起こっていない事で悩まない

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今日のお題は『不安』について考えてみたいと思います。
『不安』を抱くというのは、何も私達の様な精神疾患の病気を持つ者だけが抱くことではなく、健常者も『不安』を抱きます。
しかし、健常者と決定的に違うのは、私達が抱いてしまう『不安』は『生活』そのものに悪影響を与えてしまうということ。
健常者であれば、すぐに立ち直ったり『不安』の根本を解消したり、深く考えず気持ちを切り替えることができます。
しかし、私達の様な精神的に病んでいる者は、その『気持ちの切り替え』がうまく出来ずいつまでも引きずってしまいます。
今回は、そんな私達が『どうすれば良いのか』を『禅語』の言葉の中からヒントを得られれば良いと思い紹介します。
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『不安とは実体のないもの』
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数年前、白隠展を鑑賞しに行った時、書画として多くの展示があった達磨大使。禅宗の初祖である達磨大使の教えを継いだ慧可(えか)という弟子のお話です。
あるとき、慧可が達磨大使に悩みを打ち明けました。
「私の心はいつも不安でいっぱいなんです。どうかこの不安を取り除いて下さい。」
慧可が訴えたところ、達磨大使はこう言いました。

「よし、ならば私がその不安とやらを取り除いてあげよう。だからまず、その不安とやらを私の目の前に出してみてくれないか。『これが今抱えている不安です』と目の前に並べてくれたなら、必ず私は取り除いてあげる。さあ、出してごらん。」

この言葉で、慧可ははじめて気づきました。
心の中にある『不安』というもの。
実は実体がないものなのだと。

実体のないものを恐れ、それに執着している。
それがいかに空虚なものなのか、と。
起こっていない事で悩む必要はありません。いま起こっていることだけを考えればいい。
『不安』のほとんどは、あなたの心が勝手に作り出しているもの。
不安に実体などないのですから…
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