V + O + to 不定詞
の形を取る英文に出会い、さっと意味が理解できない時は、『不定詞の意味上の主語』をきちんと把握するようにしましょう。
今回は不定詞の箇所を『~』と表現します。
例えば
tell O to不定詞:Oに~するように言う
の~は不定詞の箇所を指します。
He told me to go there.
上記の英文で『そこに行く』のは誰ですか?
『彼』でしょうか?『私』でしょうか?
答えは『私』です。
meは形の上ではO(目的語)ですが、意味の上ではto go thereのS(主語)になっているということです。
me to go thereで『私がそこに行く』
ではtoldしたのは誰ですか?
もちろん、SであるHeです。
文を読む時は
He told(彼は言った)
me to go there(私がそこに行くように)
と読むとよいですね。
この例に限らず、
V + O + to 不定詞
という形を取るものは、Oが不定詞の意味上の主語になります。
これを覚えておくと長文が読みやすくなります。
『Oが~することをVする』
『Oが~するようにVする』
上記のVの意味は限定されると思いませんか?
まさか
『Oが~するように食べる』
なんて日本語はありませんよね?
この形を取る時、Vの意味は『願望・予想・期待』『命令・告示』系の意味に限定されます。
I want you to go there.(あなたがそこに行くことを私は望む)
I told you to go there.(あなたがそこに行くように、私は告げた)
こういう大まかな訳で理解できるでしょう。
これを踏まえた上で、よりよい日本語となるように
want O to 不定詞:Oに~してほしい
tell O to 不定詞:Oに~するように言う
といった、教科書や参考書にある表現を覚える価値が高まるのです。
やみくもに暗記するのではなく、不定詞の意味上の主語という考え方を覚えておくと応用が効くわけです。
使役動詞の場合も考え方は同じです。
make O 原形不定詞
原形不定詞とは動詞の原形のことです。しかし、この原形不定詞という言葉を使うことをオススメします。
make O 原形不定詞
の形を取る英文において、Oは『不定詞の意味上の主語』だからです。
これを
make O 動詞の原形
と書いてしまっては、『不定詞の意味上の主語』という言葉を使って説明できません。
原形不定詞を取る時、基本的にVはmake, let, haveになります。
makeは強制的にさせる
letは許可する
haveは通常期待される行為をしてもらう
というニュアンスが出ますが、いずれにしても不定詞の内容を行うのはOであると理解することが大切なのです。その上で、例えば『makeだから強制的にさせられてるんだな』と考えれば、大まかに英文の大意が掴めます。
また
make O 原形不定詞の形を取る時に必ずしもmakeを『させる』と訳すわけではありません。
このあたりは実際にレッスンを受ける中で、様々な英文に触れる中で学んでいただければと思います。