こんにちは。
「働きながら、資格を取りたい」と願う人は多いかと思います。
前回のコラムでも、その視点から「『意図して』勉強休みを作れるか」というテーマで書きました。
今回は、別の角度から、働きながら資格を取るために必要な「ポイント」を挙げ、自分自身で「勉強をコントロール」する方法を確立するには何が必要か、を考えます。
「働きながら」資格を取るために押さえておきたい『3つのポイント』
「働きながら」という制約により高くなる、資格取得に対する「ハードル」は、主に「効率的な知識の形成」と「モチベーションの維持」にあると考えます。
では、この2点の問題を解決するために必要なこととは何か。
①効率よく覚える「方法」を知る
②知識を定着させるための「最適なタイミング」を知る
③最適なタイミングを把握するための「記録」を取る
という3つのポイントが大切になります。
では、上記について一つずつ解説します。
①効率よく覚える「方法」を知る
「働きながら」という制約の中では、「いつでも、好きな時間に勉強できない」ということがあります。
そして、「一度勉強しても、忘れてしまう」ということが、「知識の形成」と逆行して悩まれるところかと思われます。
残念ながら、一度の勉強で、完璧に覚えることは難しいです。
それができれば、すぐにでも資格が取れると思いますが、できないからこそ悩むのです。
そこで、「繰り返しの勉強」が大切になるのですが、単に繰り返せばよい、というものではありません。
そもそも、繰り返しの勉強、と聞いただけでも、拒否反応が出てしまう人もいるのではないでしょうか。
まず肝心なのは「最初から完璧に覚えよう、とは思わない」ことです。
通常、テキストを読んでから、問題を解く。できれば、テキストを繰り返し読み、内容を覚えてから問題を解きたい、と考える人も多いでしょう。
しかし、「働きながら」という制約の中で、「テキスト読み優先の勉強」は、効率的な勉強といえるでしょうか。
私が提案する方法は、
最初の勉強は「過去問の選択肢を読み、すぐに解答・解説を読む」
というものです。
そんなのでいいの?
との声がありそうですが、考えてみてください。
誰でも最初は、「実力がない」のは当然です。
そして、テキストを読んでも、専門用語や、「正解」しか書かれていない単調な文章が頭に入るでしょうか。
まずは、問題形式や専門用語等、資格試験に「慣れる」ことから始めましょう。
そこから、徐々に実力をつけていけばいいのです。
②知識を定着させるための「最適なタイミング」を知る
先程、「一度勉強しても、忘れてしまう」ことを指摘しました。
そうなんです。勉強しても、放っておくと忘れてしまうものです。
これは勉強だけでなく、これまで行ったことや出来事も、けっこう忘れているのではないでしょうか。
ただし、1週間後か1か月後か、またはインパクトの大小で、記憶に違いがあるのも、また事実です。
その記憶の違い、特に「忘れているか、否か」が大きなポイントになります。
だからこそ、「忘れないうちに勉強を重ねる」ことが大切であり、忘れていないうちに勉強する「適切なタイミング」を知ることが、効率よく勉強を進められるかのカギとなります。
具体的には、2回目の勉強は、1回目の勉強から5日~7日後に、3回目の勉強は2回目の勉強から10~20日後に…というように具体的な日数を基準として示し、ご自身が忘れないタイミングを把握できるよう、提案しております。
③最適なタイミングを把握するための「記録」を取る
②のような、タイミングを知る前提として、「いつ勉強したか」を自分なりに把握することが求められます。
当然、「何日後に勉強するか」を把握するには、勉強日を覚えておくことが大切ですし、それには「記録に残す」ことが必要なことは、言うまでもないでしょう。
また、「勉強日を記録する」ということは、「記憶をより定着させる」という面でも有効です。
例えば、日記をつけていると、つけていないよりも「記憶をたどる」ことができます。それにより、「『振り返り』による記憶の強化」にもつながります。
少々面倒かと思いますが、効率よく勉強を進めるには、
このような「細かい工夫」が効いてくるのです。
詳細については、拙著
「効率よく資格が取れる『必勝勉強法』」
に書いておりますので、一読いただけますと幸いです。
働きながらでも、必要な資格が取れるようになるよう、心より願っております。