【一般向け】図書館豆知識:本のいろいろ

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図書館上手に使えていますか?こちらでは一般のみなさま向けに図書館に関する知っておくと便利な情報をご紹介しています。

先日新聞に文庫本が高くなった…という話が載っていました。
折からの燃料費・材料費の高騰、世の中の不景気で1冊1,000円以上という文庫本も多くなってきました。
出版社も印刷用紙を共有にして少しでも安くしようとしているとか。
本の材料費を安くするために、カードカバーでなくソフトカバーが多くなってきているそうです。

さて。ハードカバーとソフトカバー。わかりますか?
しっかりしているけど少し薄手の紙で作られた表紙があるものがソフトカバー。しっかり厚手の紙で作られた表紙があるものがハードカバーです。
手で本を持ってみて、くっ…と簡単に曲げられるものがソフトカバーです。

ハードカバーの方が表紙はもちろん、全体の作りがしっかりしています。
紙の綴じ方も糸を使っているので、耐久性があり、長い間良い状態で楽しめます。
表紙に布を使ったり、デザインが凝ったものもありますよね。
どうしてもその分重く、高価になってしまいます。

一方でソフトカバーは少し厚手とはいえ一枚の紙で表紙を作っていますので、ページや本自体が折れ曲がりやすくなってしまいます。
背の部分も糊を使って綴じていますので、大きく開くと割れてしまったりページが取れてしまうこともあります。
しかし、軽くて安価で出版できるというメリットもあります。

小説などは最初に単行本のハードカバーで出されて、一定期間が過ぎると文庫本などで再版されましたが、現在は最初からソフトカバーでの出版というものが増えてきています。もちろん後から文庫でも出版されます。
文庫でしか出版していないライトノベルのようなものもありますね。

単行本、文庫本の違いもわかりますか?
小説など、1冊で販売されているものが単行本と呼ばれます。
大きさは色々ですが、19センチから23センチぐらいのものです。
小説などが最初に本として出版されるのは単行本が多いので、「最新作が読めるもの」という印象が強いです。

一方、文庫本は高さ15センチぐらいの小さなサイズのものです。
主に人気作をより広めるために単行本の数年後に再発行されることが多く、サイズが小さく紙の使用量も少なくなるため安くなります。
通勤・通学には文庫本が軽くていいですよね。持ち運びがしやすいので学校図書館でも電車通学の生徒に人気です。

また、新書というものもあります。
岩波新書、中公新書など、○○新書というものを聞いたことがあるでしょうか。
新書は「新しい」に「書」と書くので、「新しく発行された本」と思う方も多いようですが、そちらは「新刊」と呼ばれます。
サイズは18センチぐらいのソフトカバーで、出版社のレーベルごとに表紙の装丁はほとんど同じデザインです。
なぜそのようになっているかというと、デザインに凝らない分早く出版できるからです。
新書には評論などが多く、今話題になっている事象についてタイムリーに書かれているものも多いのです。
いち早く出版し、たくさんの人に読んでもらいたいので、デザインに凝らず安価なソフトカバーでの出版なんですね。
堅苦しい印象の新書ですが、「岩波ジュニア新書」や「ちくまプリマー新書」のように、中高生向きに比較的易しく書かれている新書もあります。

小説もいいですが、たまには興味のある分野の新書なども手に取ってみてはいかがでしょうか?

今回は本についてお話ししました。

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