白か黒 ■離婚編_8■

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コラム
「そういやあの後またAが酔って暴れて大変だったんだよ」

バカ夫、固まる。
それを見た友達も固まる。
はい、当然
私も固まる。

「え?なんで?会ったの?」
バカ夫、無言。
生意気な小娘が嫌いなバカ夫の友達が
口を開いた。
「友達と会っちゃいけないの?そういうの良くないよ」

そっか。
裏切ってたんだね。
あんなにタンカ切ってたのに
自分の嫁に手を出した相手と
仲良く楽しく遊んでたんだね。
周りのお友達がセッティングしてくれて
合わない取り決めからそんなに時間を空けずに
お付き合いが再開されていたと判明。

あぁもうだめだ。
別れたい。
でも出来なかった。
だって私、妊娠してしまっていたから。

子宮内膜症を患っていた当時
通院の間に婦人計で検温。
医者から「今日チャンスだよ」と言われた当日
久々のたった一回の行為で的中。
嬉しかった第一子の妊娠。

なんの天罰なんだろう。
色々ありすぎてわからなくなっていた。

また母に電話。
母は言った。
「好きにしていいよ」
子供さえいなかったら離婚してた。

夫との結婚前の別れている間、私は別の人の子供を一度妊娠している。
そして中絶した。
もう中絶は嫌だ。
産んだ後、父親がいないことで苦労した私の経験を
子供にまで味合わせたくない。
それに親も離婚・自分も離婚
親子して・・と思われたくもなかった。

夫には都内に住むという強いこだわりがあった。
東京都中野区で生まれ育った彼の
2番目に嫌なこと。
それは、東京以外に住むこと。
そしてもう一つ
私の母親と同居すること。
この2つの条件で
私は離婚せず再構築しようと決めた。

夫は黙ってこの条件をのんだ。
夫から好きなものを奪ったんだから
今回は子供に免じて
我慢しよう。

私の地元、埼玉県に引っ越し
無事、第一子を出産。
続いて第二子も出産。

夫が家を購入すると言い出した。
大好きな東京を巡り巡って
結局は東京に限りなく近い埼玉県内で決定。
新居に引っ越した。

結婚してから7年近い歳月が流れていた。
そして
この土地に来てから
私の中の黒が動き出すのだった。


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