文学部は就活に不利か?

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就活性の皆様、ご苦労様です。
中高大・社会人向けに論文・討論・面接指導を行っているたじろがと申します。

この時期になると就活生の方から絶対に聞かれるのが「文学部は就活に不利ですか?」という質問です。

確かに、学問領域がビジネスに結びつきにくい学部ですから、不安に感じますよね。

そこで、今回は文学部出身の私の経験談も交えて、文学部が就職に有利であることをご説明いたします!

【文学部に5年間在籍】

私は地方の中堅大学文学部出身で、在学中はサークル活動とボランティア学研究に勤しんでいました。それに加えて、研究欲が抑えきれず大学院進学も考えましたが、経済的余裕がなくて断念せざるを得ず、結果として1年休学して満足するまで研究してから就活を始めました。(留学という形で渡航してもいません。)
休学中はインターンに参加していましたが、就活は二の次に、とにかくやりたいことを全うすることにほとんどの時間を費やしました。

客観的にみれば【ネームバリューのない大学に、留学もせずに5年間も在籍した文学部生】という、皆さんが最も恐れるレッテルを貼られていたことでしょう。

しかし、最終的には新卒で医療機器総合商社に営業職として就職しました。

・・・え?文学部で医療機器?って思いません?

志望理由はさておき、【文学部に5年もいたやつ】として不利だと感じたことは1つもありませんでした。

【文学部が就活に不利とされる理由】

自分語りすんなよ!と思われそうなので本題に移ります。

とにかく、文学部出身の私が伝えたいのは「文学部が就活に不利」というのは単なる噂だということです。

そもそも、文学部が就活に不利と言われる理由を考えてみましょう。
①社会に出ても役に立たない勉強をしている
②社会に出ても即戦力にならない
③おとなしそう、大学で遊んでそう、、、
等が挙げられますかね。

③は根拠のない推量なので無視するとして、よく取り上げられる理由①②はどちらも【文学部はビジネスに直結することを学んでいない】という点に帰結しますね。

これはある程度事実と言えます。
(私も、英米文学のゼミに入っていましたし、マザーグースが社会に出て役立ったことはありません。笑)

しかし、【ビジネスに直結しない=即戦力とならない】という発想で、文学部を否定することはできません

そもそも大学は「学びの場」であり、「ビジネスの訓練場」ではありません。
文学部以外であっても、大学で学んだことがそのままビジネスに直結することはほとんどないかと思います。

それに即戦力が欲しい企業は、保有資格で判断することはあれど、学部・学科で判断することはありません。(経済学部に在籍しているだけの学生よりも、文学部でFP2級を取得している学生の方が即戦力にはなりますよね。)

さらに、新卒に即戦力となるスキルを求める企業はごくまれであり、求められるのは「ポテンシャル」であることがほとんどです。

つまり、文学部が不利とされる理由は「即戦力にならないから」ではなく、「採用側に文学部生のポテンシャルが伝わりづらいから」が適切ですね。

ということは、「あなたの文学部生としてのポテンシャル」が企業の人材像とマッチすれば、就活に不利になることはないのです。

【文学部のポテンシャル】

では、文学部のポテンシャルはどこにあるのでしょうか。

私は【モラトリアム】にあると考えています。

大学は人生のモラトリアム期間であると表現されることがありますが、文学部はそのモラトリアムが色濃く経験できる学部です。

そもそもこのモラトリアム期間というのは、学生が社会的責任を負う大人になるための準備期間(猶予期間)であり、様々なことを免除された自由な時間です。

その時間の中で、【アイデンティティを確立すること】に全振りしたのが文学部なのです。

経済学部や法学部には何となくの道標があるようですが、文学部には何の道標もありません。
文学部生は何者にでもなれるのです。

つまり、就活における文学部のポテンシャルとは【モラトリアム期間における枠にとらわれない経験を自己基盤(強みや個性)にできること】なのではないでしょうか。

他学部が個性を埋没させ、同じ方向を向いてどんぐりの背比べをしている横で、別ベクトルに異彩を放つのが文学部のポテンシャルです。

あなたが経験してきたことは必ずあなたの糧になっているはずです。

・・・とはいえ、あなたの経験を基盤とした強みや個性等の資質はあくまでも主観的なものであり、それがどのように志望先の企業で役立つのかを客観的に説明できなければ意味がありません。

あなたの強みや個性がどのように仕事に活きるのか、あなたという人材がどれだけ企業の得になるのかをじっくりと考えてみてくださいね。


羽ばたけ文学部生!!!!!!!!


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