会や国家、国際社会との共存共栄を抜きにして企業の繁栄はありえない。ビジネス活動を通じて社会の平和と幸福を実現しよう」と事業を進めたことに特徴があります。ちなみに松下幸之助は採用面接試験時に「あなたは運がいい方ですか?悪い方ですか?」と訊ね、「運はいい方です」と答えた人を優先的に採用したことがあると言います。萩本欽一も弟子を採用する時にやはり「自分は運がいいと思うか、悪いと思うか」と聞き、「運がいいと思う」と答えた人を採ったそうです。なぜなら、「運が悪い」と思っている人はせっかくチャンスがめぐってきても、それをモノにすることができないからであるというのです。「運も実力のうち」ということですね。

発展型の性格の三要素~「忍耐力」「吸収力」「向上心」の3つが揃えば、「発展型の性格」が生まれます。孤独でもさえなくても実績ゼロでも耐え抜ける「忍耐力」のある人、誰からでも学ぶことが出来る「吸収力」がある人、今の自分ではダメだと感じていたり、「こうなりたい」という思いが強い「向上心」がある人は、「逆境」の中でも最終的には「発展」していく人達です。
 例えば、よく現状からの逃避のために未来の自分を過信することがありますが(「今年はもう時間がないから、大学受験は来年に回そう」「2年かけたら出来ると思う」)、「未来の自分の可能性の根拠は今の自分にしかない」という厳然たる事実を心に留めておくべきです。今、確実な一歩を踏み出していない人は、1年後だろうか、2年後だろうが、千里先のゴールには間違いなく到達していないのです。
 今現在の状況をきちんと分析し、限られた時間を有効に使うべく、優先順位をつけ、最大限努力するという「今の自分にできる限りのこと」をできない人が、時間が経てば自然にできるようになることなどあり得ません。「今の自分にできる限りのこと」をしている人であるならば、力及ばず、目標達成ができなかったとしても、それ以上のことはできないので、止むを得ないこととして納得することができます。少なくとも「やれるだけのことはやった」わけですから、「後悔だけはしない」ことになります。そして、こういう人ならさらに時間をかければ、より少ない時間の中ではできなかったことも、達成する可能性があると言えるのです。
 「座して死を待つより、いさぎよく打って出るべし」と兵法学でも言いますが、「やるべきことをやり切ってダメなのか」、それとも「ただ何となく今までの延長でやっぱりダメなのか」は、同じ「ダメ」でも次につながる可能性の有無が違うのです。やるだけやってダメな人なら、別な勉強・仕事・目標なら成功することがいくらでもあるでしょう。やるべきことをやってもみないでダメな人なら、何をやってもダメでしょう。それはやるまでもないことです。

「性格分析」から「性格転換」へ~「性格」→「言動」(言葉と行動)→「生活」→「運命」というパターンが「人」を作ります。「固有の運命」には「固有の生活パターン」が伴っていることが多く、金持ちには金持ちの生活パターンが、貧乏人には貧乏人の生活パターンが、人から好かれやすい人には好かれやすい人の生活パターンが、孤独になりやすい人には孤独になりやすい人の生活パターンがそれぞれあるものです。例えば、「金持ちはケチ」なのではなく、「ケチだから金持ちになれる」のです。そして、「生活パターン」は「特有の言動」を伴いやすく、「言動」には「性格傾向」が反映されやすいのです。したがって、端的に言えば、「運命とは性格である」「性格を変えれば運命を変えることが出来る」とも言えるのです。「性格」の3要素は「知」「情」「意」であり、それぞれの特質や比重の違いが「個性」として現われるので、「性格分析」は「タイプ論」から始まり、「性格転換」は「知的アプローチ」「情的アプローチ」「意的アプローチ」の3つを駆使することとなります。「性格転換」に必要なのは「プラス言葉の使用→希望の発見→確信の強化」「家庭的基本関係の充実(修復・充足)」「苦手なこと・やったことのないことに取り組む」の3つです。

「時」に対するカン~重要なことは「物事の変化」(「機」と言います)の中に端的に「時の変化」(2つ合わせて「時機」と言います)が現われ、それを読み取る「カン」「直感」「直観」が磨かれる必要があるということです。「小さな時の訪れ」を敏感に察知出来るようになると、「大胆な行動」も可能になります。逆に「時の変化」に鈍感なままであれば、「時」が過ぎ去ってみて(チャンスを逃してみて、失敗してみて)初めて悟ることとなるでしょう。
発展的人間関係の構築~「人間関係は人間関係でしか買えない」と言われるように、親子関係や友達関係、男女関係などで傷を負った場合には、同じように親子関係・友達関係・男女関係で修復・充実をする以外に道がありません。ただ、不思議なことに、父親との関係が悪い人なら「父親的存在」「父親との関係を修復するための人物」というように、「必要な時に必要な人」と出会っていることが多くあり、こうした「出会いの意味」「出会いの必然性」(これがすなわち「縁」です)を見抜けないと、チャンスを流してしまうことになってしまうのです。そして、「人間関係転換」に必要なのは「聞き上手→質問上手→議論上手」「やり直し・元返し」「恩返し+悲劇の連鎖の断ち切り」の3つです。

「出会い」の重要性~「決定的な出会い」「飛躍の原点」も、最初は「小さな出会い」「小さな変化」「小さな第一歩」に過ぎません。ここで重要なのは「啐啄」(そったく)という概念です。卵の中のヒナ鳥が殻を破ってまさに生まれ出ようとする時、卵の殻を内側から雛がつつくことを「啐」といい、それに合わせて親鳥が外から殻をつつくのを「啄」と言うのですが、雛鳥と親鳥が内側と外側からつつくタイミングが一致することで、殻が破れて中から雛鳥が生まれ出てくるわけです。生まれる瞬間が分かるのは親鳥であり、その時に殻のどこが薄くなるかを分かって、そこにヒナ鳥を誘導するのです。これが人生の「節目」であるような「時」が来た時、しかるべき「場」に誘導するのが「天」(神)であり、だからこそ「天運」という言葉が出てくるのです。
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