またキャリアコンサルタントの更新講習を受けてきたのですが、
「マズローとジョハリの窓は、なんだかんだ立ち返る基本ですねぇ」
という話がありました。
そういえば、新型コロナウイルスによる感染症が拡大する中、変わりはないだろうか──とメールしてみると、
「映画も芝居もダメだから、どうしているかと思ってたよ」
と何人もの人に言われました。そう思われていたのですね。
対人関係をスタートさせるには、まず自己理解から始まります。
相手をよく知るためには、先に自分を知らないとね、ということです。
そこで、ジョハリの窓(Johari window)です。
ジョハリさんではなく、ジョセフさんとハリーさん(Joseph Luft & Harry Ingham, 1955)が提唱しました。
人の心を4つに分けて、自分が知っている/知らない、他人が知っている/知らないという窓に例えたのが下の図です。
「開いた窓」(Public / Open)は自分も他人も知っています。
上述の、映画もお芝居も好きな私は、他人も自分も知っているのでここです。
「気づかない窓」(Blind)は、自分は知らないけれど他人は知っています。
あなた、こういう面もあるわよ、なんて言われてハッとするところですね。
「秘密の窓」(Private / Hidden)は、自分は知っていて他人は知らない(他人に隠している)領域です。
「未知の窓」(Unknown)は自分も他人も知らない無意識の領域で、抑圧された感情だったり、隠された才能だったりという場合もあります。
自己理解を深めて、自分について他者に正しく理解してもらって、対人関係をより良くするには、開いた窓を大きくします。
では、どうすれば良いでしょうか?
他人が知っていて自分が知らない領域、気づかない窓を広げるには、他人のフィードバックを受けます。
こんな面があるわよ、と他人に言われたら「そうか、そういう風に見えているのか」と受け入れる──自分では違うと思っていても、何人かに言われたらさすがに「そうかな?」と思えるかもしれませんね。
また、「私ってこうなの」と自己開示すると、秘密の窓が広がります。
もちろん、お墓まで持って行こうという秘密まで晒す必要は無いと思いますが……。
自己開示については、大学で先生が例を話してくれたのが、実に鮮やかでした。
「小学生の頃にこういう事があって(実際はもっと詳しくですよ)それで子供ながらにこう思って、もうそういう時に口出しするまいと決めたの。はい、これが自己開示ね」
返報性の法則(原理)というものがありまして、自己開示をすると、相手も自己開示をしてくれます。
お返しをしたい、という心理ですね。
お互いの開いた窓が広がり、よりコミュニケーションが深くなるというわけです。
いかがでしょう、開いた窓をより広げていけそうでしょうか?