「勉強法」を伝える難しさ

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こんにちは。

突然ですが、あなたは「勉強法」について具体的に教えてもらったという経験はありますが?

「それを教えてもらえるなら、もっと勉強ができたはず!」

と思う人も、多いのではないかと思います。

世の中には、多くの勉強法の本が販売されており、それぞれ「個性」があります。裏を返すと、勉強法といっても多様であり、読者の中でも、自分に合ったものを選び出すことは容易ではないように思います。

「目に見えないもの」を伝える難しさ

「勉強」を含め、ノウハウを伝えるということは、「『目に見えないもの』を伝える」という面で難しいところがあります。

上に示した図ですが(下部が切れていて恐縮です。「C分野」という言葉が入ります)、拙著「効率よく資格が取れる『必勝勉強法』」(以下、本書)の中で、資格試験の勉強の「イメージ」を、可視化すべく描いたものです。

資格試験は、一つの試験の中にも多岐にわたる分野があります。そして、それを分野ごとにバラバラで覚えるのではなく、違う分野間でも知識を結び付ける意識を持つことにより、合格に必要な知識を身につけやすくする、という趣旨でイメージした図です。

自分で言うのもなんですが、この図から趣旨が伝わったでしょうか?

この図のみで伝わればよいのですが、正直なところ、説明文があって何となくわかるか、それでもイメージが湧かない人もいるでしょう。

勉強法が共有できない要因の一つは、このような「可視化することが困難なこと」にもあるかと思います。

「勉強は要領だ!」では、伝えたことにはならない!


ですが、そうはいっても、勉強に困っている人がいる限り、何とかして勉強を改善するための「気づき」につながるものを伝えたい。ということで、自分なりに工夫しながら、一冊の本で表現したものが本書です。

私は、勉強について指導している場面に出会い、
「勉強は要領だ!」とか、「勉強を続けることが大事だ!」というような、
抽象的な表現で発破をかけ、それをもって指導したと「勘違い」している、ないし指導者側の「自己満足」で終わっているというところをよく見かけました。
そして、その説明を聞いて、表面上は聞いているふりをしても、内心は「またか」という気持ちが態度に出ている人も、やはり見かけました。

結局、指導する側「勉強の本質」がわかっていない、または、伝える「言葉」を知らない、ということになります。

実は、巷間に出ている勉強法の本の中にも、とある有名人が日頃より努力している、という話を引き合いに出し「この人のように努力すれば、結果は出る!」ということが書かれているものもあります。

読者からすれば、
「そりゃ、有名になるくらいだから、努力しているでしょ?」
という反応になるのではないでしょうか。

私は、勉強法の本と謳う以上、単に「努力」や「根性」といった抽象的な表現のみで説明を終わらせるのは、読者に対する裏切りではないか、と思うのです。
なぜならば、読者は「具体的な勉強の改善法」や「効率化を図るための具体的な方法」を知りたく、勉強法の本を手に取っているはずだからです。

そのような意味で、単に「勉強は要領だ!」で済ませてしまうものを世に送り出したくはない、と思ったのは正直なところです。

「合う・合わない」は読者が決める


本書では、資格試験の勉強について、

「新しい知識の吸収」と「覚えた知識の強化」を並行して進める
ということが本質である

という前提に立ち、それを具体的に進めるための「勉強のタイミング」や「勉強方法」を、できる限り明確に伝えられるように心掛けました。

これまで勉強しても結果が出なかった人に対し、資格勉強の「道しるべ」となるべく本書を出版しました。

読者の中には「これ、知ってるよ」とか「特に『発見』がない」と思われることもあるでしょう。
また、読んでみても「『当たり前』のことしか書いてない」と思う人もいるでしょう。

ですが、「気づき」というものは、人によってポイントは違うものですし、「不特定多数の人に対し流通させる」ということは、どうしても人によって合う・合わないが出てきてしまう。これは、本に限らず、商品・サービス全体に言えるのではないでしょうか。

ただ、
合うか合わないかは、一度読んでいただいたうえで、決めていただきたい。

著者として、切に願うところです。

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