想い

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11月11日、庭の紅葉の木を伐採しました。
前日に、急に決まりました。

この紅葉の木とは、私自身は4年の付き合いでしたが、義理の母や夫にとって40年くらいの付き合いだそうです。
夫の実家の庭の紅葉の木が手狭だったため、今の家に私たちが引っ越した際、移植したのです。

それから毎年、

春の芽吹き
初夏の新緑
青々と濃く茂る夏
真っ赤に染まる紅葉の秋
そして葉が落ちて枝と幹だけになる冬

4年間新しい環境で頑張ってくれました。

ところが2020年、紅葉しなかったのです。
枯れていたのです。

後々聞いてみると、移植の際すでに半分ほど根が腐っていたのだそうです。
そして大きく育ってからの移植で、疲れてしまったのかもしれません。

2020年にはほかにも辛いことがありました。
そのこともあり、義理の母は、枯れた後も「切る」とは決して言いませんでした。
私も特に何もしませんでした。

ただ、今年に入り、枯れた枝の先がちょうど子供たちの目の辺りに来ることを気にしてくれるようになり、「目に刺さってしまいそう。危ないよねぇ」と言うことが増えました。

そして、毎年一回実家の庭の剪定をしてもらっている庭師さんにお願いして、切ってもらうことにしたそうです。

「木の根っこは残したいよね」
小さな声で、母が言いました。

私からしたら、4年の付き合い。
母からしたら、40年の付き合い。
想い入れが全く違います。

根っこは、もちろん残してもらいました。
よく見えるように、20㎝くらい残してもらいました。

「2年前はとてもじゃないけど切るなんて考えられなかったけど、時間が経つと気持ちも変わるね」
そう言っていました。

”時間薬”
とよく言いますが、私も8年前に娘の障がいのことを伝えられた時は絶望しかありませんでした。
でも今は違います。色々問題はありますが、幸せです。
色々な試練を乗り越えたこともありますが、
”時間薬”
も大きいかもしれません。

実は、枯れたもみじの周りに2本子株が生えています。
種が飛んだのか、ちょっと離れた花壇にも1本、子株が生えています。
この子株たちは全力で守っていかないと。

この子株を守るためにも、根っこの周りを子株も含めて煉瓦で囲って花壇を作り、たくさんお花を植える予定です。
もともとお花が大好きな母なので、お花を見て元気になってほしいです。


時間が解決してくれることも多いですよね。
なんであの時あんなに悩んでいたんだろう?と思うこともよくあります。
でもその瞬間はそのことで頭がいっぱいでがんじがらめになりとても辛いのです。
もしそんなときに誰かに話せたら、少し楽になるかもしれません。
よろしければ、覗いてみてくださいね。


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