Excelの使い勝手の凄さ

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前回のブログで、表計算ソフトのExcelでも普通にデータベースを扱えることに触れました。それなのに、なぜ私がデータベース専用ソフトのACccessを使う方向に進んでいったのか、その理由をこれから披瀝していこうと思うのですが、その前にExcelについて語ることにしましょう。

MS-DOS時代に一世を風靡した表計算ソフトのロータス1-2-3は、OSがGUI(グラフィカルユーザインタフェース)を備えたWindows時代に移行すると、たちまちそのシェアをExcelに奪われます。
Excelは非常に軽快かつ多機能で、現在もChatGPTが使えるようになるなど進化を続けています。単なる表計算ソフトの領域を超え、ワープロとして使われたり、VBAを利用してゲーム製作までできるなど、非常に応用力が高いソフトであることはご承知のとおりです。

1995年に画期的なWindows95がリリースされると、私が働いていた部署でもWindows PCの導入が進みます。それとともに、Excelがワープロソフト代わりとしても使われるようになっていきました。
当時、ワープロ専用機としてシェア第1位だった富士通の"OASYS"が、Windows PC版ソフトへと移行する中でその優位性を失い、またMS-DOS版からWindows版にようやく移行したジャストシステムの"一太郎"も、ExcelにWordをバンドルするマイクロソフトの戦略によって、シェアをWordに奪われてしまいました。
このあたりは、経済的な成功体験とガラパゴスな技術に溺れて、世界標準から取り残されていく日本の姿を予兆していたのかも知れません。

ところが、実際にWordを使ってみて気付くのは、罫線で囲まれた表を作るときの面倒臭さです。
操作に慣れていないと、複雑な表を作るのにものすごい時間がかかってしまうのがWordの弱点の一つではないかと思います。
このため、公用文書などには表を含む形式が非常に多いため、Excelのセル合体機能を使って文書を作成することが流行していきました。
このやり方は「Excel 方眼紙」などと呼ばれているようですが、Excelの使い勝手の良さが生んだ現象と言えます。
Excelは見た目通り印刷できないため、印刷を前提とする文書作成に使うことは邪道なのですが、それを超えた便利さを私たちに与えてくれます。

ちなみに、私が数年前まで働いていた老人福祉施設でも、介護支援記録管理システムの導入前は、個別の介護記録が日誌の一部としてExcelシートに記されていました。
このような施設は、今でも他にあるのでしょうか。
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