2024年共通テスト(英語)第5問 解説

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問1 正解:④→⑤→①→②
難易度:やや難
このような問題は先に選択肢に目を通しておくことをお勧めする。選択肢を読んでおくことである程度話の内容が想像でき、読みながら該当箇所にマークをつけることができるので、後からまとめて探すより時間の節約ができる。③はどこにも言及がないため不要。

問2 正解:②
難易度:易
文中緑色で表示した内容に注目したい。「It's been 20 years since we graduated」とあり、高校の同窓会の話をしていることから、高校を卒業して20年後と考えられるため、Makiの年齢は38歳前後と推測できる。

問3 正解:① ②
難易度:普通
◆◆◆◆◆で各パートが区切られていることに注目したい。それぞれのパートでどんな話題になっているのか意識して読み進めることが解答のヒントを得る上で必要不可欠だ。
文中「Takuyaのストーリー」としたところは、主にTakuyaについて書かれていると掴むことが大切。このパートにKasumiの名前は出てこない。つまりTakuyaについての設問のヒントはこのパートにあると当たりをつけることができる。黄色の部分にある通り「Makiのお店でTakuyaのコーヒーを提供しているというサインを出し、それによりコーヒーの人気を得ることができた」とあることから、それを言い換えている①「made the product known to people」が正解。
文中「Kasumiのストーリー」としたところは、主にKausmiについて書かれている。このパートにTakuyaの名前はほぼ出てこない。黄色の部分を要約すると「MakiがKasumiにメイクのワークショップを進めたところそれが見事ヒットした」とあるので、②「proposed a successful business idea」が正解。

問4 正解:③
難易度 難
「KasumiとTakuyaが電話で話した時に無言の時間が流れた」理由を問う問題。まずは無言の時間が流れたという部分を文中から拾いたい。すると赤の部分「The conversation became silent.........」とある。続く文では「as they wordlessly communicated their guilt」とあり、この「guilt(罪悪感)」が何を指すのかが問題を解くカギだ。すると少し前の赤色の部分「私は仕事に熱中しすぎて彼女をサポートできなかった(要約)」という内容を見つけられれば正解は近い。選択肢に目を移すと、Makiについて言及されていない①②は外せる。すると③「彼らの友達(=Maki)に十分に感謝できなかったことを後悔している」または④「Makiが彼らの功績を羨むと思った」のどちらかになる。④については確かに羨んでいるかもしれないが、これは文中に手掛かりになる記載はなく推測の範疇を出ない。しかし③は赤色で示した「私は仕事に熱中しすぎて彼女をサポートできなかった(要約)」の部分から、もっと彼女に感謝して彼女のことをサポートできればよかったと読み取れることから、根拠となる文のある③を選ぶことができれば良い。英文としてはそれほど難しくないが、選択肢のうちどれが最も適しているか(=根拠があるか)を問う難問であった。

問5 正解:②
難易度 やや難
irony(皮肉)とは何のことか考える問題。まずは文中でironyがどこで使われているかだが、文中紫色で示した「The irony is that you couldn't do the same thing for yourself(皮肉なのが、あなたはあなた自身のために同じことができないということだ)」から考える。では「同じこと」とは何なのか。直前に注目したい。紫の部分を要約すると「他人のことはよく分かる。他人の強みを見つけ出し、それをどう使うのか示すことができる。私たちがその証明だ。私たちの才能を気づかせてくれた」となる。つまりここでいう「皮肉」とは簡単にいうと「他人の才能には気づけても自分自身の才能は気づけないし、どう使っていいかも分からない」ということになる。正解は②「彼女自身の才能を認識すること」。


・「どう問題を解くか」という戦略は必要
このような長文をいきなり英文の頭から読み出すのは効率的ではありません。
まずは「問題文を読むこと」。そして「選択肢も読むこと(※問題の内容により異なります)」。さらに英文全体をざっと見渡すこと(今回だと◆◆◆◆◆はどのように使われているのかや、パラグラフはどれくらいあるのかなど)。そうしてようやく英文にアタックしていくのです。

・「国語力」も問われるようになってきた
今回の問題を通して感じたのは、より国語っぽい力も求められるようになってきたことです。これまでの問題は比較的選択肢で迷うことは少ない印象でしたが、問4のように選択肢を2つまで絞って最後は根拠の有無で絞り切るという、これまでの国語で問われてきた能力が英語でも問われ出したと感じました。根拠を探す練習を日頃からやっていた受験生は強かったと思います。

・単語数の増加
そして何といっても読む量が多い。この対策に頭を悩ませている学生は多いはずです。私がレッスンでも生徒に強く言っているのが下記3つです。
①戦略を持つこと
②語彙を持つこと
③綺麗に訳さない
詳しくはレッスンを受講いただいた方にお伝えしていますが、読解力はやみくもに英文を読んでいるだけでは成長しません。確かに英文を理解する力はそれで向上するかもしれませんが、「読解する力」はまた別物です。これが無いといくら英文を読めても厳しい試験では点数を取れません。試験においてあくまで主役は「問題」です。英文は問題を解くための「道具」であり、その「道具」の使い方を私のレッスンでは徹底的に教えています。

以上2024共通テスト(英語)第5問解説でした。
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