私は少し数学の話から離れたいのですが、向こうが離してくれませんね。
一昨日のブログの内容にあるように
微分というのは “ズラし" という操作と表裏一体なのです。
そこで CAR 代数で “ズラし" を考えられないかな なんて考えていたのですが、これは結構厄介そうだなあ というのが今日の話題です。
最初は指数関数を考えてそこから話を展開できないか考えてみました。
というのも CCR 代数というボゾンに関わる数学的な対象に関して指数関数を考えると Baker-Campbell-Hausdorff の公式というのと とっっっても 相性抜群であるため ヒジョーーー に上手く行くのです。
概略としましては CCR の指数関数でフーリエ変換を考えると普通の関数 (“普通"については Schwartz くらいで) の中にボゾンの生成消滅作用素を ねじ込む ことが出来ます ( Wely 変換) 。
しかも、前述した公式のおかげで “ズラし" を考えるのも自由自在。
そして、非可換な微分が定義できるようになるわけです。
しかし、残念ながら CAR は Baker-Campbell-Hausdorff の公式と相性が悪いため上の議論の流れに乗ることはありません。
重ねて残念!
他にも場の引数にイタズラするような操作である quasi-free map という枠組みでズラしを用意できないかと考えました。
CCR だとこの枠組みでズラしを捉えることが出来てしかも完全正という良い性質を持つことが分かります。
ところが、CAR だとイタズラの内容として回転させるようなものの話しかないようでこちらも上手くいかなさそうです。
改めて重ねて残念!!
逆転の発想として積分の方から攻められないかな
と考えたところで今日はお開きです。
...数学概念の物量戦ですね。
突破できるものがあればいいのですが。