デザイナーのグッズデザインあれこれ-4

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デザイン・イラスト

色についてはかなり悩みながらグッズデザインしています。

前回はグッズデザインのデータを作る際のポイントの5つのうち、
3つまでについて書きました。
今回は5つのポイントの中でもかなり悩まされている「色について」
書きたいと思います。
色については「デザイナーのグッズデザインあれこれ-2」でも
少し触れましたが、もう少し細かな説明をしていきたいと思います。


イラストの色は背景になるアイテムの色に映える色になるように決めていく
自分のグッズ作成のためにデザインを考える際には、
まずは印刷するアイテムの色を想定せずにデザインを考えていく(色も決めていく)場合が多いのですが、その場合にはアイテムに展開する際に色の調整をする必要が出てくる場合が多々あります。
展開するアイテムの色によってはイラストの色が映えない場合があるからです。
データをアップしてシミュレーション画像を見ながら、
色を調整する必要がある場合は修正したデータを再アップします。

ブログ用画像10グッズデザインあれこれ4-1.png

coconalaでグッズデザインのご依頼を受ける際には、
どのアイテムのどの色がご希望かを最初に伺うことにしています。
下地の色がわかった上で最初からそれに映える色を決めることができるからです。(でも、ご希望の色を1色とは限定しておりませんので、何色かある場合にはどうぞご相談ください。)

●デザインごとに選べる色を限定する。
デザインをアップする際に、どの色を選べるようにするかを
作成する側で決められる場合は選択できる色を限定していきます。
作成したイラストの色が映える色のみを選択できるように設定します。

修正ブログ用画像10グッズデザインあれこれ4-4.png

ブログ用画像10グッズデザインあれこれ4-5.png

できるだけ広い選択肢の中からお好きな色のアイテムを選んでいただきたいと思っていますので、色の限定をなるべくしなくて済むようなイラストの色を考えるのにけっこう悩みます。
たくさんの色を使ったデザインの場合は
部分的に映えない色が出てくる可能性も高いので、
このデザインはある1色にしか合わないという場合もたまに起こります。
どうしても他の色にもデザインが合うようにしたい場合には、
合わせたい色用にイラストの色を修正したものを用意して、
その色用としてアップすることもあります。

ブログ用画像10グッズデザインあれこれ4-3.png
↑ロゴやイラストに白い部分があるものは白地には印刷されないため、
白い部分を灰色に変えたデータを作成して白地用としてアップしたものです。


さらに細かい色の調整の話。

●各アイテムの色を把握する。
どのサービスで作成するかによっても変わるかと思いますが、
展開できる色の種類はおそらくアイテムによって違うでしょう。
厳密に言えば、どのアイテムのどの色に印刷するかによって
イラストの色の決め方が変わるということになります。

私が使っているサービスでも、
アイテムによって選べる色の種類も違い、
同じ名称の色でも微妙に色が違う場合があります。
赤や黒、黄色などはだいたい同じなのに対して
青や緑などは微妙に色味が違うことが多いように思います。

ブログ用画像10グッズデザインあれこれ4-2.png

●印刷の色の出方を実物を確認して把握する。
アイテムの実際の色が、シミュレーション画像で見ている色と
実物の色とで微妙に違う場合がけっこうあります。
同様に、シミュレーション画像で見ているイラストの色と
実際に印刷されたイラストの色がけっこう違うという場合もあります。
同じデータでもアイテムによって印刷の色の出方が違ったりもします。
素材の違いによるものかもしれません。
だいたいこんな色という程度の仕上がりでいいというのでしたら
そう気にする必要はないのかもしれませんが、
デザイナーとしては、この青、この赤が一番と決めて作りたいので、
実際の色味や色の濃さ(薄めに印刷されるものと濃く印刷されるもの)を
把握しながら色のデータを調整する必要が出てきます。

できるだけ多くのデザインの中から気に入っていただけるものを
見つけていただけるように、多くのデザインをアップしているので、
全てのアイテムの全ての色の実物で全てのデザインを確認することは難しいのですが、
気になるデザイン(の色)の場合はできるだけ実物で確認して
必要な場合は修正するようにしています。

ブログ用画像09グッズデザインあれこれ2-1.png

色の悩みを解消するためには、
アイテムごとに色を1色に限定してデザインを決め、
アイテムごとのデータを作成し、
かつアイテムを公開する前にサンプルとして購入し、
実物の色の出方などを確認して、
色の調整が必要な場合は修正してデータをアップし直して公開する
というやり方をするのが理想的なのですが、
気軽にオリジナルグッズが作れるサービスで
そこまでやっているクリエーターは少ないように思います。
私自身もなるべく多くのデザインをなるべく多くのアイテムと色に展開したい
と思っているので、それを全部実物で確認していくことはなかなか難しい。
せめてもなのですが、
シミュレーション画像で確認しながら、
悩みながら色を考えてデータを作成しています。



次回はまた、ペットのイラスト作成についてのあれこれを
書きたいと思います。

つづく





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