2024年共通テスト(英語)第6問A 解説

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問1 正解:⑥ ②
難易度:易
パラグラフごとのタイトルをつける問題。英文にも自分でパラグラフ番号をつけると分かりやすいだろう。
パラグラフ①は「時計の時間」と「心理的な時間」の記載があるので⑥が正解。迷うとしたら⑤かもしれないが、これは19世紀に発表された内容とあるので選択肢⑤「進行中の研究」というのは誤り。
パラグラフ④は冒頭にそのまま答えが書いてある。このように、現代文と同様に英語も「各パラグラフの最初と最後はまとめとなる1文がある可能性が高い」ので注意したい。②「Effects of our feelings」を本文中ではそれぞれ「Effects>influence」「feelings>emotional」と同義語で書き換えている。

問2 正解:①
難易度:やや難
パラグラフ⑤の内容を問う問題。見るのはもちろんパラグラフ⑤。問1で説明したとおり最初と最後は大切な文。するとこちらは最後の文に注目したい。設問にある「as we mature」と全く同様の表現がある。しかも文頭は「But(しかし)」とあり、設問にも「but」と同様の表現がある。
下記のとおり並べてみる。
<英文中>
But generally speaking, {this seems to accelerate as we mature.}
<設問中>
{Time speeds up as we mature,} but a(  ).
お気づきだろうか?{  }で括った箇所は全く同じ内容である。<設問中>の答えは「but」で繋がれた後の内容になる。<英文中>では「But」の後ろに{  }がきているので、(      )に入る答えは<英文中>の「But」の直前にある。少し分かりにくいので下記のとおり書き直す。
<英文中>
   But generally speaking, {this seems to accelerate as we mature.}
👉(A)  But (B)
<設問中>
{Time speeds up as we mature,}    but a(  ).
👉                   (B)                               but (A)
今回は(A)を探すということ。「But」の直前には「the passage of time for those people is similar to that for children(その人々にとって時の流れというのは子供にとってのものと似ているのだ)」とある。ここでポイント。「訳せても指示語など具体的に説明できないものはそれよりも以前を見て確認すること」。では「その人々」とは誰か。その直前に「Daily routines are shaken up when drastic changes occur」とあり、「その人々」というのは「drastic changes」つまり「大きな変化」があった人たちと解釈できる。すなわち先ほどの文の解釈は「(生活に)大きな変化があった人々にとって時の流れというのは子供にとってのものと似ているのだ」となる。では「子供にとってのもの」ってどういうことか。そこで同じパラグラフ内でChildrenを探す。すると2文目にちゃんとある。「子供たちは新しい情報や経験に出会う、そしてそれは日々を記憶しやすく長いように見えるものにするのだ」。では先ほどの訳文に戻って「(生活に)大きな変化があった人々にとって時の流れというのは子供にとってのもの(=記憶しやすく長く感じられやすいもの)と似ているのだ」となる。
この訳文を持って選択肢に移ろう。まず「大きな変化があった人々」の話をしているので「minor lifestyle change」について言及している③④は誤答。①②の違いは「時間が遅くなるのか、早くなるのか」の違いである。「記憶しやすく長く感じられやすい」というのは果たしてどっちか。当然時間が遅くなるから記憶に残りやすいし長く感じられるのだろう。正解は①。

問3 正解:③
難易度:普通
retrospective timeとは何かはその直後にある。「which is estimating time based on the information retrieved from memory」である。つまり「記憶から得た情報を元に見積もること」ということだ。選択肢を見てみよう。
①クラスメイトからのメッセージを期待する
「記憶から得た情報」がないため誤り
②母の携帯番号を記憶すること
「記憶から得た情報」「見積もること」がないため誤り
③今日どれくらい働いたか考える
「記憶から得た情報」を元に「見積もっている(考えている)」ため正解
④明日会議があることを覚えておく
「記憶から得た情報」「見積もること」がないため誤り

問4 正解:①
難易度:普通
prospective timeとは何か。こちらも直後にある。「It is used when you are actively keeping track of time while doing something」つまり「何かをしている最中にそれまでの記録をとる際に使われる」ということ。これをもって選択肢に移ろう。
①今のところどれくらいジョギングしたか推測する
これが正解。動作の最中の話をしているしそれまでの記録についても言及している。現在完了形(過去始めたことを今も行なっていることを表す)がヒント
②バスケットボールの夏合宿のスケジュールを立てる
動作の最中の話ではなく未来のこと。不正解
③駅でテニスのコーチに遭遇する
動作の最中の話ではなく、それまでの記録をとるというのにも当たらない。不正解
④最後の家族で行った温泉旅行について考える
動作の最中の話ではなく過去のこと。不正解

以上第6問Aでした。
良問の数々という印象。見るべきパラグラフがはっきりしていた点はかなり解きやすかったのではないかと思う。一方で問2のように論理的に考える思考力がないと、ある程度英文が読めたところで容易に正解には辿り着けないような問題もあった。このように説明文のような文章は第5問のようなストーリー仕立てのものとは読み方が異なる。各パラグラフの最初と最後を必ず意識して読むことなど、大事なテクニックは押さえておきたい。


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