ロッカーに隠したブランデー

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在職中の職場に、ラーメンをご馳走してくれた上司がいた話を以前掲載しました。
先日、彼と馴染みのバーで出くわしました。

退職日に、私は彼のロッカーに密かにブランデーを入れておきました。口に合ったか尋ねたところ、彼は、何のことか意味が分からない様子でした。彼は、職場のロッカーを滅多に開けないそうなのです。私が退職したのは6月末で、それ以降、一度も開けていないようです。

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彼は、酔っていませんでしたが、少し疲れているように感じました。
退職にあたり開いていただいたセレモニーでは、彼が司会を務めてくれました。私は不覚にも言葉に詰まってしまったので、「恥ずかしいところをお見せした」と言ったところ、彼が怒ったように「俺の気持ちも知らないで」と言葉を残し、店を出ていきました。
気づきませんでしたが、そこも彼が支払ってくれていました。

翌日、ご馳走になったお礼を言うために彼に電話をかけました。ロッカーを開けたかと尋ねましたが、彼は何のことか分からなかったようで、そのうちに「バーでロッカーのことを話したのか」と問いかけてきたのです。彼は、軽い記憶障害を起こしているのだろうと思います。

考えてみると、以前から、指示する内容が2日程経つと変わっていたことや、約束の時間を間違えていたことがあったので、医者で検査を受けるよう勧めましたが、私の言葉を受け入れる人ではないので、きっと、受診しないと思います。

もうじき定年を迎える彼と、悠々自適に温泉にでも行けるよう、元気でいてくれることを願っています。

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