世界線の違う場所に迷い込んだパトカー

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元警察官の方の動画で紹介されていたお話です。交通違反の切符を切るノルマに追われていた若手の警察官を連れたあるベテランの警察官が交通違反の多いポイントを見つけてパトカーで張り込んでいたところ、セダンタイプの車がその交差点が赤の点滅信号であるにも関わらず、一時停車することもなく、直進していきました。確かその道は林に入っていく道で、その先は行き止まりのはず。不審に思いながらもパトカーを発進させてセダンを追いかけますが、車のライトもなく、脇道もなく、一向にそのセダンは見つかりませんでした。奥に行くと牛舎があり、そこには70代くらいのおじいさんが早朝から1人で黙々と農作業にいそしんでおりました。警察官が声を掛けても彼はひたすら無言で黙々と農作業を続けたそうです。結局、セダンも交通違反者も見つけられずに、後日改めてその警察官は日の明るいうちに脇道を探しに行くことにしました。その日は先輩の警察官と2人で、パトカーで先日の林道へと入っていくのですが、一向に脇道は見当たりません。先日はあたりが暗かったので、脇道を見逃したと思ったのですが、脇道はおろか、セダンが隠せそうな場所もありません。そして奥に行くと例の牛舎があるかと思えば、そこには倒壊した牛舎があるばかりで、それもここ数日で倒壊したとは思えないほど、倒壊後の歳月の長さを如実に物語るような光景だったそうです。その警察官は違反者を取り逃がしたせいで、先輩からずっと小言を言われ続けていたそうですが、彼は見てはいけないものを見てしまったのではないかと思いました。後日そのポイントで取り締まりをするのは縁起が悪いからといって取りやめになったそうです。情報が少ないので大した考察はできませんが、1度目が世界線の違う場所。2度目がふだんの場所であることは間違いないでしょう。怪談でよくある事例です。1度目と2度目では同じ場所でも世界線の違う場所なんでしょうね。ではあのおじいさんが違反者かというと私は違うと思います。70代のおじいさんはたまたまそこに居合わせただけでしょう。瞬時に車を隠して農作業を行うなんて20代の若者でもそう簡単ではないでしょう。セダンがどこに消えたのかは謎ですが、そこは世界線の違う場所ですから、当時はまだそこにあって今はないような脇道なり、車を隠せる場所があったかのどちらかでしょうね。恐らくは数十年前の世界線なんでしょう。そして恐らくあのおじいさんは故人なのでしょう。1度目はあのおじいさんがまだ健在な時代にアクセスし、2度目はそのまま今の場所にアクセスした。恐らくそういうことなんでしょうね。
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