教えすぎることの是非

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コラム
ゴルフをしている方は共感を得れると思うのですが、見ず知らずの方が練習場で急にスイングについて教えて来られたり、そういう方を見たりした方は少なくないと思います。
結果は大きく分けて下の2つです。
・そのおかげでボールが飛ぶようになった。正確に飛ぶようになった
・意識することが増えてスイングがめちゃくちゃになった、何を意識すればいいか分からなくなった

タイトルに是非なんて書きましたがどちらもメリデメありますよね。
練習中、試合中によってこの是非の割合は大きく変わります。

今回は試合中という観点から。
全国大会に出場している指導者仲間の両極端な話がありますので紹介します。

高校生はトーナメント方式ですから、対戦相手が決まればコーチ陣はスカウティングに時間を割きます。
1回戦の相手は見えますので余念なく。2回戦から勝ち上がりを考慮しつつデータをとります。
さて、無事1回戦を勝ち上がり、明日戦う2回戦の相手が決まった後は、再度新しいデータを取り直すために夜な夜なスカウティングをします。
そこで、相手のA選手の癖を見抜いた監督は翌日の試合中の大事な場面に交代選手へそれを伝えました。
「左ドリブルが弱いから、24秒残り少ない場面では得意サイド(相手の右)をしっかり守ること」
A選手はなんとなく左ドリブルをついて、ストップジャンプショットが外れます。
確率が落ちていった結果2回戦も接戦の末勝ち抜いたとのこと。

一方別監督の場合
交代選手として自チームから信頼していたのはがむしゃらに足を使ってコートを駆け回る選手。
コートに立つと1つのことを徹底してやり続ける選手でした。
相手のB選手はローポストからゴリゴリ押し込むタイプ。
交代選手は運動量とパワーで守っていました。
1点差で負けている場面でタイムアウト時に監督は悩んだそうです。
相手の癖はスカウティングで分かっているが、自チームの交代選手にそれを伝えて実行しても恐らく技術としては相手の方が上手ではないだろうかと。
あえて絞って守らせることによってB選手を楽に攻めさせて点数を取らせてしまうのではないかと。
考えた結論は「情報の遮断」でした。
余計な情報を入れることで交代選手の持ち味である運動量を落とすことのデメリットが大きいと考えました。
結果は、しっかりと抑え、勝てたそうです。

練習中は沢山子どもたちに悩んでもらうのがいいと思います。
ただ、実戦となると情報の開示と遮断のバランスは悩むところですよね。

そしてそれを瞬時に判断しなければいけない。
だから練習試合からコーチはその辺も考慮して実践していきたいですよね。

それにしても後者の話を初めて聞いたときはその勇気に感銘を受けたこと今でも覚えています。

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